IBM Support

MaaS360環境での先進認証セットアップについて (Eメール通知モジュール)

How To


Summary

Microsoft社の基本認証非推奨化に伴い必要となる基本認証から先進(モダン)認証への移行のうち、Cloud Extender 上で構成する Eメール通知モジュール の設定についてご説明します。

Objective

当文書では以下の設定について説明します。
  • Eメール通知モジュール

Environment

先進認証に対応するためには、Cloud Extender バージョン 2.102 以降が必要です。

Steps

目次
  1. セットアップ:Exchange管理者に必要な権限と対応
  2. Azure AD管理ポータルへのアプリケーションの登録
  3. Eメール通知モジュールの構成
1.セットアップ:Exchange管理者に必要な権限と対応
1-1. Exchange管理者が『Impersonation(偽装権限)』を持っていること
Office 365の場合、リスナー・アカウントにアプリケーションの偽装権限を割り当てる必要があります。これらの権限を付与するには、Office365 Exchange 管理センターで以下の手順を実施します。

(注:「従来の Exchange 管理センター」で表示した場合のメニュー項目でご説明しております。)
  1. アクセス許可 > 管理者の役割 > Discovery Management に進む。
  2. Discovery Management をダブルクリックで編集画面に進む。
  3. 「役割」セクションでプラス記号(+)をクリック。
  4. 「ApplicationImpersonation」を選択し「追加 ->」。
  5. 「メンバー」セクションに Cloud Extender によって使用されるすべてのリスナーアカウントを追加。
偽装権限

1-2. Global Admin が Azure Active Directory へのアクセス権限を持っていること。

1-3. Microsoft Office365 で先進認証設定が有効になっていること。
先進認証設定

1-4. 登録済みアプリケーションに対する管理者の同意(Administrator consent )が実施されていること。(次項参考)

2.Azure AD管理ポータルへのアプリケーションの登録

Azure AD管理ポータルにアプリケーションを作成し、必要な設定と構成を行います。
<アプリケーションの作成>
  1. Microsoft Azure ポータルにサインイン。
  2. 左上のナビゲーションから Azure Active Directory に進み「アプリの登録」をクリック。
  3. 「新規登録」をクリック。
  4. 「アプリケーションの登録」画面で、「名前」には任意の名前を入力。
    「サポートされているアカウントの種類」が「この組織ディレクトリのみに含まれるアカウント ({テナント名} のみ - シングル テナント)」であることを確認。
    リダイレクト URI (省略可能)」では「パブリック クライアント/ネイティブ (モバイルとデスクトップ)」を選択し urn:ietf:wg:oauth:2.0:oob を入力。
  5. 「登録」をクリック。
参考動画1:アプリケーションの作成 https://vimeo.com/677832872

<作成したアプリケーションの設定変更と許可の追加>
  1. 左側の「ナビゲーション」ペインで、「認証」に進み、最下部の「詳細設定」以下「次のモバイルとデスクトップのフローを有効にする」を「はい」に変更し、最下部の「保存」をクリック。
  2. 左側の「ナビゲーション」ペインで、「API の権限」をクリックして、以下の許可を追加します。
    ・「委任されたアクセス許可」を選択し、「EWS」以下「EWS.AccessAsUser.All」
    ・「アプリケーションの許可」を選択し、「その他のアクセス許可」以下「full_accss_as_app」
    委任されたアクセス許可 アプリの許可

    ・最後に「[テナント名]に管理者の同意を与えます」をクリック。(英語:Grant admin consent for [テナント名]))
    管理者の同意
重要:「管理者の同意」は、管理者が作成したアプリをユーザーが使用できるようにするための必須作業となります。
詳しくは下記Microsoft社のページをご参考ください。
参考:Microsoft社ページ「Microsoft ID プラットフォームでのアクセス許可と同意」
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/active-directory/develop/v2-permissions-and-consent
参考動画2:権限の追加 https://vimeo.com/677835412
3.Eメール通知モジュールの構成
Eメール通知モジュールを構成済みの場合は、3-3 から作業を行ってください。
3-1. (未構成の場合のみ)MaaS360管理ポータルで、Eメール通知モジュールのサービスを有効化します。
 
MaaS360管理ポータル >> セットアップ > サービス で「セキュア・メール」セクションの詳細を表示し「セキュア・メールの E メール通知」にチェックを入れます。
Eメール通知サービスの有効化
参考文書:E メール通知モジュール
3-2. (未構成の場合のみ)CE構成ツール上で、Eメール通知モジュールを有効化します。
CE構成ツール
Eメール通知モジュールの構成1
3-3. 「基本認証またはモダン認証」で「モダン認証」(先進認証)を選択後、手順 2 で Azure AD管理ポータルに作成したアプリケーションのテナント ID、クライアント ID を入力します。
※テナント ID、クライアント ID は、以下の手順で確認できます。
  1.  Microsoft Azure ポータルにサインイン。
  2. 左上のナビゲーションから Azure Active Directory に進み「アプリの登録」をクリック。
  3. 手順2で作成したアプリケーションを選択。
  4. 左側の「ナビゲーション」ペインで、「概要」をクリック。
    (表示名: 「アプリケーション (クライアント) ID」、「ディレクトリ (テナント) ID」)
モダン認証の構成
3-4. Eメール通知モジュールの構成の最終画面でメール通知のテストを実施します。

参考動画3:CE構成ツール上でのテスト https://vimeo.com/677850326
 
構成作業は以上となります。
注:この文書は、英語で発信された弊社情報を翻訳した参考文書です。
日本語環境での検証は行っておりませんのでご注意ください。翻訳元の文書は、関連文書のリンクよりご参照ください。

Additional Information

最新認証とは?基本認証との違いは?
Office365 における「先進認証」は、認証と承認を組み合わせた方式で、組織のセキュリティを強化する方法を提供します。
パスワードベースの基本認証とは異なり、IDプロバイダー(Microsoft)が提供する OAuth 2.0トークンベースの認証を使用するため、より高い安全性を持っています。

MaaS360側の先進認証対応
MaaS360 Cloud Extenderは、基本認証に加えて Office 365 Eメール通知モジュールの先進認証(OAuth2.0)をサポートするようになりました。

Document Location

Worldwide

[{"Type":"MASTER","Line of Business":{"code":"LOB24","label":"Security Software"},"Business Unit":{"code":"BU059","label":"IBM Software w\/o TPS"},"Product":{"code":"SSYSXX","label":"IBM MaaS360"},"ARM Category":[{"code":"a8m0z000000070eAAA","label":"SETUP"}],"ARM Case Number":"","Platform":[{"code":"PF025","label":"Platform Independent"}],"Version":"All Versions"}]

Document Information

Modified date:
22 June 2022

UID

ibm16590943