ホーム お客様事例 Spendrups Spendrups は IBM Maximo を使用して醸造を効率化します
高品質の製品を効率的かつ一貫して顧客に届けることを保証する
デモの予約 IBM Maximoを詳しく見る
穀物を扱っている女性
生産の信頼性は、品質の安定した醸造を成功させるために不可欠です。Spendrups Bryggeri社は、設備資産の事前対応型、予測型、状態ベースのメンテナンスへと移行することで、効率を向上させ、無駄を削減したいと考えていました。

スウェーデンの大手醸造会社Spendrups Bryggeri社にとって、企業の成功は生産の信頼性に大きく依存しています。設備に不具合が生じると、醸造プロセスや顧客への供給能力に直接影響が及ぶだけでなく、長期的なコスト、効率、廃棄にも影響が及びます。同社はまた、長期的なサステナビリティーとカーボン・ニュートラルの課題に取り組んでおり、それらの目標に向けた進歩は継続的なプロセスの改善にかかっています。

Spendrups社は80名のメンテナンス・チームを擁し、リソースを効率的に割り振ることで生産の信頼性を最大限に確保したいと考えていました。定まったスケジュールに基づくメンテナンスでは、正常に機能している機械にもスタッフがエネルギーと労力を費やすことになり、その一方で、緊急対応が必要になったシステムには対応できず放置してしまうという可能性がありました。

Spendrups社のメンテナンス・マネージャーであるFredric Melin氏は次のようにコメントしています。「過去の経験から、機械のメンテナンスをスケジュールして管理するよりももっと良い方法があることはわかっていました。そこで、事前対応型で状態ベースのメンテナンスを可能にし、できるだけ早く予測型メンテナンスに移行できるように作業の進め方の変革を検討しました。目指したのは生産の信頼性の大幅な向上であり、そうすることで効率を向上させ、サステナビリティーの目標にも直接貢献することができます。」

Spendrups社のチームは、IBMプラチナ・ビジネス・パートナーであるEnfo社に支援を求め、アイデアを形にして取り組みを策定するように依頼しました。Enfo社は情報管理を専門とし、企業がデータを活用してよりインテリジェントな経営を展開できるように支援する企業です。

Melin氏は次のように語っています。「予防型メンテナンスのレベルは希望するレベルに達しておらず、既存の技術には望んでいるような機能はありませんでした。Enfo社の専門家による支援を受けながら、現在の作業の進め方を監査し、改善の機会を検討しました。私たちは作業の進め方を全面的に見直すことを選択し、結果として、取り組みをサポートできるソリューションを探すことになりました。」

Enfo社の専門家による支援を受けながら、現在の作業の進め方を監査し、改善の機会を検討しました。 Fredric Melin氏 メンテナンス・マネージャー Spendrups Bryggeri社

3億8000万ユーロ

 

IBM Maximoソリューションを導入することで、年間3億8,000万ユーロのビジネス収益をサポートできました。

夢中にさせるビールを作る

Spendrups社は、IBM Maximo Manage、Mobile、Schedulerのソリューションを実装し、全社的なトレーニングに乗り出すことから取り組みを開始しました。3箇所のサイトを担当するメンテナンス・チームは、あらたな共有され標準化された作業の進め方を確立し、Maximoソフトウェアを最大限に活用する方法を学ぶことに重点を置きました。Enfo社は、複数の成功した実装で得られた経験に基づいて、企業全体で標準化された運用を可能にするMaximoのデプロイと構成方法に関するガイダンスを提供しました。

新しい一連のベスト・プラクティスに向けた取り組みを開始することは、スタッフのエンゲージメントとMaximoのデプロイメントの両方に依存していました。基本的に、Spendrups社のメンテナンス・プログラムの変革に応じ、作業方法とMaximoソリューションは連携して機能します。

「たとえば、以前は、装置の信頼性が生産に影響を与えたとまでは言えましたが、データが不足していたため、その影響がどこから来たかを確認したり理解したりするのは困難でした」とMelin氏は言います。「単にシステムを変更するだけでは現実は変わりません。状態ベースの予防型メンテナンスをベスト・プラクティスとする、新しい考え方を採用することが不可欠でした。」

Spendrups社は最新の生産設備に投資し、包括的なパフォーマンス・データを提供しました。「データは確実に手にしていました。そしてMaximoは、そのデータを取得して活用するのに役立つ適切なプラットフォームとなりました」とMelin氏は述べます。「Maximoを使用して初めて戦略的プラットフォームを持ち、手にしていた豊富な情報を分析して、メンテナンス・チームに最大限に効率的な指示を出すことができました。」

