ITサービス企業のUMBは、時間が最も価値のある資源の一つであると考え、「時間を創出する」ためには、大胆かつ革新的な技術の導入が必要だとしています。UMBは、そのビジョンを実現するため、デジタル化を加速し、分析を迅速化し、先進的な工業自動化およびインダストリー4.0の取り組みを支援する高性能機能を顧客に提供したいと望んでいました。
SAP HANAデータベースと次世代SAP S/4HANAビジネス・アプリケーションの導入が増加する中、UMBは業務を効率化し、可能な限りコスト効率良く、信頼性高く、持続可能な方法でサービスを提供することを目指しています。
UMB AGのSAP担当責任者、Mathias Lang氏は述べます。「ITサービス・プロバイダーとして、SAP HANAは間違いなく当社の成長分野です。このビジネス・チャンスを最大限に活用するため、私たちはこれらの厳しいワークロードを確実に処理できる最速かつ最先端の技術を使ってUMBクラウド・ソリューションを拡張する必要がありました。これにより、スイス市場での競争上の優位性を磨く助けとなります。例えば、ある顧客の場合、複雑で密接に統合された生産設備の中断なく運営を保証するために、1日に200万件のトランザクションを処理する準備が必要でした。」
UMBは多様なセクターにクライアントを持っていますが、特にライフサイエンス・セクターに成長の努力を集中しています。「スイスは、ライフ・サイエンス、製薬、バイオ・テクノロジー企業の主要な拠点です」とMathias Lang氏は言います。「これらのビジネスにとっては、非常に繊細な生産プロセスをサポートするための安定性が最も重要です。規制されたビジネスでは、高度に定義され、厳密に管理されたプロセスがしばしば求められますが、それは私たちのUMBクラウド・ソリューションで提供可能です。」
IBM Power上でミッションクリティカルなSAP HANAデータベースを運用することで、迅速な再起動が可能です。
IBM Powerサーバーの運用は、5年間でコストが低くなります。
顧客に安定したSAP HANAデータベースとSAP S/4HANAビジネス・アプリケーションを提供するため、UMBは長年にわたりIBM® Power®とSUSE Linux Enterprise Server for SAP ApplicationsをUMBクラウドの中核要素として使用しています。新規顧客の導入を容易にするため、UMBはすでにIBM Power10プロセッサーーを搭載したIBM Power E1050サーバーを6台導入し、さらに6台のIBM Power L1024サーバーを設置する計画です。
「IBM Powerは、SAP HANAにとって非常に優れ、回復力の高いプラットフォームであることが証明されています」とMathias Lang氏は述べています。「最新のIBM Power10システムを導入したことで、現在UMBクラウドでは9台のIBM Powerサーバーを運用しています。IBM PowerVM®を使用することで、19台のサーバーからなるIBM Powerハイブリッド・クラウド環境で合計60の論理パーティションを運用しています。新しい13台のIBM Power10サーバーは、最大規模で成長が最も速い顧客をサポートするために利用されます。」
データセンター運営のさらなる効率化を目指し、UMBはIBMとIBM Expert Care Servicesと協力し、IBM Power上のSAP HANAの自動化と標準化を進めています。チームは協力して追加のIBM Power L1022サーバーをデプロイし、IBM PowerVCとRed Hat Ansible IT Automation Platformを評価して、反復的なセットアップ・プロセスを高速化しています。
「IBM PowerVCとAnsibleを使用することで、成功したベスト・プラクティスを形式化し、時間を節約するテンプレートを作成できます」とMathias Lang氏は言います。「これらのツールを使用することで、新しいシステムをより迅速にデプロイでき、高度に標準化されたSAP HANA環境を提供することができ、最高のカスタマー・サービスを提供するための準備が整います。」
顧客が高い可用性と保守ウィンドウの短縮を求めているため、UMBはより多くのSAPアプリケーション・サーバーをIBM Powerに移行する計画です。「SAPアプリケーション・サーバーをIBM Powerに集約することで、管理と保守のコストを最小限に抑えつつ、顧客の可用性を向上させることができます」とMathias Lang氏は述べています。
ハイブリッド・クラウド・ソリューションのモダナイズと最適化の次のステップとして、UMBは現在、IBM Powerサーバー向けに最適化されたIBM FlashSystem®ストレージ・ソリューションの採用を評価しています。
IBM Power10の信頼性とパフォーマンスにより、UMBはこれまで以上に効率的かつ安全にSAP as a Serviceを提供できるようになりました。「IBM Power上で大規模なSAP HANAデータベースを運用することが格段に容易になり、それによって生産性が向上します」とMathias Lang氏は述べています。「総所有コストの広範な分析を行った結果、IBM Powerサーバーは代替品よりも5年間で運用コストが25%低いことが明らかになりました。」
UMBとその顧客は、IBM Powerプラットフォームの高度な信頼性、可用性、およびセキュリティー機能から何度も恩恵を受けています。「例えば最近、顧客のビジネス・プロセスに影響を与えることなくメモリ・モジュールを交換しました」とMathias Lang氏は言います。「私たちとお客様は、内蔵の冗長性が停止リスクを最小限に抑え、事業継続性を最大化するこのレベルの安定性に完全に慣れ親しんでいます。」
