IBM Support

[Db2] National Language Package (NLPACK) のインストールおよびアップグレード方法

Question & Answer


Question

Db2 の National Language Package (NLPACK) のインストール方法を教えてください。
注:NLPACK は Db2 11.1.3 以降廃止されています。

Cause

Linux および UNIX オペレーティング・システムでは National Language Package (NLPACK) をインストールすることにより、Db2 メッセージの各国語表示が可能です。 NLPACK は Db2 サーバーまたはクライアント製品と同時にインストールするか、もしくは後からインストールできます。
なお、データベースで各国語を扱う場合に、NLPACK は必要ではありません。

Answer

NLPACK の入手方法
Db2 V9.5 以降、NLPACK は Db2 製品と同じ CD/DVD メディアに格納されています。Db2 製品のメディアかフィックスパックの NLPACK をダウンロードしインストールします。
以下 URL より D2 National Language Package を選択して NLPACK をダウンロードし、インストールするシステムにコピー、および解凍します。
ただし、V10.5 FP4 以降の Server fixpack と Universal fixpack は NLPACK を含んでいるため、別途ダウンロードする必要はありません。
また、V11.1 Mod3 FP3 以降、NLPACK は廃止され、各国語メッセージはフィックスパックに統合されています。

注意:
ダウンロードには IBM ID が必要です。
Windows 以外のプラットフォームでは、Db2 製品フィックスパックとは別に対応する NLPACK が提供されています。つまり、製品の修正レベルと、NLPACK の修正レベルは一致させる必要があります。
NLPACK イメージは、Db2 製品イメージと同じレベルに配置する必要があります。
ただし V10.1および V10.5 の FP1 と FP2 の installFixPack は、製品と同じパスに NLPACK を配置しても認識しないため、NLPACK のパスを明示的に指定してください。

NLPACK のインストール方法
以下のいずれかの方法でインストールできます。

1. NLPACK を Db2 製品と同時にインストールする手順

<事前準備>
Db2 製品と NLPACK のイメージをインストールするシステムにコピーし、同じディレクトリー内に解凍するか、Db2 製品と NLPACK のイメージが収められた CD/DVD をマウントしておきます。
  • 例: DB2 V9.7 Server フィックスパック 6 と NLPACK イメージを /work/v97fp6 にダウンロードおよび解凍する例です。

    # cd /work/v97fp6
    # ls
    v9.7fp6_aix64_server.tar.gz
    v9.7fp6_aix64_nlpack.tar.gz
    # gunzip -c v9.7fp6_aix64_server.tar.gz | tar -xvf-
    # gunzip -c v9.7fp6_aix64_nlpack.tar.gz | tar -xvf-
    # ls
    server
    nlpack
    v9.7fp6_aix64_server.tar.gz
    v9.7fp6_aix64_nlpack.tar.gz
    # cd server

この後、以下のいずれかの方法で DB2 製品と NLPACK を同時にインストールできます。

a) db2setup を使用した GUI によるインストール

1. Db2 製品 イメージ配下にある db2setup コマンドを実行し、セットアップ・ウィザードによるインストールを行います。
  • #./db2setup

    上の例ではdb2setupコマンドは /work/v97fp6/server/db2/aix 以下に配置されています。

2. セットアップ・ウィザードのインストールタイプは "カスタム" を選択し、インストールする言語の選択で "日本語" を選択します。

b) db2_install を使用した CUI によるインストール (DB2 V9.7 まで)

1. Db2 製品イメージ配下にある db2_install コマンドを -c オプションつきで実行します。
  • # ./db2_install -b <DB2 インストールパス> -p <製品の短縮名> -c <NLPACK のパス> -L JP

    例: /opt/IBM/db2/V9.7 に ESE と NLPACK の日本語をインストールする例
    # ./db2_install -b /opt/IBM/db2/V9.7 -p ese -c /work/v97fp6/nlpack -L JP

    注1: 製品の短縮名のリストは Db2 製品イメージ配下の ComponentList.htm ファイル内にあります。
    注2: V10.1 以降でも db2_install は使えますが、推奨されていません。
    db2_install コマンドの非推奨 (Linux および UNIX)
c) 応答ファイルを使用したインストール

