システム要求メニュー

ユーザーはシステム要求機能を利用して、現行ジョブを保留、 システム要求メニューを表示することができます。システム要求メニューによって、ユーザーはメッセージの送信と表示、 2 次ジョブへの転送、または現行のジョブの終了を行うことができます。 システム出荷時のシステム要求メニューに対する共通権限は *USE であるため、これが機密漏れを表す場合があります。

ユーザーがこのメニューにアクセスしないようにする最も簡単な方法は、 権限をパネル・グループ QGMNSYSR に制限することです。
  • 特定のユーザーがシステム要求メニューを見ないようにするには、 それらのユーザーに *EXCLUDE 権限を指定してください。
    GRTOBJAUT OBJ(QSYS/QGMNSYSR) +
              OBJTYPE(*PNLGRP)   +
              USER(USERA) AUT(*EXCLUDE)
  • ほとんどのユーザーがシステム要求メニューを見ないようにするには、 共通権限を取り消し、特定のユーザーに *USE 権限を認可します。
    RVKOBJAUT OBJ(QSYS/QGMNSYSR) +
              OBJTYPE(*PNLGRP) +
              USER(*PUBLIC) AUT(*ALL)
    GRTOBJAUT OBJ(QSYS/QGMNSYSR) +
              OBJTYPE(*PNLGRP)   +
              USER(USERA) AUT(*USE)

「システム要求」メニューに使用される実際のコマンドのいくつかは、QCPFMSG メッセージ・ファイル内の CPX2313 メッセージに基づいています。コマンドは、CPX2373 メッセージのライブラリー名で修飾されています。 各コマンドの CPX2373 メッセージ内の値は *NLVLIBL または *SYSTEM です。 場合によっては、メッセージ・ファイル一時変更 (OVRMSGF) コマンドを使って、「システム要求」メニュー・オプションが使用するコマンドを変更できる場合もあります。

「システム要求」キーを押すごとに、システムにより、ジョブの現在のユー ザー・プロファイルがそのジョブの初期ユーザー・プロファイルに自動的に変更されます。 このことは、ユーザーが「システム要求」メニューまたは事前システム要求プログラムの出口プログラムに対して 追加権限を持っていないために行われます。 「システム要求」機能が完了した後、ジョブの現在のユーザー・プロファイルは「システム要求」キーを押す前の値に戻ります。

権限と関連したコマンドに制限することにより、ユーザーがシステム要求メニューから 特定のオプションを選択しないようにすることができます。表 1 は、 メニュー・オプションに関連付けられたコマンドを示しています。

表 1. システム要求メニューのオプションおよびコマンド
オプション コマンド
1 2 次ジョブへの移行 (TFRSECJOB)
2 要求終了 (ENDRQS)
3 ジョブ表示 (DSPJOB)
4 メッセージ表示 (DSPMSG)
5 メッセージ送信 (SNDMSG)
6 メッセージ表示 (DSPMSG)
7 ワークステーション・ユーザー表示 (DSPWSUSR)
10 直前のシステムでのシステム要求開始 (TFRPASTHR)。 (下の注を参照。)
11 直前のシステムへの転送 (TFRPASTHR)。 (下の注を参照。)
12 3270 エミュレーション・オプション表示 (下の注を参照。)
13 ホーム・システムでのシステム要求開始 (TFRPASTHR)。 (下の注を参照。)
14 ホーム・システムへの転送 (TFRPASTHR)。(下の注を参照。)
15 終端システムへの転送 (TFRPASTHR)。(下の注を参照。)
80 ジョブ切断 (DSCJOB)
90 サインオフ (SIGNOFF)
注 :
  1. オプション 10、11、13、14、および 15 が表示されるのは、 表示装置のパススルーがパススルー開始 (STRPASTHR) コマンドで開始された場合だけです。オプション 10、13、および 14 はターゲット・システムでのみ表示されます。
  2. オプション 12 は、3270 エミュレーションが活動状態のときにだけ表示されます。
  3. システム/36 環境では制限があるオプションもいくつかあります。
例えば、ユーザーが代替の対話式ジョブに転送しないようにするには、 2 次ジョブへの転送 (TFRSECJOB) コマンドへの共通権限を取り消し、 特定のユーザーにのみ権限を認可します。
RVKOBJAUT OBJ(TFRSECJOB) OBJTYPE(*CMD)
          USER(*PUBLIC) AUT(*ALL)
GRTOBJAUT OBJ(TFRSECJOB) OBJTYPE(*CMD)
          USER(USERA) AUT(*USE)

ユーザーが、権限を持っていないオプションを選択した場合、 メッセージが表示されます。

ユーザーに対して、システム要求メニューからコマンドを一般に使用できないようにするが、特定の場合に引き続きコマンドを実行できるようにする場合 (サインオフなど)、許可されたユーザーの権限を適用してコマンドを 実行する制御言語プログラムを作成することができます。