Release Notes
Abstract
Db2 for LUW 12.1 が公開されました。
Db2 12.1 では、クエリオプティマイザーでのAI採用を始め、多くの新機能追加や機能強化がされています。
当記事では、Db2 12.1 の代表的な新機能、また、サポート環境 および ダウンロード方法についてご紹介します。
Content
【詳細】
[Db2 12.1 の新機能]
Db2 12.1 に含まれる主な新機能には、以下のようなものがあります。
- 既存のDb2 Advanced Edition、Db2 Standard Edition に加えて、新エディション Db2 Starter Edition が登場
- 新しいアプリケーションやサービスのコア・データ管理機能を必要とするユーザー向けエディション
- 1 台の物理サーバーまたは仮想サーバーにつき最大 4 コア、最大 16 GB のメモリの容量制限あり、使用制限機能あり
- 上位のDb2エディションにシームレスにアップグレード可能
- IBM Db2 Starter Edition の導入により、Db2 12.1は以下のエディションを提供:
-IBM Db2 Advanced Edition
・コア数やメモリーに制限なし
・機能制限なし
-IBM Db2 Standard Edition
・最大16コア、最大128GBのメモリー
・Db2 12.1より、pureScale および DPF機能は使用不可
-IBM Db2 Starter Edition
・Db2 12.1からの新エディション
・最大4コア、最大16GBのメモリー
・pureScale、DPF機能は使用不可、その他の使用機能制限あり
-IBM Db2 Community Edition
・最大4コア、最大8GBのメモリー
・Db2 12.1のCommunity Editionは、非生産環境(非プロダクション環境)でのみ使用可能
-IBM Db2 Warehouse
・分析ワークロード向け
※エディションに関する詳細情報は下記をご参照ください。
・Db2データベース製品のエディションと展開オプション
・Db2製品エディションの機能
- 新しいアプリケーションやサービスのコア・データ管理機能を必要とするユーザー向けエディション
- AIクエリオプティマイザーによるパフォーマンスの向上
- AIクエリ・オプティマイザー機能を有効にする auto_ai_optimizerパラメーターが追加された。
- 学習されたカーディナリティ推定モデルを使用した、より正確なカーディナリティ推定値を予測が可能となった。
- 新しいテナントモデルによる名前空間の分離
- 新しいDb2テナントオブジェクトを使用することで、データベース内のユーザー定義オブジェクトに対して、 固有の独立した名前空間を作成することが可能となった。
- 新しいDb2テナントオブジェクトを使用することで、データベース内のユーザー定義オブジェクトに対して、 固有の独立した名前空間を作成することが可能となった。
- Pacemaker機能強化
- Linuxでは、IBM Tivoli System Automation (TSA)に代わってPacemakerが Db2のクラスタマネージャとしてサポートされる。
- Linux用のTSAはDb2 11.5.8より非推奨、Db2/Linux 12.1にTSAはバンドルされない。
- Pacemakerを搭載したpureScale on Linuxの利用が可能となった。
- Pacemakerを使用したオンプレミスのDPF on Linuxの自動フェイルオーバーの利用が可能となった。
- Pacemakerがバージョン2.1.6から 2.1.7にアップグレードされた。crmシェルの使用が廃止され、cibadminが使用されるようになった。
- Linuxでは、IBM Tivoli System Automation (TSA)に代わってPacemakerが Db2のクラスタマネージャとしてサポートされる。
- DB2 pureScale Feature の機能拡張
- Db2 pureScaleはAWSでセルフマネージド・サービスとして使用できるようになった (Db2 11.5.8以降)。
- Pacemakerを搭載したpureScale on Linuxの利用が可能となった。
- Db2 12.1 on Linux上で作成された新しいDb2 pureScaleインスタンスは、クラスタマネージャとして自動的にPacemakerを使用する。
- Db2/Linuxでは、以前のリリースからDb2 12.1にアップグレードされたDb2 pureScaleインスタンスは、Db2 12.1 へのアップグレードの一部として、TSA ドメインが削除され、Pacemakerドメインが自動的に作成される。
- 高可用性の強化
- pureScale環境で HADR_SSL_LABELおよびHADR_SSL_HOST_VALデータベース構成パラメーターがサポートされるようになった。
- バックアップとリストアの強化
- カタログ化されたデータベースを含むオフライン・ドロップ・メンバー・トポロジー変更イベントの後、オフライン・バックアップが不要となった。
- インスタンスのメンバー・トポロジーがバックアップ・イメージと ターゲット・データベースで異なる場合のデータベースまたはテーブル・スペースのバックアップ・ イメージのリストアが可能となった。
- データベースまたはテーブルスペースのロールフォワード操作が、ドロップメンバーのトポロジー変更イベントを通じて許可されるようになった。
- db2ReadLogAPI を使用したレプリケーションで、ドロップメンバーのトポロジー変更イベントの前からログレコードデータを読み込めるようになった。
