ハードウェア要件およびソフトウェア要件

以下の情報は、ご使用の IBM® Power® Virtualization Center 環境のハードウェア要件およびソフトウェア要件を 1 つにまとめたものです。

ソフトウェアとファームウェアが最新レベルであることが推奨されます。
注:
  • PowerVC で使用されるアカウントは、Bash シェルを使用するよう構成されている必要があります。
  • インストールされている RSCT のバージョンに最新のフィックスが適用されている必要があります。
  • ソフトウェア定義ネットワーキングのサポートは廃止されました。

ホスト

表 1. PowerVC ホストのハードウェアおよびオペレーティング・システムの要件。
ホスト・タイプ サポートされるハードウェア サポートされるオペレーティング・システム
PowerVC管理サーバー

ppc64le および x86_64

POWER8® POWER9™ に関しては、RHEL 8.2、RHEL 8.3、SLES 15 SP1、および SLES 15 SP2

x86_64 に関しては、RHEL 8.2 および RHEL 8.3

注: ppc64 アーキテクチャーでの PowerVC インストールのサポートは廃止されます。
管理対象ホスト
IBM POWER7® 以降のプロセッサー・クラス。
  • すべてのフォーム・ファクター (シャーシ、ラック、ブレード、Power Flex など) を含みます。
  • ストレージ、ネットワーキング、ゲストなど、その他すべての PowerVC 要件が適用されます。
  • 管理対象ホストには、少なくとも 4 つのコアと 8 GB のメモリーが必要です。
デプロイされた仮想マシンに対してサポートされている ゲスト・オペレーティング・システム・レベルについて詳しくは、『ゲスト・オペレーティング・システム・サポート』を参照してください。
注:
  • 共用メモリー・プールを持つ HMC ホストを管理できます。 ただし、PowerVC は、共用メモリーを使用した仮想マシンのデプロイもインポートもサポートしていません。
  • Power エンタープライズ・プール 2.0 に属するホストを管理できます。 PowerVC は、そのようなホスト上に専用プロセッサーを持つ仮想マシンに対するデプロイ操作も、マイグレーション操作も、リモート再始動操作もサポートしていません。 ただし、他の仮想マシン・ライフサイクル操作は実行できます。後で、別の HMC によってホストを管理する際に、ホストでは引き続き Power Enterprise Pool 2.0 プロパティーが有効になります。
PowerVC 仮想マシンに必要となる最小リソースおよび推奨リソースについて以下で説明します。表にある「プロセッサー・キャパシティー」列の意味は、PowerVC 管理サーバーとして使用されているホストのタイプによって異なります。
  • PowerVC 管理サーバーが PowerVM® である場合、「プロセッサー・キャパシティー」の値は、ライセンス済みキャパシティーの処理単位数、または専用プロセッサー数のいずれかを表します。
  • PowerVC 管理サーバーが x86 である場合、「プロセッサー・キャパシティー」の値は、物理コアの数を表します。
表 2. PowerVC 管理サーバーの最小スペースおよびプロセッサーの要件 - 最大で 5 つのホスト、2 つのストレージ・プロバイダー、および 2 つのファブリックの場合
    最小 推奨
管理対象の仮想マシンまたはボリュームの数 (どちらか大きいほう)     最大 500 501-1000 1001-2000 2001-3000 3001-6000
プロセッサー・キャパシティー   1 2 4 8 8 12
仮想 CPU1   2 2 4 8 8 12
Spectrum Scale を使用しない (GB) メモリーとスワップ・スペース 22 32 35 40 45 55
ディスク 80 100 120 140 160 180

1: これは共用にすることも専用にすることもできます。

表 3. PowerVC 管理サーバーの最小スペースおよびプロセッサーの要件 - 5 つのホスト2、2 つのストレージ・プロバイダー、および 2 つのファブリックを超える場合
    最小 推奨
管理対象の仮想マシンまたはボリュームの数 (どちらか大きいほう)     最大 500 501-1000 1001-2000 2001-3000 3001-6000 6001-10000
プロセッサー・キャパシティー   1 2 4 8 8 12 12
仮想 CPU1   2 2 4 8 8 12 12
Spectrum Scale を使用しない (GB) メモリーとスワップ・スペース 22 50 60 75 80 85 100
ディスク 80 100 120 140 160 180 200