Maximoテクノロジーのおかげで、Spendrups社は生産設備から収集した実用的なデータに基づいてメンテナンス・スケジュールを作成し、最も緊急性の高い作業に優先的に取り組めるようにしてチームの信頼性を向上させることができました。フィルターの詰まりを報告する機械などからの単純なアラートから、複雑なパフォーマンス傾向分析に至るまでの実世界のデータに基づいて、Spendrups社は積極的なメンテナンス・アクションを取ることができるようになりました。

Maximoを使用して初めて戦略的プラットフォームを持ち、手にしていた豊富な情報を分析して、メンテナンス・チームに最大限に効率的な指示を出すことができました。 Fredric Melin氏 メンテナンス・マネージャー Spendrups Bryggeri社
パフォーマンス、信頼性、サステナビリティー

Spendrups社はカーボン・ニュートラルの課題とサステナブルな生産に取り組んでいますが、これはエネルギーを大量に消費するビジネスにとっては一層の課題となります。すべての機器を確実かつ最適に動作させることは、効率を向上させ、消費電力を削減して環境への負荷を軽減することになります。

IBM Maximoのデータ駆動型の計画およびスケジューリング機能のおかげで、Spendrups社は効率的に働く高度なスキルを備えたチームを維持し、生産設備を最高の状態に維持できるようになりました。機械の寿命を延ばすことができるため、新たな設備投資の必要性が減り、会社のサステナビリティーの目標にも貢献できます。

たとえば、Maximo Mobileを使用すると、現場技術者がオンサイトで資産履歴や運用データなどの重要なデータにアクセスできるため、生産性が向上し、問題をより迅速に解決することができます。Spendrups社はまた、AIを活用したリモート資産監視を提供するMaximo Monitorの導入も計画しており、それによって運用の異常を大規模に特定、強調、分析できるようになります。

Spendrups社が追加のMaximoアプリケーションを継続的にデプロイし、より多くのデータを収集するにつれて、予測精度はさらに向上します。技術者は運用データについてさらにインサイトを深め、より多くの作業を拠点に戻ることなくオンサイトで完了できるようになり、会社は資産管理の強化による信頼性とパフォーマンスの向上を実感していくことになります。

「ある意味では、以前は“盲目”でした。Maximoの導入により、技術者は取り組んでいるメンテナンス作業が本当に変化を与えていることを認識でき、信頼でき、効率的で、サステナブルな運用を行うために積極的に介入できるようになりました」とMelin氏は述べます。

Enfo社は、Spendrups社がMaximoからのデータを使用して結果とプロセスの動作を測定するビジネス・インテリジェンス・ダッシュボードを構築することを支援しました。

「Enfo社からの継続的なサポートとアドバイス、および継続的なチーム・トレーニングにより、Maximoを使用してより効率的で信頼性の高い運用を目指した当社の取り組みが実現しました。最終的には、AIを活用できる予測型メンテナンスによって能力を変革したいと考えていますが、Maximoによって可能になった機会と可能性をとても歓迎しています。」

Spendrupsロゴ
Spendrups Bryggeri社について

1897年に設立された家族経営のSpendrups Bryggeri社は、スウェーデン最大のビール醸造・飲料グループを形成しています。3つの醸造所を運営し、従業員は約1,100名、売上高は約3億8,000万ユーロ(2020年)です。

Enfoロゴ
Enfo社について

Enfo社(ibm.com外部へのリンク)は、北欧のITサービス会社で、企業がデータ駆動型のビジネス変革の目標を達成できるように支援するサービスを提供しています。800人以上の従業員を擁するEnfoは、さまざまな業界に350を超える顧客を抱えています。デジタル・トラスト、データと分析、アプリケーション、統合、クラウド・プラットフォーム、マネージド・サービスに関するサービスを提供しています。

脚注

© Copyright IBM Corporation 2023.IBM Corporation, IBM Systems, New Orchard Road, Armonk, NY 10504

2023年6月、米国で制作

IBM、IBMロゴ、ibm.comおよびMaximoは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。その他の製品名およびサービス名は、IBMまたは他社の商標である可能性があります。IBM商標の最新リストは、ウェブ上の「著作権および商標情報」( www.ibm.com/jp-ja/legal/copytrade.shtml)でご確認いただけます。

本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開している国であっても、特定の製品を利用できない場合があります。

記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。