企業がビジネス・データを活用して、よりスマートで迅速な意思決定を行うためには、高性能でコスト効率の高い分析が不可欠です。ITサービス・プロバイダーであるUMBは、顧客をサポートするために、サービスとしてのSAP HANA®を提供する新しいクラウド・ソリューションを立ち上げました。このソリューションは、IBM® Power Systemsサーバーによって実現されるもので、分析ワークロードのシームレスな拡張を可能にします。
IT業界で40年以上の経験を持つUMBのDNAには、革新が組み込まれています。同社はスイスのトップクラスのマネージド・サービス・プロバイダーの1つであり、既存の顧客に最高のサービスを提供し、新規の見込み顧客を獲得し、主導的地位を維持することに常に努めています。
Gérard Lüchinger氏は次のように述べています。「SAPがHANAプラットフォームを発表したとき、私たちはすぐに、HANAがビジネスに大きな変革をもたらすと確信しました。しかし、SAP HANA専用のオンプレミス・インフラストラクチャーを運用するにはコストと複雑さが伴うため、多くの企業、特に中堅・中小企業はこの新しいテクノロジーを導入することをためらっていました。」
UMBのソリューション・アーキテクチャーのチームリーダーであるMarco Reichmuth氏は次のように付け加えています。「私たちは、クラウドベースのデリバリー・モデルを提供する絶好の機会を見出しました。お客様に何の心配もなくSAP HANAのすべてのメリットを提供できるのです。私たちは、SAP HANAインスタンスを当社のデータセンターでホストし、バックエンドのITインフラストラクチャーのメンテナンスと管理をすべて引き受けます。そのようにして、顧客が実際のビジネスに集中できるよう、貴重な時間とリソースを解放します。」
顧客に高品質なサービスを提供するために、UMBは市場を評価し、UMB SAP HANAクラウドをサポートする適切なツールを探しました。IBMプラチナ・ビジネス・パートナーであるUMBは、どこに目を向けるべきかを的確に把握していました。
UMBは、包括的な評価を実施し、さまざまなプロセッサー・アーキテクチャーや仮想化テクノロジーを検討した上で、IBM Power Systemsをを選択しました。
Marco Reichmuth氏は次のように説明します。「IBM Power Systemsのテクノロジーがいかに高性能で信頼できるものであるか、私たちは経験から知っています。IBMプラチナ・ビジネス・パートナーとして、私たちはIBMと素晴らしい関係を築いており、私たちの新しい事業をサポートするのにこれ以上のパートナーはいないと思っています。」
UMBは、SAP HANAを実行するためのテーラード・データセンター統合構成に、2台のIBM Power S924サーバーを活用しています。UMBのIBM Power Systemsサーバーは、IBM® PowerVMテクノロジーを使用して完全に仮想化されています。UMBは各サーバー内で複数のSAPインスタンスをホストし、需要が増加すると、新しい物理サーバーを取得してセットアップすることなく、個々のインスタンスの容量を拡張することができます。UMBが既存のインフラストラクチャーのフットプリントを上回った場合でも、本番環境に影響を与えることなく新しい物理サーバーを追加し、制限のないシームレスな成長経路を提供することができます。
IBM Power Systemsプラットフォームに組み込まれた高度な仮想化機能を使用して、UMBは2つの独立したデータセンターに高可用性クラスターを実装し、災害発生時にはデータとワークロードのシームレスなフェイルオーバーを確保しました。もう1つの保護レベルとして、データはスイス・アルプスの高セキュリティーのバンカーにミラーリングされます。
Gérard Lüchinger氏は次のようにコメントしています。「IBM Power Systemsは、エンタープライズ・クラスの可用性、柔軟性、信頼性、パフォーマンスを単一の管理しやすいプラットフォームで提供するため、当社の新しいSAP HANA Cloudサービスの理想的な基盤です。スイスで最も強力なSAP HANAクラウド・サービスをサポートするために、IBM Powerテクノロジーを活用できることを私たちは知っています。」
UMB SAP HANA Cloudを補完するために、UMBは同じIBM Power Systemsインフラストラクチャー上でIBM® AIXおよびIBM iオペレーティング・システムによる他のアプリケーションの論理パーティションを運用しています。UMBは、利用可能なサーバー・リソースにワークロードを統合することで、インフラストラクチャーのメンテナンスに費やす時間と労力を削減しながら、さまざまなアプリケーション環境のパフォーマンスと可用性に関して同じメリットを得ることができます。
