SPSS StatisticsでCochran-Armitage test for trendを実施出来ますか。

Answer

Cochran-Armitage test for trendはSPSS Statisticsのメニューにはありませんが、クロス集計の機能で算出することができます。

Cochran-Armitage test for trendは「線型と線型による連関の値×度数÷度数から1を引いた値」となり、Cochran-Armitage test for trendの有意確率はSPSS Statisticsの関数を用いた「1 - cdf.chisq(値,1)」となりますので、下記の方法で相対リスクの結果をもとにCochran-Armitage test for trendを算出します。

以下は、変数「教育レベル」と変数「不履行履歴」のCochran-Armitage test for trendを行う手順になります。

1.データを開いて、メニューの[分析]→[記述統計]→[クロス集計表]をクリックします。今回はサンプルファイルフォルダ「C:\Program Files\IBM\SPSS Statistics\Samples\Japanese\」にある「bankloan.sav」を使用します。

2.[クロス集計表]ダイアログにて、[行]に変数「教育レベル」、[列]に変数「不履行履歴」を投入して、[統計量]ボタンをクリックします。

3.[統計量の指定]ダイアログにて、[カイ2乗]と[相対リスク]をチェックして[続行]ボタンをクリックし、[クロス集計表]ダイアログにて[OK]ボタンをクリックして実行します。

4.実行しますとクロス集計表が出力され、[カイ2乗検定]テーブルに[線型と線型による連関]の[値]が「9.192」、[漸近有意確率 (両側)]が「0.002」であることが確認できます。

5.[カイ2乗検定]テーブルの値を使用してシンタックス でCochran-Armitage test for trendを算出します。「線型と線型による連関の値×度数÷度数から1を引いた値」になりますので「 9.192*700/699」を新変数「catrend」に算出し、「1 - cdf.chisq(値,1)」にこの変数を当てはめた「 1 - cdf.chisq(catrend,1)」を新変数「sigca」に算出させます。メニューの[ファイル]→[新規作成]→[シンタックス]でシンタックスエディタを起動し、下記のシンタックスを入力してメニューの[実行]→[すべて]をクリックします。

compute catrend = 9.192*700/699 .
compute sigca = 1 - cdf.chisq(catrend,1).
execute.

6.データエディタに新変数「catrend」と「sigca」が追加され、それぞれ単一の値が入っております。「catrend」の値「9.21」がCochran-Armitageの値で「sigca」の値「0.00」がCochran-Armitage test for trendの漸近有意確率になります。