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プライベート・フライトをご検討ですか?Verijet の最新アプローチをお試しください

ライドシェア・アプリで車を呼ぶのと同じ感覚でプライベート・ジェットを呼ぶと想像してみてください。

そして、そのジェット機に二酸化炭素排出量を抑える機能と 1 つ上のレベルの安全機能を持たせましょう。騒音を消しましょう。フライトとフライトの間に消毒しましょう。それと手頃な価格にしましょう。

それが Richard Kane 氏のビジョンです。そして IBM はそのビジョンの実現を支援しています。

大規模な意思決定


フライトは1600京のルーティング・ソリューションの中から選択

検索をスピードアップ


検索は200ミリ秒で

Verijet でプライベート・フライトを検索した人に当社が即座に応答して価格を提示します。当社の AI によって、すべてが安全かつ合法で使用可能と確認済みで、安定した固定価格で提供します。この機能により、プライベート・フライトの扉が前代未聞の方法で一般世間に向けて開かれます。 Richard Kane Chairman and CEO Verijet
最適化エンジン

Verijet の会長兼 CEO である Richard Kane 氏は、電気通信産業界でキャリアをスタートし、1 時間あたり 1 億件の通話をリアルタイムでルーティングする方法の発見に貢献しました。また、彼は熟練したパイロットでもあり、航空速度の世界記録を 7 つ保持しています。大量のデータを処理する専門知識と飛行への情熱が融合して自然に生まれたのが Verijet です。

Kane 氏がより多くの人がプライベート航空を利用できるようにしたいと考え始めてから 25 年が経過しました。プライベート・フライトに関わるパイロット、飛行機、空港の数を考えると、これが難しいことは承知していました。そんな Kane 氏が最初にやらなければいけなかったことが、お客様がプライベート・フライトを見つけて予約する方法の刷新でした。

何年もの間、プライベート・フライトを予約するにはプライベートジェットの予約エージェントに電話しなくてはならず、そのエージェントがオペレーターやパイロットと交渉し、多額の手数料を追加していました。「彼らは 7% から 20% の手数料を請求し、飛行可能かどうかの確認を得るまでに何時間もかかります。そして、お客様は間に入った仲介業者全員に料金を支払うことになります」と Kane 氏が説明します。

そこで彼は、ボタンをクリックするだけでスケジュール管理チームの作業を実行できる最適化エンジンの開発に着手しまし、これにより、追加料金が不要になり、フライトを比較的手頃な価格にできました。彼は JetBird と呼ばれる民間航空会社と提携し、同社所有の航空機を出発点として採用しました。

「私たちは 70 機の航空機でスタートし、10 日ごとに約 1,000 人のお客様から予約がありました」と言ってケイン氏が続けます。「その規模の航空会社の場合、フライト可能なルーティング・ソリューションが 1600 京ほど存在する可能性があります。私たちは、どのお客様をどの飛行機に乗せるかを考えなくてはいけません。その後で、どの飛行機がいつメンテナンスを必要かも考えます。また、それぞれの飛行機に搭乗するクルー、搭乗中のクルーの休憩時間、空港からクルーが宿泊するホテルまでの距離、渋滞時のホテル到着までの送迎時間などなど、決めなくてはいけないことが数えきれないほどあります」

ローンチの準備

最初に、Kane 氏は共有ストレージを備えた共有仮想マシン上で最適化エンジン・ソリューションを実行しようとしました。「多数の仮想マシンを起動しようとすると数分間のタイムロスが生じます。たしか起動してから構成すまで 4 分かかったと思います。私たちは 4 分も待てません。でも 30 秒なら待てます。それに、当社のマシンは 24 時間 365 日稼働する必要があり、専用でなくてはなりません」と Kane 氏。

