Technical Blog Post
Abstract
RHEL 7.1 LE
Body
Red Hat Enterprise Linux (RHEL) for IBM Power は、これまでもx86環境用とともに同じタイミングで提供されてきたディストリビューションです。
そして最新のメジャーバージョンである7が2014年にリリースされ、いよいよそのマイナーバージョンアップとなる、7.1のベータ版が公開され、リリースが近づいてきました。
http://www.redhat.com/en/about/blog/red-hat-enterprise-linux-71-beta-now-available
この「マイナーバージョンアップ」というのは、Linuxディストリビューションの種類によって少しずつ意味は違いますが、RHELの場合は、これまでのバグフィックスと新機能の追加が含まれます。今回の 7.1 にもバグフィックスに加えて新機能が追加されており、特にIBM Power 版では、リトルエンディアンをサポートすることが既に発表されました。
http://japan.zdnet.com/article/35058061/
これまで POWERプロセッサーで動くLinuxは、全てが「ビッグエンディアン」をサポートするものでした。IAサーバーで動くLinuxは「リトルエンディアン」をサポートするものであり、違いがあったのです。「エンディアン」について詳しくは wikipediaなどでご覧いただけますが、この違いがあったために、C言語で書かれたアプリケーションを、IAサーバーから POWERサーバーへ移植するときに、一部プログラムの書き換えが必要だったのです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3
この「エンディアン」の違いについて、POWERプロセッサーをベースとしたコミュニティ「OpenPOWER Foundation」の参加企業から、「POWERサーバーでもIAサーバーと同じリトルエンディアンをサポートしてほしい」との要望があり、2014年以降徐々にリトルエンディアンサポートの取り組みが始まったのです。
具体的には、POWER8プロセッサーから、ビッグエンディアンに加えて、リトルエンディアンのLinuxディストリビューションが使えるようになったのです。
既にubuntu 14.04 のIBM Power版はリトルエンディアンをサポートし、SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 12 のIBM Power版もリトルエンディアンをサポート開始しました。そして、RHELもいよいよ 7.1からリトルエンディアンをサポート開始するようです。これにより、今まで以上に、IAサーバー上で動くアプリケーションを、POWERサーバーへ移植しやすくなると期待されます。
これまで実際に移植されてきたアプリケーションを見ると、9割近くはそのまま移植が可能で、残り1割り程度が、このエンディアンの違いの影響を受けてコードの修正をしたり、IA用ライブラリーをPOWER用ライブラリーに置き換えたりしてきました。すなわち、実際にこの「リトルエンディアン」のサポートは移植をより簡単に、スムーズにしてくれるものと考えられます。
そしていまパブリックベータとなっている RHEL 7.1 for IBM Power は、レッドハット社の協力のもと、無償で利用できるIBMのクラウド環境「Power Development Cloud」ですでに提供開始されました。こちらから今すぐにでも予約して使うことが出来ます。
https://www.ibm.com/partnerworld/page/stg_com_sys_power-development-platform
実際に使ってみた方が予約方法をブログに書かれていますのでご覧ください。
http://dotnsf.blog.jp/archives/1000153841.html
もしダウンロードしてインストールしたい場合は、こちらから申請、ダウンロードすることができます。
リトルエンディアンをサポートするRHEL7.1では、皆様が開発されたアプリケーションをIAサーバーから移植しやすくなるだけではなく、IBMのソフトウェアもサポートが増えていく予定です。例えば、データーベースソフトウェアDB2の先進的な機能BLUも、RHEL7.1からサポートされる予定で、既にベータ版が提供されています。
https://www14.software.ibm.com/webapp/iwm/web/preLogin.do?source=swg-db2-ppcle-beta
DB2 BLUを詳しく知りたい方は、こちらのページなどでご覧頂けます。
プロセッサー1コアあたり8スレッド、ローエンドモデルのサーバーで192GB/sものメモリーバンド幅、I/Oを高速化するCAPIなど、IAサーバーでは実現できない能力をもったPOWER8で、是非アプリケーションを動かしてみてください。これまで諦めていたことが実現できるプラットフォームのメリットを、お使いのアプリケーションで体感いただけると思います。
UID
ibm16169737