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Active Memory Expansion(AME)

How To


Summary

Active Memory Expansion(AME)は、メモリー上のデータを圧縮することで利用可能なメモリー・サイズを拡張する機能です。この機能により、OSは割り当てられた物理メモリー・サイズ以上のメモリー空間を利用できるようになります。

Objective

特長

アプリケーションから使えるメモリー・サイズが大きくなることでパフォーマンスの向上が見込めます。

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搭載物理メモリー・サイズが同じ筐体で、より多くのLPARを構成可能です。

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概要

メモリー上のデータを圧縮することで、メモリー上に読み込み可能なデータ量が増加します。

アプリケーションは、メモリーの圧縮 / 非圧縮を意識しません。

モニタリング・ツールやAPIにより、拡張されたメモリーの状況を確認することが可能です。

AMEを使用するためにはライセンス・キーの入力が必要です。

  • ライセンス・キーは筐体単位に発行されます。

  • ライセンス・キーを有効にする際、筐体の再起動は不要です。

AMEはLPARごとに設定が可能です。

  • AMEを使用するLPARと使用しないLPARが同一の筐体内に共存できます。

  • LPARでAMEを使用する/しないを切り替えるためにはLPARの再起動が必要です。

  • メモリー専有LPAR およびメモリー共有LPAR(Active Memory Sharing)のどちらの環境でも AME を使用可能です。

  • AME使用設定後の圧縮パラメーター(Memory Expansion Factor)はDLPARで動的に変更可能です。

AMEはOSおよびPOWER Hypervisorで制御します。

  • メモリー・アクセスに応じてOS がメモリーを圧縮/展開します。

    • 圧縮/展開にはCPUサイクルを使用します。

    • CPU使用率はワークロードにより変わります。

  • pinされていないメモリー空間上のデータが圧縮の対象です。

  • POWER7プロセッサー搭載機 + AIX 環境で使用可能です。

    • AIXはV6 TL04 SP02以降が前提です。


Memory Expansion Factor

LPAR 内で拡張するメモリー・サイズを1.00~10.00の範囲で指定します。LPARに割り当てる実メモリー・サイズにMemory Expansion Factorを乗じた値のメモリーがOSから利用可能になります。

OSはMemory Expansion Factorで指定された値を元に、圧縮可能な範囲でメモリー上のデータを圧縮/展開します。

(例)20GBの実メモリーを割り当てたAMEを使用可能なLPARでMemory Expansion Factorを1.5に指定した場合、OSからは20[GB] * 1.5 = 30[GB]のメモリーを使用可能になります。

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Memory Expansion Factorで指定する値を見積もるツールとして、AIXはamepatコマンドを提供しています。

なお、Memory expansion factorの変更はDLPARで動的に変更可能です。また、LPARに割り当てる実メモリー・サイズをDLPARで動的に変更した場合、OSから使用可 能なメモリー・サイズは、変更後のメモリーにMemory Expansion Factorを考慮した値に動的に変更されます。

(例)LPAR のメモリー割り当て

実メモリー32GBを割り当てMemory Expansion Factor 1.5を指定

OSからは32GB * 1.5 = 48GBを使用可能

(例)DLPARで実メモリーを拡張

DLPARで実メモリーを40GBに拡張すると、OSからは40GB * 1.5 = 60GB使用可能になる。

Steps

設定手順(1) ライセンス・キーの確認

“ACTIVE MEMORY EXPANSION イネーブルメント”機構をオーダーすると、ライセンス・キーが発行されます。ライセンス・キーは、Capacity on Demandのページ(US)でSystem TypeおよびSerial Numberを入力することによりで確認できます。

Capacity on Demand のページで 「System Type(4桁)」と「Serial Number(7桁)」を入力しsubmit

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AMEのライセンス・キーを確認(Typeは“VET”が該当)

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設定手順(2) ライセンス・キーの入力

取得したライセンス・キーをHMCから入力します。

HMCのメニューから以下の順で選択

  1. 対象サーバー

  2. Capacity on Demand(CoD)

  3. PowerVM

  4. 活動化コードの入力

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取得したライセンス・キーを入力し、「了解」ボタンを選択

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ライセンス・キーが正常に入力された旨のメッセージを確認

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設定手順(3) LPARプロファイルでAMEを設定

AMEが使用可能になっていることを確認します。

HMCのメニューから以下の順で選択

  1. 対象サーバー
  2. 属性
  3. 機能(タブ)

Active Memory Expansion Capableが「真」になっている事を確認

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LPARプロファイルにてActive Memory Expansionの項目をチェックし、Active memory expansion factorを設定します。(1.00~10.00まで設定可能)使用しない場合はチェックを外します。

新規にLPARプロファイルを作成する場合

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既存のLPARプロファイルを編集する場合

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Active memory expansion factorの変更はDLPARで動的に変更可能ですが、AMEの使用設定(HMC上のチェック)の反映には、LPARの再起動が必要です。

Document Location

Worldwide

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Document Information

Modified date:
03 May 2021

UID

ibm11128117