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AIX 7.1 TL4 または AIX 7.2 の環境で PowerHA が rootvg 障害を検知しない問題

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Abstract

AIX 7.1 TL4 または AIX 7.2 の環境で rootvg へのアクセスに問題が発生しても、PowerHA System Mirror for AIX (以下 PowerHA) が正しく検知できず、ノード引継ぎが行われないという不具合が報告されています。
このテクニカルフラッシュは2016年3月22日に公開されたもので、情報はas-isとなっています。

Content

【対象ソフトウエア/バージョン】
以下の AIX のいずれかのバージョンと PowerHA 7.1 以降の組み合わせで発生します。
  • AIX 7.1
    7100-04-00 (bos.cluster.rte 7.1.4.0) ~ 7100-04-01 (bos.cluster.rte 7.1.4.1)
  • AIX 7.2
    7200-00-00 (bos.cluster.rte 7.2.0.0) ~ 7200-00-01 (bos.cluster.rte 7.2.0.1)
【障害内容】
PowerHA 7.1 から、クラスター・ノードの rootvg への全てのアクセス経路に障害が発生した際、AIX を強制的にリブートさせることにより他のノードへのリソース・グループの引継ぎを発生させ、サービスを継続させる機能が提供されています(= rootvg システム・イベント)。
この機能により、例えば、FC アダプターが物理的に1枚しか構成されていない SAN ブート環境でアダプターやケーブルに障害が発生した場合、AIX がメモリー上で不完全な状態で稼動し続けてしまうために Keep Alive パケットの送出が断絶せず、「サービスが行えない状況であるにも関わらず待機系ノードにリソース・グループが引き継がれない」というような状態になることを防止することが可能になりました。
しかしながら、AIX 7.1 TL4 または AIX 7.2 が導入された環境で PowerHA が稼動している場合、rootvg システム・イベントが期待通りに機能しないという障害が発生しています。
なお、この機能とは別に クリティカル VG という VG の属性が提供されており、rootvg を クリティカル VG に設定することでも、rootvg 損失時にノードを強制終了させ、PowerHAクラスターが構成されている環境でノード引き継ぎを発生させる事が可能となっています。
PowerHA 7.2 環境では、デフォルトで rootvg はクリティカル VG に変更されるため、この障害の影響を受けず、rootvg 損失時にはノード引き継ぎが実行されます。
【対応策】
以下の iFix を適用してください。
【回避策】
以下のコマンドにて、rootvg をクリティカル VG に変更してください。
# chvg -r Y rootvg
【参考】

[{"Type":"MASTER","Line of Business":{"code":"LOB08","label":"Cognitive Systems"},"Business Unit":{"code":"BU054","label":"Systems w\/TPS"},"Product":{"code":"SSPHQG","label":"PowerHA SystemMirror"},"ARM Category":[{"code":"a8m3p000000hAumAAE","label":"PowerHA System Mirror"}],"Platform":[{"code":"PF025","label":"Platform Independent"}],"Version":"All Versions"}]

Document Information

Modified date:
03 February 2023

UID

ibm16851567