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論理ボリューム・マネージャー(LVM)

Question & Answer


Question

論理ボリューム・マネージャー(LVM)とは?

Answer

論理ボリューム・マネージャー(Logical Volume Manager: LVM)は、AIXが標準で提供する記憶域管理機能です。

  • 1990年にリリースされたAIX V3から実装しています。

  • 主に以下の機能を提供します。

    • 複数の物理ディスク装置をグループ化し、仮想的に単一の大きなディスク領域(Volume Group: VG)を提供します。

    • 仮想化された大きなディスク領域(VG)から、任意の大きさの論理ボリューム(Logical Volume: LV)を作成できます。

    • 物理ディスクの不連続スペースを有効に利用できます。

    • 作成したLVをローデバイスやファイルシステムとしてデータの配置に利用できます。

    • LVのサイズを動的に拡張できます。

    • 拡張ジャーナル・ファイルシステムでは、ファイルシステムのサイズを動的に拡張・縮小できます。


LVMのソフトウェアRAID機能

LVMで利用可能なRAIDレベル(ソフトウェアRAID)

  • RAID1:LVをミラーリングして、LV単位での冗長性を確保できます。

  • RAID0:複数のLV上にデータをストライピングして、I/O性能を高速化できます。

  • RAID0+1:データの冗長性と高速性を維持できます。

ハードウェアRAIDとの違い

  • LV単位での柔軟なRAID構成を実現します。

  • AIXの標準機能であるため、特別なハードウェア・ソフトウェア機構は必要なく、安価にRAIDを利用できます。

⇒ ミラーリングまたはストライピングのための要件


LVMの構成概念と構成要素

AIX LVMの構成概念と構成要素を以下に整理します。

【AIX LVMの構成概念図】

img_01

【AIX LVMの構成要素】

構成要素 略称 説明 (例)デバイス名
物理ボリューム(Physical Volume) PV 物理的なディスク装置、あるいはストレージ装置のRAIDグループから切り出したLUN(論理ユニット) hdisk0
hdisk1
ボリューム・グループ(Volume Group) VG 1つ以上のPVで構成する仮想的なディスク領域 rootvg
Datavg
論理ボリューム(Logical Volume) LV ファイルシステムやローデバイスなどの実際にディスク装置上にデータを保持す売る際にコンテナとして使用するデータ配置領域 hd2
lv_data1

⇒ 論理ボリューム・ストレージの概念

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Document Information

Modified date:
03 May 2021

UID

ibm11137316