rexec コマンド
目的
コマンドをリモート・ホスト上で一度に 1 つずつ実行します。
構文
説明
/usr/bin/rexec コマンドは、指定されたリモート・ホスト上でコマンドを実行します。
rexec コマンドは、$HOME/.netrc ファイルにリモート・ホストで使用するためのユーザー名とパスワードが入っているかどうかを検査することにより、 自動ログイン機能を提供しています。このエントリーが検出されない場合や、システムがセキュア・モードで操作中の場合 (securetcpip コマンドを参照) には、 rexec コマンドはリモート・ホストで使用するのに有効なユーザー名とパスワードの入力を求めるプロンプトを表示します。いずれの場合も、rexec を使用すると、リモート・システムの rexecd では、 ユーザーに関してデフォルトの compat ログイン認証メソッドが使用されます。rexecd は、代替認証メソッドに関して、リモート・システムの /etc/security/user ファイルは検査しません。 rexec コマンド・ラインに -n フラグを指定して、 自動ログイン機能をオーバーライドすることもできます。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-a | リモート・コマンドの標準エラーを指示は、 標準出力と同様です。任意のシグナルをリモート・プロセスに送信するサービスは提供されません。 |
-d | ソケット・レベルのデバッグを使用可能にします。 |
-i | stdin を読み取れないようにします。 |
-n | 自動ログインできないようにします。-n フラグを指定すると、 rexec コマンドは $HOME/.netrc ファイルを検索せずに、 リモート・ホストで使うユーザー名とパスワードの入力を求めるプロンプトを表示します。 |
パラメーター
項目 | 説明 |
---|---|
Command | フラグやパラメーターを含めて、リモート・ホスト上で実行すべきコマンドを指定します。 |
Host | コマンドを実行すべきホストの名前を英数字フォーマットで指定します。 |
例
- リモート・ホストで date コマンドを実行するには、以下のように入力します。
date コマンドからの出力がローカル・システムに表示されます。 この例で、 ローカル・ホストの $HOME/.netrc ファイルには、リモート・ホスト側で有効なユーザー名とパスワードが入っています。rexec host1 date
リモート・ホストに対して有効なエントリーが $HOME/.netrc ファイルになければ、 ログイン ID とパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。要求されたログイン情報を入力すると、date コマンドの出力がローカル・システムに表示されます。
- 自動ログイン機能をオーバーライドして、リモート・ホストで
date コマンドを実行するには、以下のように入力します。
rexec -nhost1 dateプロンプトが表示されたらユーザー名とパスワードを入力します。
date コマンドからの出力がローカル・システムに表示されます。
- リモート・ホストの別のユーザーのディレクトリーをリストするには、以下のように入力します。
リモート・ホスト host1 のユーザー karen のディレクトリーのリストがローカル・システム上に表示されます。rexec host1 ls -l /home/karen
リモート・ホストに対して有効なエントリーが $HOME/.netrc ファイルになければ、 ログイン ID とパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。要求されたログイン情報を入力すると、リモート・ホスト host1 上のユーザー karen のディレクトリーのリストがローカル・システム上に表示されます。