- 高可用性、バックアップ、回復力、およびリカバリーの機能拡張
- HADRの機能拡張
- アップグレード中にHADRスタンバイ・データベースへの読み取り専用アクセスが可能となった。
- DB2_HADR_BLOCK_ON_DISKFULLレジストリ変数の追加で、HADRスタンバイ・データベースがアクティブ・ログ・パスでディスク・フル状態になった際の動作制御が可能となった。
- ADMIN_MOVE_TABLEの機能強化
organize_by_clause
パラメータを使用して、範囲クラスタ化されたテーブルを移動や組織フォームを変更が可能となった。
- バックアップとリストアの強化
- DB2_BACKUP_ITP変数が追加され、Db2バックアップ実行時の表スペース内並列処理が可能となった。
- 履歴ファイルの項目に以下5つの新しいフィールドが追加され、LIST HISTORY コマンド、DB_HISTORY 管理ビュー および db2HistoryDataデータ構造が変更された。
- Power PC for Power9 以上のCPUを搭載したLinuxシステムで、ハードウェアアクセラレーションによるバックアップとログファイルの圧縮が可能となった。
- Db2自動バックアップの機能強化
- リモートストレージ(IBM Cloud Object Storage, Amazon S3等)へのDb2自動バックアップがサポートされるようになった。自動バックアップを実行しているDb2データベースのバックアップイメージ・プルーニングがサポートされるようになった。
- dft_schemas_rmt - デフォルト・スキーマRMTパラメータが追加され、全てのスキーマに対して暗黙的に行変更追跡(RMT)を有効にする設定が可能となった。
- DB2_VALIDATE_LOG_ON_ARCHIVE レジストリ変数の追加で、 ログファイルをアーカイブに送る前にDb2検証を行うかどうかを指定できるようになった。
- HADRの機能拡張
- カラム・オーガナイズ表の機能拡張
- カラム・オーガナイズ表で以下の操作が可能となった。
- 列の削除
- 列名の変更
- ハードウェアアクセラレーションをサポートしているOSにおいて、カラム・オーガナイズ表のZLIB ベースのページ圧縮の利用が可能となった。
- ADMIN_MOVE_TABLEコマンドを使用してカラム・オーガナイズ表を移動する際のALLOW_READ_ACCESSオプションが不要となった。
- カラム・オーガナイズ表で以下の操作が可能となった。
- セキュリティーの向上
- MON_GET_CONNECTION および MON_GET_CONNECTION_DETAILS 表関数にトラステッド接続(TRUSTED CONTEXT)に特化したメトリクスが追加された。
- Linuxカーネルの機能のSeccomp(セキュア・コンピューティング・モード)を使用した、Db2 Fenced Mode Process (FMP) 内で実行されるストアード・プロシージャーやユーザー定義関数に対する syscall制御が可能となった。
- DATA_MASK 関数がAIXプラットフォームで使用可能になった(このスカラー関数はLinuxプラットフォームではDb2 11.5.9 以降で使用可能)。
- 管理性の向上
- CREATE EXTERNAL TABLE文の出入力フォーマットのデフォルトの書式をパック10進数またはゾーン10進数に変更可能となった。
- KMIPクライアント証明書の更新時のインスタンス再起動が不要となった。
- ADMIN_MOVE_TABLEコマンドの機能拡張
- RENAME_INDEXES オプションの追加により、Db2 11.5ではSWAPフェーズで行われていた索引のリネームがCLEANUPフェーズで行われるようになった。
- RENAME_INDEXES オプションの追加により、Db2 11.5ではSWAPフェーズで行われていた索引のリネームがCLEANUPフェーズで行われるようになった。
- ワークロード管理の機能拡張
- データベース・パーティショニング・フィーチャー(DPF)のデータベースにおいて、アダプティブ・ワークロード・マネージャーがすぐに(out of the boxで)利用できるようになった。これにより、クエリの並列実行数を自動で制御できるようになった。
- データベース・パーティショニング・フィーチャー(DPF)のデータベースにおいて、アダプティブ・ワークロード・マネージャーがすぐに(out of the boxで)利用できるようになった。これにより、クエリの並列実行数を自動で制御できるようになった。
- フェデレーション・サーバーの機能拡張
- ODBCラッパーによるSnowflakeデータソースの一括挿入が可能となった。
- 以下のデータ・ソースで、ODBCラッパーを通してLOB書き込み操作が利用できるようになった。
- MariaDB
- Microsoft Azure
- Microsoft SQL Server
- Netezza
- Oracle
- Oracle MySQL Enterprise Edition
- Oracle MySQL Community Edition
- Oracle MySQL
- Pivotal Greenplum
- PostgreSQL
- SAP HANA
- Snowflake
- Databricks および SAP ABAP SQL Service をサポートするようになった。
- net8ラッパーを通じて、Oracle 21cと 23ai をサポートするようになった。
- Db2 12.1用 IBMデータサーバークライアントおよびドライバの機能強化