そこで Kane 氏が代替案を探すと、IBM Cloud® Bare Metal Serverにたどり着きました。このサーバーは Kane 氏の最適化エンジンが必要とする以上のアップタイムとコンピュート処理能力を提供します。彼は「IBM インフラストラクチャーを使用すると、あたかも仮想マシンのようにノードのスケールアップや変更が可能ですが、実際は専用ハードウェアです」と説明します。

IBM への切り替えがきっかけで、Kane 氏はStartup with IBMプログラムのチームともつながりました。このプログラムは、IBM のセキュリティーが充実しているオープンなハイブリッド・クラウド・プラットフォームへのアクセス、他に類を見ないサポート、テクニカル・アーキテクトとメンターの開発者エコシステムを提供します。このプログラムのサポートで Kane 氏は最適化エンジンを構築し、計画の次の段階の作業が可能になりました。これは Vision Jets と呼ばれるシングルパイロットの小型航空機で編成されたフリートで、この小型飛行機は静かで環境に優しいことが特徴でした。

この近未来的な小型飛行機は、シーラス機体パラシュートシステム(CAPS)や、自動操縦による緊急着陸を実行する「Safe Return」ボタンなどの革新的な安全機能を備えています。これらは非常に新しい機能のため、Vision Jets が連邦航空局(FAA)から承認を得るには、通常の手順に加えて追加手順がいくつか必要でした。

Kane 氏は次のように説明します。「IBM と作業の大きなメリットは、12 か月間の立ち上げ期間が得られただけでなく、FAA に運航を承認してもらうまでに 6 か月要した際に、IBM がさらに 6 か月の猶予を追加してくれたことです。おかげで、モデルの微調整、44,000回のフライトのデータマイニング、そしてローンチ準備に 18 か月間費やすことが可能になりました」

同氏は次のように続けます。「IBM は、並列データセンターを 2 つ設置する余裕がなかった私たちに、並列実行して実験する機会を与えてくれました。そして、新しいコアやアップグレードを依頼できる担当者がいて、依頼すると即座に実行してくれました。IBM チームは『わかりました、いつまで必要ですか?』と言うだけでした。これは想像を絶するほどありがたいことです」

ビジョンが羽ばたく

Verijet が FAA の承認を得てから 8 日後、最初の乗客がニューヨーク州イーストハンプトンからフロリダ州ベロビーチまで「Vjet」しました。飛行機は離陸前と着陸後に徹底的な消毒が施されました。これは、新型コロナウイルス感染症のパンデミック下で重要な考慮事項でした。二酸化炭素排出量は中型ジェット機の 9 分の 1 であり、乗客は搭乗中ずっと並外れた安全性を感じたと報告しました。

Kane 氏の顧客ベースと Vision Jets のフリートが拡大するにつれて、コンピュート処理能力に対するニーズも高まっています。そこで、最適化作業を継続するために IBM 量子コンピューティング・チームと協議を続けています。「自社の能力を最大限に活用しようと努めています」と Kane 氏が言います。「この問題の複雑さはどれほど大げさに言っても足りないくらいです。そのため、量子コンピューティングが最適なのです。今後 3 年間の IBM とのパートナーシップを楽しみにしています。すぐに成功できるはずです」

Verijet のロゴ
Verijet について

フロリダ州ベロビーチに本社を置く Verijet(リンクは ibm.com 外にあります)は新種の航空会社です。何年にもわたって米国中の民間航空会社向けのフライト最適化エンジンを開発したのち、現在の Verijet は優れた安全性と環境格付けを備えた小型プライベート飛行機で独自のフレートを構築しています。米国南東部での就航を成功させ、Verijet は米国本土全域のお客様向けに、高速で手頃な価格の 2 地点移動のプライベート・フライトを提供する予定です。

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法務

© Copyright IBM Corporation 2021. IBM Corporation、IBM Cloud、New Orchard Road、Armonk、NY 10504

米国で製作、2021年2月

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本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開している国であっても、特定の製品を利用できない場合があります。

記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。

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