データベース・リカバリー・オブジェクト管理の自動化

auto_del_rec_obj データベース構成パラメーターと自動リカバリー履歴ファイル・プルーニングを使用して、 IBM® Data Server データベース・マネージャーが、データベースのフルバックアップ操作のたびに不要なリカバリー・オブジェクトを自動的に削除するように構成できます。

このタスクについて

次のすべての条件が満たされた場合、データベースのフルバックアップ操作または表スペースのフルバックアップ操作が成功するたびに、データベース・マネージャーは num_db_backup 構成パラメーターと rec_his_retentn 構成パラメーターの設定に従ってリカバリー履歴ファイルを整理します。
  • リカバリー履歴ファイル内のデータベース・バックアップ項目の数が num_db_backups 構成パラメーターの値より多い。
  • データベース・バックアップ項目の状況が do_not_delete に設定されていない。
  • リカバリー履歴ファイル内のデータベース・バックアップ項目が、rec_his_retentn 構成パラメーターで指定された値より古い。
    注: rec_his_retentn 構成パラメーターが 0に設定されている場合、自動整理は num_db_backups パラメーターの設定に基づいて行われます。

auto_del_rec_obj データベース構成パラメーターを ON に設定した場合は、 データベース・マネージャーはリカバリー履歴ファイルから項目を整理することに加えて、以下を行います。

  • 整理される項目に関連付けられた物理ログ・ファイルを削除します。
  • 整理される項目に関連付けられたバックアップ・イメージを削除します。
  • 整理される項目に関連付けられたロード・コピー・イメージを削除します。

現行のリカバリー履歴に対象となる使用可能なフル・データベース・バックアップ・イメージが (おそらく、いままでに取られたことがなく) 存在しない場合、 rec_his_retentn で指定された時間範囲よりも古いイメージが削除されます。

ファイルがリカバリー履歴ファイルにリストされた場所になくなっているためにデータベース・マネージャーがファイルを削除できない場合、 データベース・マネージャーは履歴項目を整理します。

データベース・マネージャーとストレージ・マネージャーまたはデバイスとの間の通信エラーのためにデータベース・マネージャーがファイルを削除できない場合、 データベース・マネージャーは履歴ファイル項目を整理しません。 エラーが解決されると、ファイルは次の自動整理の際に削除可能です。

プロシージャー

不要なリカバリー・オブジェクトを自動削除するようにデータベース・マネージャーを構成するには、次のようにしてください。

  1. auto_del_rec_obj データベース構成パラメーターを ONに設定します。
  2. rec_his_retentn および num_db_backups 構成パラメーターを設定して、自動リカバリー履歴ファイル・プルーニングを有効にします。

自動削除の設定が相互にどのように作用するのかを示す、次のシナリオについて考えてみましょう。 User1 のバックアップ計画では、週ごとのフルデータベース・バックアップと、週中の 2 回の増分バックアップが指定されています。 User1 の行った構成は次のとおりです。
  • auto_del_rec_obj=オン
  • rec_his_retentn=0
  • num_db_backups=3
このシナリオでは、User1 は 3 週間分の履歴、3 つのフルバックアップ、およびすべての増分バックアップとそれらのバックアップ間のログを保持します。 この構成のまま、User1 がバックアップを日ごとのバックアップに変更すると、User1 は 3 日分の履歴、3 つのフルバックアップ、およびすべての増分バックアップとそれらのバックアップ間のログを保持することになります。
User1 が次のように構成を変更するとします。
  • auto_del_rec_obj=オン
  • rec_his_retentn=15
  • num_db_backups=3
この場合も、User1 は 3 週間分の履歴、3 つのフルバックアップ、およびすべての増分バックアップとそれらのバックアップ間のログを保持することになります。 ただし、User1 が日ごとのバックアップに変更した場合は、User1 は 15 日分の履歴、15 のフルバックアップ、およびすべての増分バックアップとそれらのバックアップ間のログを保持することになります。