Gérard Lüchinger氏は次のように述べています。「Linuxを使用したIBM Power Systems上でSAP HANAを稼働させることは、技術レベルだけでなく組織の観点からもまったく申し分ありませんでした。既存の知識に基づいて構築することで、トレーニングや運用にかかる労力は、私たちが検討した他の選択肢よりも50%少なくて済むと推測しています。」
Marco Reichmuth氏は次のように付け加えています。「私たちの評価と日々の経験によれば、IBM Power Systemsプラットフォームは、速度、拡張性、可用性、費用対効果の点で他のアーキテクチャーよりも優れています。私たちは、総所有コスト[TCO]の徹底的な検証を行いました。その結果、IBM Powerサーバーはアプライアンス構成を含む代替サーバーと比較して、5年間の運用コストが25%低いことがわかりました。」
新しいUMB SAP HANA Cloudソリューションにより、顧客はIT運用を合理化し、SAP HANAへの容易なアップグレード・パスを取得できるようになります。
UMBの顧客の中には、リアルタイム分析などの新しい機能を活用するために、SAP® Business Suite powered by SAP HANAとSAP S/4HANA®への移行を決定している企業もあります。
UMBのCTOであるGérard Lüchinger氏は次のように述べています。「IBM Power Systemsは、当社の新しいクラウド・サービスの理想的な基盤です。IBM™ POWER9プロセッサー・ベースのサーバーは、データ量が増大しても、さまざまな顧客の大規模なSAP HANAデータベースに対応するために必要な高レベルのパフォーマンス、信頼性、拡張性を提供します。
「UMB SAP HANA CloudをIBM Power Systemsの共有インフラストラクチャーで稼働させることで、高いコスト効率を実現し、他のプラットフォームと比較して、5年間のTCOを25%削減することができます。この節約分を顧客に還元することで、私たちのサービスをより魅力的なものにすることができます。」
UMBが新しいクラウド・サービスを開始して以来、SAP HANAへの移行を熱望する顧客からの関心が急増しています。
インフラストラクチャーを自社で構築・管理しなければならない可能性や、SAP HANAをパブリッククラウドで稼働させることによって生じるセキュリティー上の懸念から、かつては二の足を踏んでいた企業も安心できます。UMB SAP HANA Cloudは、スイスでホストされる信頼性が高く安全なSAP HANAサービスを提供するように設計されています。
UMBは、金融サービスから製造に至るまで、多くの業界の顧客と連携しています。そして、SAPアプリケーションをHANAデータベース・プラットフォームに移行する企業が増えるにつれて、同社のクラウド・サービスの需要が急増すると予想しています。これらの企業が成長し、戦略的方向性を変更し、新しいビジネス・モデルを導入し、企業を買収するにつれて、ワークロードがシステム容量を超えるため、SAP HANAシステムの固定サイズ化が問題になることがよくあります。
UMB SAP HANA Cloudを使用することで、企業はキャパシティーのリスクを回避し、オンデマンドで動的に成長することで、新しいITランドスケープの展開に伴う混乱やコストを排除することができます。
Gérard Lüchingerは次のように述べています。「IBM Power Systemsのテクノロジー上に構築されたUMB SAP HANA Cloudにより、私たちはお客様に、ITを将来にわたって保証し、ビジネスにより多くの時間を割き、デジタル・トランスフォーメーションの取り組みで次のステップに進むための迅速な方法を提供しています。」
UMB AGは、スイスの大手ITサービス・プロバイダーの1つであり、スイスで最も高度な認定を受けたIBMプラチナ・ビジネス・パートナーです。同社は高度なSAP認定ホスティング・サービス・プロバイダーおよびSAP認定HANAオペレーション・プロバイダーとして、クラス最高のアウトソーシング、クラウド、エンジニアリング、コンサルティングといったサービスを提供しています。UMBはチャムに本社を置き、全国に8つの拠点を展開し、370人の従業員を擁しています。UMB は、Great Place to Work Instituteから、4年連続でスイスで最も働きがいのある会社として表彰されています。
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