1. 応答ファイルを作成します。
DB2 製品に含まれる応答ファイルをコピーし、編集します。日本語をインストールする場合は、"LANG = JP ** Japanese (ja_JP)" のコメントを外します。

2. Db2 製品イメージに含まれる db2setup コマンドを -r オプションつきで応答ファイルを指定し実行します。
  • # ./db2setup -r <応答ファイル名>
  • 例: AIX システムの /work/v97fp6 に DB2 製品と NLPACK を解凍後、応答ファイルを作成し Db2 製品と NLPACK をインストールする例

    # cp -p ./db2/aix/samples/db2ese.rsp .
    # chmod 744 db2ese.rsp
    # cat db2ese.rsp
    PROD              = ENTERPRISE_SERVER_EDITION
    FILE              = /opt/IBM/db2/V9.7
    LIC_AGREEMENT     = ACCEPT
    PACKAGE_LOCATION  = /work/v97fp6
    INSTALL_TYPE      = TYPICAL
    LANG              = JP       ** Japanese (ja_JP)

    # ./db2setup -r db2ese.rsp


2. Db2 製品が既にインストールされているシステムに追加で NLPACK をインストールする手順

a) 応答ファイルを使用したインストール
  1. NLPACK のフィックスパックをコピーして解凍するか、各国語サポートのイメージが収められた CD/DVD をマウントします。Db2 V11.1 Mod3 FP3 以降は、すでにインストールされているものと同じレベルのフィックスパックまたは製品イメージを用意します。
  2. 応答ファイルを作成します。
    NLPACK に含まれる応答ファイル (db2nlpack.rsp) をコピーし LANG の行を追記します。日本語をインストールする場合は、"LANG = JP を指定します。
    LANG          = JP
    Db2 v11.1m3fp3 以降は、フィックスパックの応答ファイル (db2server.rsp) を以下のように書き換えて LANG を指定します。
    PROD = DB2_SERVER_EDITION
    LIC_AGREEMENT = ACCEPT
    FILE = <Db2 のインストール・パス>
    INSTALL_TYPE = CUSTOM
    LANG = JP
  3. インスタンスを停止します。
     
  4. NLPACK の db2setup コマンドを -r オプションつきで応答ファイルを指定して実行し、NLPACK をインストールします。
    ./db2setup -r  ./db2nlpack.rsp

    例: /opt/IBM/db2/V9.7 にインストールされた DB2 9.7 フィックスパック 5 に対して、NLPACK のフィックスパック・イメージを /work/FPNP に解凍後、応答ファイルを使用して NLPACK を追加インストールする例
    # cd /work/FPNP
    # ls
    v9.7fp5_aix64_nlpack.tar.gz
    # gunzip -c v9.7fp5_aix64_nlpack.tar.gz |tar -xvf-
    # ls
    nlpack                      
    v9.7fp5_aix64_nlpack.tar.gz
    # cd nlpack
    # cp -p ./db2/aix/samples/db2nlpack.rsp ./
    # chmod 744 db2nlpack.rsp
    # cat db2nlpack.rsp
    PROD             = NATIONAL_LANGUAGE_PACKAGE
    FILE             = /opt/IBM/db2/V9.7
    LANG             = JP              ** Japanese (ja_JP)
    #./db2setup -r  ./db2nlpack.rsp


3. Db2 製品のフィックスパックと同時に適用する手順

Db2 サーバーまたはクライアントのフィックスパックと同時に適用する場合は、NLPACK は Db2 製品と同じディレクトリー内に解凍し、installFixPack コマンドの -c オプションを指定します。
通常、フィックスパックと NLPACK を同じディレクトリーに解凍した場合に -c オプションを指定する必要はありませんが V10.1 および V10.5 の FP1 と FP2 は製品と同じパスに NLPACK を配置しても認識されないため、必ず NLPACK のパスを明示的に指定してください。
  • # ./installFixPack -b <DB2 インストールパス> -c <NLPACK のパス>
  • 例: Universal フィックスパックと NLPACK のイメージを /work/v97fp7 にコピーおよび解凍後、installFixPack コマンドを使用して /opt/IBM/db2/V9.7 にインストールされた Db2 にフィックスパックと NLPACK を適用する例

