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IBM Data Server Driver for JDBC and SQLJのz/OS上での修正提供方法(ビルドタイプ)とバージョン採番に関連した注意点

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Abstract

Db2関連製品が提供するIBM Data Server Driver for JDBC and SQLJ (以下JCCドライバー)に関して、障害に対する修正の提供方法、および修正の適用に伴うJCCドライバーのバージョン採番の方法についての情報がIBM Supportから公開されています。
このTechNoteでは、障害に対する修正の提供方法(スペシャル・ビルド、テンポラリー・ビルド、iFix、PTFビルド、USSビルド)に関しての説明に加え、これらが提供された場合に、JCCドライバーのバージョンの採番がどのように行われるかを説明しています。
この提供方法と採番方法のポリシーに起因して、期待される形で修正が提供されないケースがあるため注意が必要です。z/OS環境では、iFixの形での修正提供は行われません。また、ドライバーのBuild numberに空きが無ければそのMinorバージョン下での修正は作成されません。そのため、使用中のドライバーのバージョンをベースにした修正が提供できないケースがあります。
また、修正がスペシャル・ビルドで提供された場合、この修正内容がこれ以降のPTFビルドに反映されているとは限りません。将来、JCCドライバーのPTF適用時にはこの修正が含まれているかどうかの確認が必要となります。

Content

<公開されているTechNote>
IBM Data Server Driver for JDBC and SQLJ build types:https://www.ibm.com/support/pages/node/6471511
<z/OSの観点での上記TechNoteのサマリー>
・JCCドライバーのバージョンの判別方法(バージョンの採番方法)
<Major>.<Minor>.<Build number>  例) 4.29.24
・障害に対する修正提供方法
z/OS上での修正の提供方法は以下のとおりとなっており、特にLUWプラットフォームで提供されるiFix(注1)での修正が行われない点には注意が必要になります。
修正提供方法の種類 概要 バージョンの採番について
PTFビルド PTFとして提供されます。 例えば、PH32181/UI72953を適用する事によりJCCドライバーのバージョンは4.28.11となるように、PTFとJCCのバージョンが対応します。PTFビルドは、常に最新のPTFビルドをベースに作成されます。
スペシャル・ビルド(注2)  お客様環境で障害が発見された場合、APARに対して、新たなBuild numberがアサインされたJCCドライバーがスペシャル・ビルドとして提供されます。 例えば、4.25.23をお使いのお客様で障害が発見された場合、スペシャル・ビルドとして4.25.24のJCCドライバーが提供されます。
スペシャル・ビルドを作成するためには、Build numberがアサイン可能である必要があります。この点に関して、特にz/OS環境では考慮が必要です。具体例に関しては、<z/OSで稼働するT2 JCCドライバーへの修正適用に関する考慮>の部分を参照してください。
デバッグ・ビルド/テンポラリー・ビルド(注2) スペシャル・ビルドを作成するためにお客様環境で修正内容の検証を行う場合、デバッグ・ビルドもしくはテンポラリー・ビルドと呼ばれるJCCドライバーが提供される事があります。 デバッグ・ビルド/テンポラリー・ビルドのバージョンは、4.25.1023もしくは4.24.2023のように、Build numberが4桁で採番されたバージョンが提供されます。
(注1)
Db2 for LUWでは、新しくmod releaseが出た後に、緊急度の高いfixが作成された場合、この修正はiFixとして提供される場合があります。 
iFixのバージョンは、対応するmod releaseのBuild Numberの最後尾にiFixの番号が追加されます。
例えば、V11.1 M4 FP4のドライバー(4.25.13)に対して、11.1 m4 FP4 iFix1が出た場合、iFix番号の01がBuild numberに追加され、4.25.1301という採番になります。
(注2)
z/OS環境において、これらはUSSビルドと呼ばれる形態で提供されます。
USSビルドの場合、PTF形式ではないモジュールとして修正が提供されるため、既存のJCCドライバーのモジュールを置き換える事で修正を適用します。
PTFビルドと異なり、最新でないバージョンのJCCドライバーに対してもスペシャル・ビルドを作成する事が出来ます。
<z/OSで稼働するT2 JCCドライバーへの修正適用に関する考慮>
■考慮点
考慮点① : 個別のAPARに対する修正は、基本的にはUSSビルドによるスペシャル・ビルドの形で提供される。(z/OS環境ではiFixは提供されない。)
考慮点② : スペシャル・ビルドを作成するためには、Build numberに使用可能な空き番号が必要。
考慮点③ : USSビルドを使用した場合、これ以降PTF適用によるPTFビルドを使用するタイミングで、USSビルドに含まれる修正がPTFビルドに含まれるかどうかの確認が必要となる。
■例
この例では、以下を前提としています。
4.26.16  → PH17211/UI65729。現在このバージョンを使っていると仮定します。
4.26.17  →  他のお客様で作られたスペシャル・ビルドが既に存在すると仮定します。
4.26.18  →  PH22490/UI68263 
4.26.19  → 空き
4.27.26  → PH28350/UI71213
4.28.11 → PH32181/UI72953
上記前提において、4.26.16で障害が発生した場合、以下の考慮が必要となります。
・4.26.16において障害が発生した場合、考慮点①により、USSビルドによるスペシャル・ビルドの形で修正が提供されます。
・4.26.16をベースにした修正は作成されません。4.26.18をベースにした修正4.26.19は作成可能です。4.26.17は採番済みのため、考慮点②にあるように、4.26.17というスペシャル・ビルドを作成することができないためです。
・USSビルドにより4.26.19が提供された場合、ここに含まれる修正は、4.27.26や4.28.11には含まれません。考慮点③にあるように、以降JCCドライバーのバージョンが変わるPTFを適用する場合には、USSビルドで適用した修正が含まれるPTFかどうかを確認する必要があります。

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Document Information

Modified date:
18 October 2021

UID

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