IBM Power E1050サーバーの追加容量により、UMBはすべてのSAP HANAワークロードをIBM Powerアーキテクチャーに統合し、システム管理を合理化し、カスタマー・サービスを向上させることができます。「新しい顧客を迎える際、彼らは常に私たちが提供できるパフォーマンスの向上と精密な拡張性に大変満足しています」とMathias Lang氏は言います。「IBM Powerを使用すると、単一インスタンスでSAP HANAおよびSAP S/4HANAシステムを3TB以上まで簡単に垂直スケールできます。他のアーキテクチャーでは、クラスターの設定が必要となり、複雑さとコストが大幅に増加します。IBM Powerでは、再起動することなくシステムをスケールアップできるため、緊密に統合され、時間に敏感なプロセスを含む業務を行っている顧客にとっては、これが大きな違いとなります。」
UMBは、IBM Power Micro-Partitioning®テクノロジーを利用しており、これにより他のアーキテクチャーよりもはるかに小さな増分でシステムのスケーリングが可能です。「IBM Power Micro-Partitioningを使用すると、システム・サイズを実際のビジネス・ニーズにより適切に合わせることができます」とMathias Lang氏は説明しています。「わずか0.05プロセッシング・ユニットのステップでシステム・サイズを迅速に増減できます。これは物理コアのごく一部です。また、IBM Powerプロセッサー・コアのパフォーマンスは他のアーキテクチャーよりも優れているため、特定のワークロードに割り当てるコアの数を減らすことで、顧客のライセンス・コストも削減できます。」
IBM Powerのパフォーマンスが向上し、SAP HANAワークロードに最適化されたことで、顧客のメンテナンス・ウィンドウが大幅に短縮されます。「一部のアーキテクチャーでは、SAP HANAデータベースの再起動に45分かかることがあります」とMathias Lang氏は言います。「改善された構成のIBM Powerでは、今では約16分で済みます。これは60%以上の改善であり、一部のお客様にとっては大きな違いです。そして、今後もIBMとSAPのベスト・プラクティスを適用し続け、システム・メンテナンスをさらに加速します。」
UMBが国際的なエネルギーおよびインフラ企業であるBKWグループの一員になったことで、サステナビリティーがさらに重要な課題となっています。「多くのシステムを少数のIBM Powerサーバーに統合することで、当社のデータセンターのエネルギー効率も最適化されます」とMathias Lang氏は述べています。「これは、独自のサステナビリティー目標を持つ当社のクライアントにとってもますます重要になっています。IBM Powerを使用することで、お客様の二酸化炭素排出量削減にも効果的に貢献できます。」
研究開発に重点を置く顧客にとっては、コア・ビジネス情報の管理が不可欠です。UMBが顧客のミッションクリティカルなワークロードをスイス国内で運用することにより、データ保護を強化し、スイスのデータ・プライバシー規制への準拠を容易にします。
「最新のIBM Power10サーバー上で運用するSAP HANAの高性能と安定性が、それが安定して信頼性の高いプラットフォームとして広く認知されている理由を確認させてくれます」とMathias Lang氏は結論付けています。「IBM Powerは、必要なパッチが少なく、サイバー攻撃に対する効果的な保護を提供する点で、高いセキュリティー・レベルを誇っています。IBM Powerサーバーを基盤としたUMBクラウドにより、スイスでユニークなサービスを提供しています。顧客は、UMBクラウドで最も重要かつ大規模なSAPシステムを運用し、コア・ビジネスに集中できます。IBM Powerサーバーを支えるUMBクラウド・サービスは、顧客にとって真に時間を生み出すものであり、彼らのイノベーションと成長を支援します。」
UMBは、スイスに拠点を置くIBMプラチナ・ビジネス・パートナーです。UMBは、18のオフィスに850人の従業員を擁し、ビジネス・コンサルティング、クラウド、ITアーキテクチャー、デジタル・トランスフォーメーション、モダン・ワーク、データサイエンス、インフラストラクチャーを専門としています。UMBは、Great Place to Work Instituteによって5回連続でスイスの最優秀雇用主に選ばれ、2022年にはヨーロッパの最優秀雇用主に選ばれました。
法務
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2024年12月、アメリカ合衆国で製作。
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記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。IBM製品およびプログラムを使って他社製品またはプログラムの動作を評価したり、検証する場合は、お客様の責任で行ってください。本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。
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実際に利用可能なストレージ容量は、非圧縮データと圧縮データの両方について報告される場合がありますが、変動するため、記載されている容量よりも少なくなる場合があります。