IBM Support

[Db2] 差分または増分バックアップの処理時間またはバックアップ・サイズが期待ほど小さくならない

Question & Answer


Question

データベース構成パラメーターの TRACKMOD を YES に設定し、増分バックアップを取得しています。 しかし、それほど更新が多くないにもかかわらず、直前のフルバックアップと比較して、バックアップの処理時間やバックアップのサイズがそれほど小さくなりません。 これはなぜでしょう。どうすれば増分バックアップの処理時間を短縮したり、バックアップのサイズを小さくできますか?

Cause

  1. バックアップ時間
    更新のあったページの追跡は表スペース・レベルで行われます。このため、増分または差分バックアップは、更新ページが存在する表スペースを最高水準点まで読む必要があります。最高水準点が高い表スペースに変更があると、バックアップに時間がかかる可能性があります。
    更新ページが存在する表スペースと、各表スペースの最高水準点までサイズは以下の SQL で判別できます。
    $ db2 "select TBSP_NAME, TBSP_TRACKMOD_STATE, TBSP_PAGE_TOP*TBSP_PAGE_SIZE from table(mon_get_tablespace(NULL,NULL)) as t"
    
    TBSP_NAME            TBSP_TRACKMOD_STATE  HWM (bytes)
    -------------------- -------------------- -----------
    SYSCATSPACE          CLEAN                  133070848
    TEMPSPACE1           CLEAN                          0
    USERSPACE1           CLEAN                   15466496
    TS32K                DIRTY                 7777825792
    SYSTOOLSPACE         CLEAN                     917504
  2. バックアップ・サイズ 増分バックアップは直前のフルバックから、差分バックアップは直前のバックアップから変更のあったページ以外に、以下のものを含んでいます。
    1. データベース・メタ・データ (DB 構成ファイルや履歴ファイルなど)
    2. 更新のあった表スペースのメタ・データ (オブジェクト・テーブルなど)
    3. バックアップ中のアクティブ・ログ・ファイル (INCLUDE LOG オプション (デフォルト) 指定時)
       
    また、更新のあった表スペースに LONG または LOB 列が存在する場合、表スペースのすべての LONG または LOB データがバックアップに含まれます。

Answer

増分または差分バックアップの時間を短縮したい場合、頻繁に更新される表や索引を最高水準点の低い表スペースに配置することを検討してください。既存の表や索引は ADMIN_MOVE_TABLE プロシージャーを使用して、オフラインにせずに別の表スペースに移動できます。  

増分または差分バックアップのサイズを小さくしたい場合、頻繁に更新される表や索引を含む表スペースと、大きな LOB を保管する表スペースわける運用を検討してください。LOB を頻繁に更新する場合、パーティション表を利用して個々の パーティションの LOB を異なる表スペースに配置する運用も検討してください。
表パーティション化

また、PRUNE HISTORY コマンドなどで履歴ファイルを定期的にメンテナンスし、小さく保つことも検討してください。


関連情報
増分バックアップおよびリカバリー
MON_GET_TABLESPACE 表関数 - 表スペース・メトリックの取得
[Db2] 増分・差分バックアップを使ったデータベースの復旧方法
 
お問合せ先
技術的な内容に関して、パスポート・アドバンテージの契約のもと Db2 テクニカル・サポートへお問い合わせください。
Db2 テクニカル・サポート

[{"Type":"MASTER","Line of Business":{"code":"LOB10","label":"Data and AI"},"Business Unit":{"code":"BU058","label":"IBM Infrastructure w\/TPS"},"Product":{"code":"SSEPGG","label":"Db2 for Linux, UNIX and Windows"},"ARM Category":[{"code":"a8m500000008PlWAAU","label":"Database Objects-\u003ELOBS"},{"code":"a8m500000008PmaAAE","label":"Recovery-\u003EBackup"}],"ARM Case Number":"","Platform":[{"code":"PF025","label":"Platform Independent"}],"Version":"All Versions"}]

Document Information

Modified date:
27 August 2023

UID

swg22009755