2015年には1秒あたり平均31件の取引が処理されているWestern Unionでは、思いがけない数分間のダウンタイムが発生した場合でも、ビジネスに大きな影響が出てしまいます。IBM Sterling Global Mailboxを導入することで、同社は復旧時間の目標を数時間から数分に短縮し、重要なファイルを常に時間通り送金できるようにしました。
IBM Sterling Global Mailboxをアクティブ/アクティブ構成で導入することで、Western Unionは実稼働サイトと災害復旧サイトの間でファイルの自動レプリケーションができるようになります。
Western Unionは、その迅速かつ確実な送金で世界中の企業や個人のお客様からの信頼を得ています。真に国際的な企業である同社は、年中無休で決済を処理しており、2015年には1秒間で平均31件の取引を完了しました。そのため、思いがけない数分間のダウンタイムが発生した場合でも、ビジネスに大きな影響が出てしまいます。
同社の上級システム・アナリストであるBrenda Gillespie氏はこう語ります。「当社のファイル転送インフラは、送金、電信送金、決済などに対応しています。高額なファイルを転送する場合、ダウンタイムは絶対に許されません。可用性はクライアントサービスの遅延を防ぐために非常に重要なポイントです。」
多くの大手企業と同様、Western Unionでは取引をやり取りするための柔軟なゲートウェイとしてIBM B2B Integratorを使用しています。さらに同社は、内部ネットワークへの境界を提供するIBM Secure Proxyと、高速かつ大規模な転送を実現するIBM Sterling Connect:Directを活用しています。SLAの厳しい要件を満たすため、Western Unionは本番環境で計画外の停止が発生した場合に備え、これらのB2B統合機能を迅速に復旧したいと考えていました。
Brenda Gillespie氏は次のように言います。「当社は、8,500件のメールボックスと4,000人のアクティブユーザーからなる広範なネットワークを介して、毎日約20,000件のファイルを送信しています。当社のクライアントとベンダーは当社のタイムリーなデータ送信に信頼を置いるため、機能が停止すると当社はリスクにさらされる可能性があります。そのため、サービス・レベル・アグリーメント(SLA)の厳しい要件を満たせるよう、ボタンを押すだけで本番環境から災害復旧環境に切り替えられる方法を探しました。」
事業継続性を向上させるため、Western UnionはIBM Sterling Global Mailboxがサポートする新たなアクティブ/アクティブ災害復旧構成の構築を決めました。この新ソリューションは、同社の既存の実稼働データセンターと新しい最先端の災害復旧データセンターで稼働します。
Brenda Gillespie氏は次のように述べています。「IBM B2B Integratorをファイル・ゲートウェイとして10年近く使用していますが、IBMのソリューションには非常に満足しています。当社の情報セキュリティーチームは、Secure Proxyの検証機能と認証機能を特に気に入っており、当社の大手顧客の多くもConnect:Directを使用しています。また、IBM B2B Integratorのおかげで、無駄のない2人構成のチームによる最小限の手作業で企業の取引ネットワークを管理できるようになりました。
「既存のB2B統合インフラをSterling Global Mailboxで補強することで、本番サイトおよび災害復旧サイト間でファイル転送データをリアルタイムで同期し、低遅延のアクティブ/アクティブデータセンター構成を構築できることに気づきました。」
Western Unionの新しい災害復旧サイトが完成すると、Sterling Global Mailboxは実稼働データセンターと災害復旧データセンターの双方でファイル転送データを同期的に複製し、迅速なフェイルオーバーができるようになります。これまでと同様に、境界サーバーは両拠点でインバウンドとアウトバウンドのトラフィックを処理し、IBM Secure Proxyはインターネット上と社内ネットワーク上のアプリケーションの間に非武装地帯を作ります。
同氏は次のように述べています。「当社はIBMと長年にわたって素晴らしい関係を築いてきました。私たちは毎月定期的な電話会議を行っているため、抱えている技術的な問題について話し合う機会が得られます。また、必要な場合には電話か電子メールでも専門家のアドバイスが受けられるため非常に心強いです。」
Western Unionは、Global Mailboxを利用することで災害復旧プロセスを高速化および自動化し、目標復旧時間を短縮することで、何があっても24時間体制でファイル転送をスムーズに実行できるようにしたいと考えています。
Brenda Gillespie氏は次のように述べます。「Global Mailboxが提供する新機能に非常に興奮しています。これなら、ファイルをコピーしたり、送信済みか未送信かをチェックする手間がなくなります。Global Mailboxは、ファイル転送サービスに揺るぎない可用性を提供し、重要なファイルが毎回時間通りに転送されることを保証するとともに、重要なSLAを見逃すリスクを軽減します。」
「ファイルは同期的に複製されるため、非常に迅速に災害復旧サイトに切り替えることができます。実際、本番環境から災害復旧への切り替えにかかる時間は、わずか5分と予測しています。また、アクティブ/パッシブ構成ではなくアクティブ/アクティブ構成を採用するため、災害復旧データセンターへの投資を最大限に活用できます。」
「さらに、IBMソリューションのおかげでパッチ適用とシステムメンテナンスが以前よりはるかに楽になります。本番環境でメンテナンスを行う必要がある場合は、作業が完了するまで本番環境を災害復旧データセンターに移行できます。」
同氏は次のように結論付けます。「Global Mailboxがサポートする当社の新しい災害復旧ソリューションは当社にとって非常に価値があるものです。おかげで、24時間年中無休でファイルをスムーズに移動させ続けることができるのですから。」
Western Union(ibm.com外部リンク)は世界的な決済サービスのリーダーです。2015年には消費者および企業の顧客のクロスボーダー取引を約1500億米ドル行った実績があります。2016年第3四半期時点で200以上の国と地域に55万か所を超える代理店を持つ同社は、家族、友人、企業が世界中のほぼすべての場所で送金および利用できる、最も簡単な選択肢を提供しています。
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