sa コマンド
目的
アカウンティング・レコードを要約します。
構文
/usr/sbin/sa [ -a ] [ -b ] [ -c ] [-C ] [ -d ] [ -D ] [-i ] [ -j ] [ -k ] [ -K ] [ -l ] [ -m] [ -n ] [ -r ] [ -s ] [ -t ] [ -u ] [ -vNumber [ -f ] ] [ -SSaveFile ] [ -UUserFile ] [ File ... ]
説明
sa コマンドは、ロー・アカウンティング・データを収集するファイル、 つまり /var/adm/pacct ファイル、 または File パラメーターで指定したファイル内に情報を要約し、 使用状況要約報告書を /var/adm/savacct ファイルに書き込みます。 sa コマンドは、さらに新しいアカウンティング情報を収集できるように /var/adm/pacct ファイル内のデータを削除します。次に sa コマンドが実行されたときには、使用要約状況と新しいデータを読み取って、 すべての情報をレポートに入れます。
フラグを指定して sa コマンドを使用すると、異なるタイプの情報が報告されます。 レポートには以下のフィールドが含まれます。
項目 | 説明 |
---|---|
avio | 実行ごとの入出力操作の平均数を示します。 |
cpu | ユーザー時間とシステム時間の合計 (分単位) で示します。 |
k | 実行ごとの CPU 時間の平均キロ・ブロック数を示します。 |
k*sec | キロ・コア秒で表された CPU 容量全体を示します。 |
re | 分単位のリアルタイムを示します。 |
s | 分単位のシステム CPU 時間を示します。 |
tio | 入出力操作の合計数を示します。 |
u | 分単位のユーザー CPU 時間を示します。 |
フラグを指定せずに sa コマンドを実行すると、 要約報告書に、各コマンドの呼び出された回数、re、 cpu、avio、 および k フィールドが含まれます。
注: -b、-d、-D、-k、-K、および -n フラグは出力のソート方法を決定します。これらのフラグを複数、コマンド・ラインに指定した場合、最後のフラグだけが有効になります。
基本オペレーティング・システムのリリースの下で作成された要約ファイルは、 長いユーザー ID (8 文字以上) をサポートするフォーマットで保存されます。 以前のリリースで作成された要約ファイルは、ユーザー ID を 7 文字までしかサポートしない旧フォーマットで保存されていることがあります。 sa コマンドは、両方のフォーマットの要約ファイルを認識し、サポートします。 旧フォーマットの要約ファイルを新フォーマットに変換する必要がある場合は、 -s フラグの代わりに -C フラグを使用します。 この変換は、1 回行うだけで十分です。 変換後は、-s フラグ、または -C フラグのいずれでも使用できます。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-a | 表示不可能な文字が入っているものを含めて、すべてのコマンド名を出力します。 一度だけ使用されたコマンドを other のカテゴリーに入れます。 |
-b | ユーザー時間とシステム時間の合計を呼び出し数で割った値で出力をソートします。 このフラグを使用しない場合、出力はユーザー時間とシステム時間の合計になります。 |
-c | 各コマンドによって使用された時間を、すべてのコマンドによって使用された時間に対するパーセントとして表示します。 これはユーザー時間、システム時間、リアルタイムに対しては付加的なものです。 |
-C | アカウンティング・ファイルを要約ファイルと組み合わせます。 要約ファイルが旧フォーマットの場合は、新フォーマットに変換されます。 |
-d | 出力をディスク入出力操作の平均数でソートします。 |
-D | 出力をディスク入出力操作の合計数でソートして表示します。 |
-f | 対話式のしきい値の圧縮を強制しません。 このフラグは必ず -v フラグとともに使用してください。 |
-i | ロー・データのみを読み取って、要約ファイルを無視します。 |
-j | カテゴリーごとの合計時間 (分) ではなく、呼び出しごとの秒数を表示します。 |
-k | 出力を平均 CPU 時間でソートします。 |
-K | 出力を CPU 容量全体でソートして表示します。 |
-l | システム時間とユーザー時間を結合せずに分離させます。 |
-m | 各ユーザーに関して、処理数と CPU 時間 (分) を表示します。 |
-n | 出力を呼び出し数でソートします。 |
-r | ソートの順序を反転します。 |
-s | アカウンティング・ファイルを要約ファイルと組み合わせます。 |
-S SaveFile | /var/adm/savacct ファイルの代わりに、 指定した保管ファイルをコマンド要約ファイルとして使用します。 |
-t | 各コマンド当たりのユーザー時間とシステム時間の合計に対するリアルタイムの比率を表示します。 |
-u | 他のすべてのフラグと動作を延期させて、ユーザーの数字 ID および各コマンドのコマンド名を表示します。 |
-U UserFile | /var/adm/usracct ファイルの代わりに指定されたファイルを使用して、 -m フラグによって表示されるユーザーごとの統計情報を累算します。 |
-v Number | 指定された回数か、それよりも少ない回数だけ使用された各コマンドの名前を入力します。 照会されたときに、ユーザーが y (yes) と入力すると、 コマンドは、カテゴリー junk に追加されて、 以降の合計にそのカテゴリーの一部として表示されます。 |
セキュリティー
例
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
/usr/sbin/sa | sa コマンドが入っています。 |
/etc/sa | sa コマンドに対するシンボリック・リンクが入っています。 |
/var/adm/pacct | ロー・アカウンティング・レコードが入っています。 |
/var/adm/savacct | 要約アカウンティング・レコードが入っています。 |
/var/adm/usracct | ユーザー別の要約アカウンティング・レコードが入っています。 |