    # cd /work/v97fp7
    # ls
    v9.7fp7_aix64_nlpack.tar.gz
    v9.7fp7_aix64_universal_fixpack.tar.gz

    # gunzip -c v9.7fp7_aix64_nlpack.tar.gz | tar -xvf-
    # gunzip -c v9.7fp7_aix64_universal_fixpack.tar.gz | tar -xvf-
    # ls
    v9.7fp7_aix64_universal_fixpack.tar.gz
    v9.7fp7_aix64_nlpack.tar.gz
    universal
    nlpack

    # cd universal
    # ./installFixPack -b /opt/IBM/db2/V9.7 -c /work/v97fp7/nlpack


確認方法
db2ls コマンドを使用して NLPACK がインストールされたことを確認できます。
  • $  db2level
    DB21085I  Instance "db2inst1" uses "64" bits and DB2 code release "SQL09076" with
    level identifier "08070107".
    Informational tokens are "DB2 v9.7.0.7", "s121002", "IP23367 ", and Fix Pack "7".
    Product is installed at "/opt/IBM/db2/V9.7".

    # db2ls -q -b /opt/IBM/db2/V9.7 -a | grep Messages
    DB2_PRODUCT_MESSAGES_EN          9.7.0.7        0  Product Messages - English
    DB2_PRODUCT_MESSAGES_JP          9.7.0.7        0  Product Messages - Japanese


運用上の考慮点
NLPACK がインストールされた Db2 コピーに、NLPACK を配置せずにフィックスパックの適用を試行すると以下のエラーで失敗します。
  • 「」のラベルが付いた CD のロケーションを入力するか、Enter を押してデフォルト・パスを受け入れます。
    ボリューム・ラベル DB2_NLPACK_9_5_0_6_AIX
    インストールを中止するには「a」と入力します。
    [/work/v97fp6/server/db2/aix/install/../../..]:  
    エラー: 指定されたパスに必要なデータが見つかりませんでした。

NLPACK の配置をせずに installFixPack を開始し、Ctrl+C でこれを中止した場合、installFixPack を再実行するとエラーになることがあります。この場合、以下の FAQ に記述されているように -f update オプションを使ってください。
[Db2] installFixPackコマンドを Ctrl+Cキーで中断した場合のアンインストール方法 (IM-10-00U)


関連情報
[Db2] パスポート・アドバンテージによく寄せられる質問
Db2 データベース製品のインストール要件
db2setup - Db2 データベース製品のインストール・コマンド
installFixPack - インストール済み Db2 データベース製品の更新コマンド
IC87176: DB2_INSTALL AND INSTALLFIXPACK COMMANDS CANNOT FIND THE DEFAULT FILE LOCATION OF THE NLPACK
IC95243: DB2_INSTALL AND INSTALLFIXPACK COMMANDS CANNOT FIND THE DEFAULT FILE LOCATION OF THE NLPACK

お問合せ先
技術的な内容に関して、パスポート・アドバンテージの契約のもと Db2 テクニカル・サポートへお問い合わせください。
Db2 テクニカル・サポート

[{"Type":"MASTER","Line of Business":{"code":"LOB10","label":"Data and AI"},"Business Unit":{"code":"BU058","label":"IBM Infrastructure w\/TPS"},"Product":{"code":"SSEPGG","label":"Db2 for Linux, UNIX and Windows"},"ARM Category":[{"code":"a8m500000008PknAAE","label":"Install\/Migrate\/Upgrade"}],"ARM Case Number":"","Platform":[{"code":"PF002","label":"AIX"},{"code":"PF010","label":"HP-UX"},{"code":"PF016","label":"Linux"},{"code":"PF027","label":"Solaris"}],"Version":"10.1.0;10.5.0;11.1.0;9.1.0;9.5.0;9.7.0"}]

Document Information

Modified date:
02 November 2023

UID

swg21622386