- Db2 12.1のコール・レベル・インターフェース (CLI) ドライバの機能強化
- MAC(M1/M2/M3)用のARM ドライバーバイナリが利用可能になった。
- IBM Data Server Provider for .NETの機能強化
- IBM Data Server Driver for JDBC and SQLJの機能強化
- Db2 12.1 では Java 21 をサポートしている(Db2 V11.5.9 で IBM Semeru Runtimes 21 のサポート追加)。
- 同梱されるJavaがIBM Java 8からIBM Semeru Runtimes 21に変更された。
- Db2 12.1のコール・レベル・インターフェース (CLI) ドライバの機能強化
※Db2 12.1 の新機能および変更事項の詳細は、以下のIBM Documentationをご参照ください。
なお、Db2 12.1 の新機能および変更事項に関する最新情報は英語版をご確認いただくことを推奨します。
・新機能:https://www.ibm.com/docs/en/db2/12.1?topic=new-121
・変更事項:https://www.ibm.com/docs/en/db2/12.1?topic=changed-121
[Db2 12.1 がサポートするOS]
・変更事項:https://www.ibm.com/docs/en/db2/12.1?topic=changed-121
[Db2 12.1 がサポートするOS]
リリース時点では、以下のOSがサポートされます。
- AIX 7.3 TL2
- Amazon Linux 2023
- RedHat Enterprise Linux 9.4
- SUSE Linux Enterprise Server 15 SP6
- Ubuntu 22.04 LTS
- Windows 11 Enterprise
- Windows 11 Pro
- Windows Server 2022 Standard Edition
※プラットフォーム/OSのサポート情報の詳細や、サポート対象バージョンの追加等の最新情報につきましては、
以下のDetailed system requirements サイトにてご確認ください。
以下のDetailed system requirements サイトにてご確認ください。
[製品ダウンロード]
ダウンロードについては、以下のページを参照してください。
Downloading IBM Db2 Version 12.1 for Linux, UNIX, and Windows
Db2 v12.1.0- Published Cumulative Special Build(CSB)の ダウンロードページについては 以下をご参照ください。
最新のインストール・イメージはこちらです(「IBM Db2 Server Fix Pack」に含まれるインストーラを用いると、最新のCSB適用済Db2 12.1.0 を新規導入可能です)。
Db2 v12.1.0 Published Cumulative Special Build Downloads
※Db2 製品のダウンロードとインストール方法については下記をご参照ください。
[Db2] Db2 製品のダウンロードとインストール方法
[Community Edition]
Db2 12.1のCommunity Editionは、非生産環境(非プロダクション環境)でのみでご使用いただけます。
Community Edition は、以下より無料でダウンロード可能です。
Community Edition は、以下より無料でダウンロード可能です。
・IBM Db2 Community Edition
Sign up to download the Db2 Community Edition
Sign up to download the Db2 Community Edition
・Docker版 Community Edition
【お問合せ先】
技術的な内容に関しては、サービス契約のもとIBMサービス・ラインにお問い合わせください。
以上
[{"Type":"MASTER","Line of Business":{"code":"LOB10","label":"Data and AI"},"Business Unit":{"code":"BU058","label":"IBM Infrastructure w\/TPS"},"Product":{"code":"SSEPGG","label":"Db2 for Linux, UNIX and Windows"},"ARM Category":[{"code":"a8m500000008PknAAE","label":"Install\/Migrate\/Upgrade"}],"Platform":[{"code":"PF025","label":"Platform Independent"}],"Version":"All Versions"}]
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Document Information
More support for:
Db2 for Linux, UNIX and Windows
Component:
Install/Migrate/Upgrade
Software version:
All Versions
Document number:
7177438
Modified date:
19 December 2024
UID
ibm17177438
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