fold コマンド
目的
出力デバイスの幅が固定されている場合に、長い行を折り返します。
構文
説明
fold コマンドは、出力デバイスの幅が限定されている場合に、長い行を折り返すフィルターです。 デフォルトでは、このコマンドは行を 80 桁の幅になるように切って、標準入力の内容を折り返します。また、コマンドへの入力として 1 個または複数のファイルを指定できます。 標準入力は、ファイル・パラメーターを指定しない場合、または「-」パラメーターを指定した場合に使用されます。
fold コマンドは、個々の出力行が Width パラメーターで指定した値を超えない範囲でできるだけ広くなるように、入力行に改行文字を挿入します。 -b フラグを指定すると、行幅はバイトで計算されます。-b フラグを指定しない場合は、次のとおりになります。
- Width は、LC_CTYPE 環境変数で決定された桁数で計算されます。
- バックスペース文字は、出力行の長さを 1 ずつ減らします。
- タブ文字は、桁位置が 8 の倍数プラス 1 桁となる次の桁に進みます。
fold コマンドは、ファイルにタブが含まれていれば、8 の倍数の -w Width 値を受け入れます。ファイルにタブが含まれているときに他の幅値を使用する場合は、 expand コマンドを使用してから、 fold コマンドを使用してください。
注:
- fold コマンドを使用すると、 アンダーライン付きテキストが影響を受けることがあります。
- fold コマンドは、 -b フラグを使用しているときでも、 マルチバイト文字の間には改行文字を挿入しません。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-b | Width をバイト単位で計算します。デフォルトでは桁単位で計算します。 |
-s | 出力行セグメントに空白文字が含まれている場合に、Width の範囲内の右端のブランクの後に来る行を切ります。 デフォルトでは、個々の出力行セグメントができるだけ広くなるように行を切ります。 |
-w Width | 最大行幅を Width 変数の値として指定します。デフォルトは 80 です。 |
パラメーター
fold コマンドでサポートされるパラメーターは以下のとおりです。
項目 | 説明 |
---|---|
File | 折り返す必要のあるテキスト・ファイルのパス名。 ファイル・パラメーターを指定しない場合は、標準入力が使用されます。 |
入力ファイル | -b フラグを指定した場合、入力ファイルはテキスト・ファイルであり、テキスト・ファイルの行幅は {LINE_MAX} バイトを超えることができます。
注: -b フラグを指定しない場合、入力ファイルはテキスト・ファイルであり、テキスト・ファイルの行幅は {LINE_MAX} バイトを超えることができません。
|
終了状況
このコマンドは以下の終了値を返します。
項目 | 説明 |
---|---|
0 | すべての入力ファイルが正常に処理されました。 |
>0 | エラーが発生しました。 |
例
longlines というファイルの行を幅 72 桁で折り返すには、次のように入力します。
fold -w 72 longlines
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
/usr/bin/fold | fold コマンドが入っています。 |