IBMi 環境をILMTサーバーで管理するときに必要となる作業

Answer

IBMi 上のサブキャパシティ・ライセンス製品は、ILMT9.2 にて管理することができます。

ただし、通常のクライアント管理とは異なり、IBMi にはBigFixクライアントを導入せず、代わりに接続切断スキャナー（Disconnected Scanner）を導入する必要があります。
スキャナーを実行してスキャン結果を収集し、ILMT9.2 サーバーにインポートして管理します。BigFixサーバーによる自動管理はいたしません。

接続切断スキャナー（Disconnected Scanner）の導入要件や手順は下記のとおりです。

マニュアル： IBM i システムでのソフトウェア・インベントリーおよびハードウェア・インベントリーのディスカバー

【IBMi 接続切断スキャナー（Disconnected Scanner）導入要件】
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Disconnected scanner requirements for IBM i

IBM License Metric Tool 9.2 - Supported Operating Systems

Software Product Compatibility Reports
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【導入手順】　※特に下記 2. の準備についてご確認ください。
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1. (ILMTサーバー側作業) 接続切断スキャンの新規データ・ソースの追加
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SS8JFY_9.2.0/com.ibm.lmt.doc/Inventory/planinconf/t_disc_datasource.html

ILMTサーバーに接続切断スキャナのデータ・ソースを追加します。
インポート用のスキャン結果ファイルの配置ディレクトリを指定します。

2. IBM i 用の接続切断スキャンのインストール・ファイルの準備　(ILMTサーバー側・IBMi側作業) 
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SS8JFY_9.2.0/com.ibm.lmt.doc/Inventory/planinconf/t_disc_downloading.html

1) ILMTサーバー作業
ILMTサーバーにて、上記 1. のデータ・ソースの画面から、エンドポイント用のソフトウェア・カタログのファイル CIT_catalog_I5OS.xml をダウンロードします。

2) BigFixコンソール作業
BigFixコンソールの「Fixletとタスク」から、接続切断スキャナのパッケージをダウンロードします。

※AirGap環境の場合、次の操作でインターネット接続可能端末からダウンロードします。
  a. BigFix コンソール > 「サイト」 > 「外部サイト」 > 「IBM License Reporting (ILMT) v9」 > 「Fixlet とタスク」 をクリックします。
  b. 右上ペインで『IBM i の接続切断スキャナー・パッケージ (バージョン) のダウンロード』 (Download the Disconnected Scanner Package for IBMi (version)) を選択します。
  c. 右下ペインの「詳細」タブを開き、「アクション」部分の「Link１（デフォルト）」にある「スクリプト・タイプ URL」欄に記載されているURLをコピーします。
  d. c.でコピーしたURLへインターネット接続可能な端末のブラウザでアクセスし、    『LMT-DisconnectedScanner-ibm_i-<version>-<timestamp>.zip』 ファイルをダウンロードします。

3) 事前準備
任意の端末で、「cit」という名称のディレクトリを作成します。
作成した cit ディレクトリに、ダウンロードした接続切断スキャナのパッケージを展開します。
/cit/config ディレクトリに、カタログ CIT_catalog_I5OS.xml を配置します。

また、デフォルトのスキャンのジョブ実行ユーザは QSECOFR です。
そのため、必要に応じて接続切断スキャナの設定ファイルをカスタマイズします。
特に、スキャナをインストールする時のユーザが QSECOFR でない場合は、設定ファイル『schedule_scans.sh』を編集ください。
『schedule_scans.sh』内に、ユーザの記述 『USER(QSECOFR)』 が2箇所あります。
この"QSECOFR"部分を、
・スキャナのインストール実行ユーザ(※1)
かつ
・ジョブ実行可能なユーザ(※2)
に、2箇所ともご変更ください。

※1. 自動ジョブのスケジューリングをする際には、*SECOFR ユーザー・クラスが必要となります。 
※2. キャパシティー・スキャンに関する処理の実行については、 *ALLOBJ 特殊権限を指定した*USER ユーザー・クラスで実行が可能です。 
なお、動作確認がとれたQCCSID/CCSIDは以下です。
  ・QCCSID：5035/1399
  ・CCSID：37

4) IBMi 作業
IBMi マシンに、/cit ディレクトリを手動作成します。
事前準備でカスタマイズした接続切断スキャナのcitディレクトリを、IBMi マシンの /cit に転送します。
このとき、バイナリファイル以外はテキストモード(ASCII)で転送ください。シェルスクリプトはテキストファイルとなります。

3. (IBMi側(個別)作業) IBM i システムでのスキャナーのインストールおよび初期データの収集
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SS8JFY_9.2.0/com.ibm.lmt.doc/Inventory/planinconf/t_disc_setup_all.html

setup_all.sh を実行します。
自動で、定期的にキャパシティ・スキャンがされるよう、50弱のジョブ登録がされます。
作成された computer.yml の内容に問題がないことを確認します。
※DisconnectedScanner でスキャン実行すると、同IBMi 上の ILMT7.5 のエージェントが停止しますので、ILMT7.5 との並行稼動期間がある場合はご注意ください。

4. (IBMi側(個別)作業) IBM i システムでのソフトウェア・スキャンの実行およびスキャン結果の収集
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SS8JFY_9.2.0/com.ibm.lmt.doc/Inventory/planinconf/t_disc_scans_software.html

マニュアル記載のコマンドでソフトウェア・スキャンを実行し、結果のzipファイルを作成します。

5. (ILMTサーバー側作業) IBM i システムから License Metric Tool へのスキャン結果のインポート
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SS8JFY_9.2.0/com.ibm.lmt.doc/Inventory/planinconf/t_disc_results_import.html

1. で指定したデータ・ソースのディレクトリに結果のzipファイルを配置し、ILMTサーバーの「データのインポート」処理を待ちます。

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その後、レポートの確認として、ILMTサーバーwebインターフェース > レポート > すべてのIBMメトリック　から製品とメトリック数量をご確認ください。

【注意事項】

・スキャナをインストールする時のユーザ・権限が QSECOFR と異なる場合は、事前に、スキャナの設定ファイル『schedule_scans.sh』のユーザを編集ください。
  ユーザを編集しない場合、デフォルトで QSECOFR のユーザと権限でキャパシティ・スキャンの定期ジョブが実行されます。
  DisconnectedScannerのインストール時のユーザ・権限と QSECOFR の権限が異なる場合、ジョブが異常終了する原因となることがあります。

・IBMi 上では、ソフトウェア・スキャン実行、および ILMTサーバーへの結果ファイル転送を、完全自動化することができません。
運用上、下記の手作業が発生するという制約がございますこと、何卒、ご了承ください。

=====手動による作業（推奨頻度：週1回）=====
・IBMi 上でのソフトウェア・スキャンの実行
・生成されたスキャン結果ファイル <YYYYMMDDHHMM>-<endpoint_ID>.zip のILMTサーバー指定ディレクトリへの転送
・ILMTサーバー上の製品・ライセンス数の確認
・ILMTサーバー指定ディレクトリ上に残存する、インポート済みのスキャン結果ファイル <YYYYMMDDHHMM>-<endpoint_ID>.zip の削除
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