ホーム自動化とロボット工学

進化するプロセスの自動化

基本的なロボティクスからインテリジェント・オートメーションへ

自動化とその影響は、よく耳にする話題だ。 実際に、マヤ人による水道の敷設(水運搬の自動化)から、ヘンリー・フォードによる機械式組立ラインの自動化まで、業務の自動化の進化は有史以来、連綿と続いている。

自動化は常に、人、プロセス、テクノロジーといった従来のパラダイムのバランスから、価値を創造する機会を提供してきた。 例えば水輸送の自動化においては、(水路という)テクノロジーが、(水路を造った)人間の支えによって(水輸送の)プロセスを可能にした。このバランスが、産業化時代を築いたのである。

ところが情報化時代を迎えると、この枠組みが一変する。データ関連の業務においては、 (電話や表計算という)テクノロジーが支える(トランザクションや対話といった)プロセスを可能にするために、(キー ボードを操作する)人間が必要となった。1960年代になると、エンタープライズ・リソース・プランニング・システムによって、データ駆動型業務の自動化が始まり、ロボティック・プロセス・オートメーションへと発展してきた。

しかし、構造化されたフォーマットのデータしか取り込めないことや、企業の業務プロセス自体が非デジタルであったり、信頼性の低いデータを含んでいたりすることから、単なるスクリーン・スクレーピングやデータ整理を超える業務の自動化は困難を極めた。そのため、このような状況下での業務の自動化には、つい最近まで人手の介在は欠かせなかった。

インテリジェント・オートメーションとは、人手を要する作業を最小限にしてプロセスを実行できる、新たな自動化の手法である。

プロセスの負担を人間からテクノロジーに移すこの変革は、企業の業務を再編する可能性を秘めている。より複雑な作業が自動化されればされるほど、人はより価値の高い作業に従事することができるようになる。

IBVが3,000以上の組織を対象に行った最近の調査では、ほぼすべての企業が、何らかのレベルでインテリジェントなビジネス・プロセスの自動化に取り組んでいる。また10社のうち4社が、AIを導入していた。

テクノロジーが主導するインテリジェント・オートメーションにおける先駆者たちは、業務効率と進化する労働力のバランスをとるための、戦略的なステップをとっている。本レポートでは、この先駆者たちが採用した対策について考察し、インテリジェント・オートメーションによって新たな好機を見いだそうとする企業に助言を行う。


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著者について

Elli Hurst

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, IBM Consulting, Vice President for Global Automation


Gene Chao

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, Global Vice President and General Manager for IBM Automation


Rebecca Shockley

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, Executive Consultant CBDS Data Platform & AI, IBM Consulting

発行日 2018年9月3日