アプリケーションにオブザーバビリティーを組み込んだビジネスケースを構築する
アプリケーションにオブザーバビリティーを実装すると、効率性と生産性が向上し、組織の収益化につながります。
Forrester社の調査(IBMより委託)によると、AIOpsとオブザーバビリティーを組み合わせることで、MTTR(平均修復時間)を50%削減できることがわかりました。また同社は、アプリケーションの意図しないダウンタイムを削減した組織では収益を生み出すアプリケーションの可用性が15%向上したとも指摘します。この調査では以下のメリットについても言及しています。
上記に加え、オブザーバビリティーを導入することで、さらに包括的なビューが得られます。これはビジネス・クリティカルなアプリケーション、ネットワーク、システム、さらにはデータ・パイプラインの最適なパフォーマンスを引き出すのに有効です。効率が大幅に向上するため、顧客と従業員の両者にとって経験したことのない体験となります。
導入に向け定義したKPIで従業員を後押しする
組織のデジタル化は容易でない場合もありますが、新しいテクノロジーに抵抗を感じることも珍しくありません。オブザーバビリティーやその他のAIベースのソリューションをうまく導入するには、従業員の業務の一環としてさらなる自動化を進んで受け入れる企業文化が求められます。
まずはKPIを定義し、組織にとって成功の意味を明確にします。ベースラインやベンチマークがなければ、収集および分析したあらゆるデータが意味をなさないからです。
次に、自動化とオブザーバビリティーがどのように従業員の負担を軽減し、働き方の変革につながるかを従業員が理解できるようにします。具体的には、専任のチームが問題の発見と修正にかかった時間などを提示します。その時間でできたはずの作業を考えてみます。従業員にとって自動化の最大のメリットは、貴重な時間をより有意義な作業に充てなおせることです。
イノベーションを生むワークショップを開き計画を練る
いかなる企業にも独自のニーズが存在し、状況は異なります。しかし、デジタル・トランスフォーメーションの取り組みに関して言えば、いかなる過程にあったとしても、自動化とオブザーバビリティーの導入によりビジネスの向上が期待できます。これはテクノロジーの変化の速さを考慮しても同じです。
こうした理由から、当社ではIBMのエキスパートによるお客様専用の無償コンサルティング・サービスを行っています。ワークショップでは、これらのテクノロジーがどこに向かっているかを明らかにし、業種・業務におけるベスト・プラクティスをご紹介します。またデザイン思考のセッションを通して、貴社のビジネスに合わせたアクション・プランの作成をお手伝いいたします。
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