How To
Summary
一般線型モデルで独立変数から従属変数を説明する線型回帰や、平均値の差が有意であるかを検定する分散分析を説明することが出来、SPSS Statisticsのメニューでは一般線型モデルから分散分析を行います。
この一般線型モデルに、0から1の値をとるロジットを組み合わせたものがロジスティック回帰で、ポアソン分布でカウントデータを分析したものがポアソン回帰、プロビット関数を適用すればプロビット回帰となります。これらの分布を採用した一般線型モデルを総称して「一般化線型モデル」と呼び、そこからさらに反復測定や擬似尤度近接法などを設定出来るようにしたものが「一般化推定方程式」(Generalized Estimating Equations、GEE)です。
Steps
1. 線型混合モデルの概要
2. 対応アプリケーション
SPSS Statistics Advanced Statistics
3. 一般化推定方程式の実行
サンプルデータセット:
Windows「C:\Program Files\IBM\SPSS\Statistics\27\Samples\Japanese\wheeze_steubenville.sav」
MacOS「/Applications/IBM/SPSS/Statistics/27/Samples/Japanese/wheeze_steubenville.sav 」
分析内容:子供の喘息と母親が喫煙者であることについて、関係をモデル化する。
操作手順:
2.[一般化推定方程式]ダイアログの[反復測定]タブでは、分散分析のように同じ被験者の1回目、2回目などの複数回の測定を定義しております。[被験者変数]には被験者を特定する変数、[被験者内変数]には実験時や回数を特定する変数を投入します。
変数「子供ID」でどの被験者かを特定し、変数「年齢」でこの子供のいつの時点のデータなのかを特定します。
[作業相関行列]は[無構造]が選択して、一般的な分析がなされます。測定回ごとに相関がなければ[独立]を設定してください。
3.[モデルの種類]タブでは線型モデルで実施する分布やリンク関数などを指定します。ここでロジスティックやポアソンを選択いたしますと、ロジスティック回帰分析やポアソン回帰分析を行うことが出来ます。[ユーザー指定]で上記の選択肢の設定を細かく設定することもできます。
喘息が発生するかどうかの分析であるこの分析では[2値ロジスティック]が選択しました。
4.[応答]タブでは線型モデルの従属変数(いわゆる方程式のY)を選択します。[2値ロジスティック]なので2値の変数を選択するところになり、変数「喘息」を選択し、参照カテゴリを最初の値(0:いいえ)にします。
この分析では変数「年齢」と「母親が喫煙者」が選択されておりました。
6.[モデル]タブには一般線型モデルなどのように、因子変数や共変量である独立変数の構造式を設定してください。
7.[推定]タブには、パラメータ推定の方法や、反復回数の設定を行うことが出来ます。この分析はデフォルト設定のままです。
8.[統計]タブには有意かどうかを判定する際のカイ2乗値や信頼区間の設定や、出力ビューアに書き出されるテーブルの設定などを行います。この分析は[作業相関行列]のみ追加でチェックします。
9.[推定周辺平均]タブでは、一般化推定方程式の因子内や交互作用内に対して、分散分析でおなじみの多重比較(Posthocテスト)を実施します。この分析ではデフォルト設定のままです。
今回のデータセットでは特に設定しておりません。
11.解釈は一般線型モデルと同様となり、結論としてはパラメータ推定値の有意確率を参照します。有意確率が有意水準未満の場合は「差はない」という仮説が棄却されて「有意に差がある」となり、回帰式のパラメータ係数[B]が分析に使用できます。「年齢=4」と「喫煙=1」を参照カテゴリーに設定しているためここでは計算がされておらず、その他の値はこの参照カテゴリーと比べてのパラメーター推定値となります。[一般化推定方程式]ダイアログの[予測変数]タブにある[オプション]ボタンで参照カテゴリーは変更可能です。
Document Location
Worldwide
Was this topic helpful?
Document Information
Modified date:
05 February 2021
UID
ibm16412189