自己修復メカニズム

IBM® XIV® Storage System には、個々のコンポーネントの誤動作に対処し、数分でシステム内の完全なデータ冗長性を自動復元する自己修復メカニズムが組み込まれています。

自己修復メカニズムは IBM XIV Storage System 内の信頼性レベルを大幅に向上させます。 個々のコンポーネントの誤動作が発生した場合に、発生が見込まれる第 2 のコンポーネントの誤動作を防ぐために、技術員がオンサイトで介入を行わざるを得なくなるという状況ではなく、冗長性が自動的に復元されることで、事前に設定されたルーチン・スケジュールに基づいた安定した保守ポリシーを確立できます。

自己修復メカニズムは、個々のコンポーネントの誤動作発生後に、その対応として開始されるだけでなく、事前対策としても (すなわち、コンポーネントの障害が起こり得る可能性を示す状態を検出すると) 開始されます。 多くの場合、バックグラウンドで継続的に実行されている予防的な自己分析の拡張アルゴリズムの支援により、潜在的な問題がその発生前に的確に識別されます。 すべての場合において、IBM XIV Storage System に実装されている自己修復メカニズムは、第 2 のコピーが破損した、または破損する危険にさらされている、システム内のすべてのデータ部分を識別します。 IBM XIV Storage System は既存のコピーからセキュアな第 2 のコピーを作成し、システムの最も適切な部分に保管します。 こうしたプロセスは、完全なデータの仮想化を利用するとともに、IBM XIV Storage System に実装されているデータ配布スキームに基づくことで、マイグレーションするデータ量を最小限に抑えて完了できます。

システム内の他のすべてのプロセスと同様に、自己修復メカニズムはユーザーにまったく認識されないまま実行され、入出力データ要求への応答といった通常のアクティビティーは、システム・パフォーマンスを低下させずに十分に維持されます。 このアクティビティーによって、パフォーマンス、ロード・バランシング、および信頼性が損なわれることはありません。