1: これは共用にすることも専用にすることもできます。

2: ホストは 50 個まで拡大できます。メモリー要件は、ホスト、ストレージ、およびファブリックの組み合わせに応じて変わる可能性があります。

 
注: より大規模な環境の場合や、「うるさい隣人」効果を最小限にする場合は、専用プロセッサーの使用を検討してください。
PowerVC のスペース所要量:
  • /tmp: 250 MB
  • /usr: 250 MB
  • /opt: 5 GB
  • /srv: 2 GB
  • /var: 3 GB
ディスク・スペースの 20% を /var に割り当てることをお勧めします。

OpenStack リリース

PowerVC バージョン 2.0.0OpenStack Ussuri リリース上に構築されます。

ゲスト・オペレーティング・システム・サポート

次の表には、管理対象ホスト上にある仮想マシンのオペレーティング・システムのサポートがリストされています。
表 4. ゲスト・オペレーティング・システム・サポート
オペレーティング・システム リトル・エンディアン (LE) またはビッグ・エンディアン (BE) バージョン
AIX® BE

7.1 TL0, SP0

7.2 TL0, SP0

注: セキュア・ブートに関しては、7.2 TL3、POWER9 (ファームウェア 920)、および HMC V9R1.xxx (最新フィックス)。
IBM i BE

7.2 TR1

7.3 TR3

7.4

POWER9 にはバージョン 7.2 TR8、7.3 TR4 が必要

RHEL LE

7.6

RHEL 7.6-ALT

7.7

7.8

7.9

8.0、8.1、8.2、および 8.3

SLES LE 12 および 15

SLES 15 SP1 および SLES 15 SP2

Ubuntu LE

16.04

ハードウェア管理コンソール

表 5. HMC 要件
項目 要件
ソフトウェア・レベル
PowerVC は以下の HMC リリースをサポートしています。
  • V9.1.941
  • V9.2.950

ハードウェア・レベル 必要条件
  • 最大 300 の仮想マシン: 4 GB メモリーを搭載した 7042-CR5 または仮想 HMC
  • 300 を超える仮想マシン: 少なくとも 8 GB のメモリーを搭載した 7042-CR6、7042-CR7、7042-CR8、7042-CR9、7063-CR1、または仮想 HMC

推奨

  • 最大 300 の仮想マシン: 8 GB メモリーを搭載した 7042-CR6、7042-CR7、7042-CR8、または仮想 HMC
  • 300 を超える仮想マシン: 少なくとも 16 GB のメモリーを搭載した 7042-CR6、7042-CR7、7042-CR8、7042-CR9、7063-CR1、または仮想 HMC

Virtual I/O Server

注:
  • PowerVC は、Virtual I/O Server (VIOS) 上でサード・パーティー・ソフトウェアのインストールも構成も行いません。VIOS リソース用に使用するサード・パーティー・ソフトウェアは、VIOS にインストールおよび構成してから、PowerVC を使用して管理する必要があります。
  • VIOS 3.1.x には、最低でも 6GB のメモリーが必要です。

SR-IOV を使用する場合の VIOS サイジング要件については、「IBM PowerVM Best Practices」を参照してください。

表 7. サポートされる仮想化プラットフォーム。
プラットフォーム 要件
Virtual I/O Server (VIOS)
  • バージョン 3.1.0.30
  • バージョン 3.1.1.25
  • バージョン 3.1.2.10

ネットワーク

表 8. サポートされるネットワークのハードウェアおよびソフトウェア
項目 要件
ネットワーク・スイッチ PowerVC ではネットワーク・スイッチを管理しませんが、VLAN 対応スイッチを使用するネットワーク構成をサポートします。
仮想ネットワーク 仮想マシン・ネットワーキング用の共用イーサネット・アダプターをサポートします。

PowerVM 上の SR-IOV ベース vNIC をサポートします。

ソフトウェア定義ネットワーキング機能を使用する場合は、フラット・オーバーレイまたは VXLAN オーバーレイが SDE モードの PowerVM でサポートされます。

PowerVC は、IPv4 スタックを持つシステムにインストールできます。 PowerVC は、デフォルト・ネットワーク・インターフェース eth0 を使用します。 異なるネットワーク・インターフェースを使用するには、インストール・スクリプトを実行する前に HOST_INTERFACE 環境変数を設定してください。 これを行わないと、インストーラーは eth0 を自動的に選択し、そのインターフェース用にセットアップされている、どのスタックでも使用します。 接続が存在している限り、どのタイプのホストやストレージも、PowerVC で登録して管理できます。 つまり、PowerVC は、IPv4 アドレスを使用してホストおよびストレージと通信できます。

注: PowerVC バージョン 2.0.0 は IPv6 をサポートしていません。
表 9. PowerVC でサポートされているネットワーキングのタイプ
IPv4 サポート
管理サーバー PowerVC によってデプロイされる仮想マシン
はい はい

ファブリック

PowerVC は最大 25 個のファブリックをサポートしています。
表 10. サポート対象ファブリック・ドライバー
サポート対象ドライバー 資料
Brocade Brocade ゾーン・ドライバー・システム要件
仮想ファブリック・サポートが含まれます。
注: Ussuri リリース要の Brocade ゾーン OpenStack ドライバーが PowerVC に対してサポートされています。
Cisco Cisco Fibre Channel Zone Driver

VSAN サポートが含まれます。

プラグ可能 プラグ可能ファブリックは、OpenStack でサポートされるファブリックです。OpenStack ドライバーでサポートされるファブリックはいずれも PowerVC で登録できますが、PowerVC 内でそのファブリックが持つ機能のレベルはドライバーによって異なります。詳しくは、ストレージの計画を参照してください。
注: PowerVC はプラグ可能ドライバー機能の呼び出しをサポートしていますが、そのドライバーそのものに関してはサポートしていません。 プラグ可能ドライバーまたは基本デバイスにトレースバックされた問題についてのお問い合わせ先はデバイス・ベンダーになります。

ストレージ・ドライバー

一部のストレージ・ドライバーでは、OpenStack リリースに応じてさまざまなデバイスがサポートされています。

表 11. サポート対象ストレージ・ドライバー
サポート対象ドライバー 資料
Hitachi Enterprise Hitachi Block Storage Driver (HBSD) 10.0.0

サポート対象デバイスは『Hitachi Block Storage Driver for OpenStack v 10.0.0 Release Notes』にリストされています。

IBM System Storage® DS8000® IBM Storage volume driver

サポートされるモデルについては、『OpenStack のサポートの要約』を参照してください。

PowerMAX (VMAX)

Dell EMC VMAX iSCSI and FC drivers

EMC ハイブリッド VMAX3 のサポートは廃止されました。 また、SMI-S プロバイダー管理や EMC VMAX2 アレイはサポートされなくなりました。
EMC VNX Dell EMC VNX driver
IBM Storwize® ファミリー

IBM SVC

IBM Storwize family and SVC volume driver

IBM Storwize ファミリーの概要

IBM Flash System v9000 の概要

サポートされるモデルについては、『OpenStack のサポートの要約』を参照してください。

IBM XIV® Storage SystemIBM FlashSystem A9000、または IBM FlashSystem A9000R IBM Storage volume driver

Lifecycle and support matrix

サポートされるモデルについては、『OpenStack のサポートの要約』を参照してください。
注: 特に明記されていない限り、このガイドでの XIV Storage System に対する言及はすべて、Spectrum Accelerate Family のすべてのメンバー (XIV Storage SystemIBM Spectrum AccelerateFlashSystem A9000、または FlashSystem A9000R) を指します。
Pure Storage サポート対象モデルについて詳しくは、「Pure Storage iSCSI and Fibre Channel volume drivers」を参照してください。
プラグ可能 プラグ可能ストレージ・デバイスは、OpenStack でサポートされるストレージ・デバイスです。 OpenStack ドライバーでサポートされるストレージ・デバイスは、いずれも PowerVC で登録可能ですが、PowerVC 内でそのデバイスが持つ機能のレベルはドライバーによって異なります。詳しくは、ストレージの計画を参照してください。
注: PowerVC はプラグ可能ドライバー機能の呼び出しをサポートしていますが、そのドライバーそのものに関してはサポートしていません。 プラグ可能ドライバーまたは基本デバイスにトレースバックされた問題についてのお問い合わせ先はデバイス・ベンダーになります。
注: IBM i でのストレージのサポートについては、「IBM i POWER® External Storage Support Matrix Summary」を参照してください。

セキュリティー

表 12. サポートされるセキュリティー・ソフトウェア
項目 要件 追加情報
Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) サーバー (任意指定) OpenLDAP 2.0 OpenLDAP
Microsoft Active Directory 2016 Active Directory Domain Services
IBM Security Directory Suite 8.0.1 IBM Security Directory Suite

Web ブラウザー

  • Mozilla Firefox ESR 83
    注: PowerVC は、カスタム・ヒストリー設定として「毎回確認する」が選択されている場合はロードされません。
  • Google Chrome バージョン 86.0.4240.198
  • Microsoft Edge バージョン 86.0.622.58 (公式ビルド) (64 ビット) 以上
  • Safari バージョン 12
注: 正常にロードするには、PowerVC のブラウザー Cookie を有効にしてください。