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豆腐業界初となる、割れや欠けのある豆腐をAIにより自動判定し検品する、AIラインピッキングシステムを開発・導入

過去にも機械による画像検査装置の導入にチャレンジしていたものの、豆腐というデリケートな商品の検査において人間の認識能力に追いつくことはできず、目視検査に戻したという経緯を持っていた四国化工機(株)。 そんな過去の経験を払拭し、豆腐の高速自動判定検品を実現したのが、豆腐業界初のAI技術を用いたラインピッキングシステム「STI-ALPS」です。

ビジネス上の課題

食品の製造・加工、充填機をはじめとした食品用機械、食品用パッケージのすべてで高い技術を有している四国化工機。中でも、品質・味・見た目のあらゆる点で四国化工機の技術力と製法へのこだわりが表れるのがもめん豆腐であり、その需要は増加を続けており、生産能力の拡大が急務となっていました。
豆腐はやわらかく、その取り扱いには細心の注意が必要です。そんな豆腐をカットするのですから、豆腐に割れ目やくぼみ、欠けが発生するのはある程度仕方がないことと言えるでしょう。ましてや四国化工機は、その品質へのこだわりから化学系の凝固剤や消泡剤を一切使用していないため、崩れやすいのは当然とも言えることです。
過去にも機械による画像検査装置の導入にチャレンジしていたものの、豆腐というデリケートな商品の検査において人間の認識能力に追いつくことはできず、目視検査に戻したという経緯がありました。

概要と経緯

1時間あたり3,000パックのもめん豆腐の製造および検査が行われる製造ラインでは、従来は管理者を含め4名が作業を実施しており、熟練の検査員が1パックあたりおよそ1秒のスピードで、割れや欠けが発生していないかを1つずつ目で確認していました。
今回の取り組みでは、豆腐業界では初めてとなるAI技術を用いたラインピッキングシステムを開発・導入し、人間の10倍速での豆腐の自動判定検品を実現しました。
製造ラインのスピードに合わせて、画像撮影、AI判定処理、判定結果による個体の振り分けが実現できるアーキテクチャーで、1パックあたり6枚の画像から割れや欠けの度合いを総合判定し、エラーとなったパックのシリアルナンバーを取り上げ、ロボットに除去するように指示を出す仕組みを構築しました。AIモデルの学習やチューニングは製造現場のベテラン社員が主体となり実施し、約2カ月で本番稼働を実現しました。そして4名体制を取っていた製造ラインは管理者1名だけで稼働可能となりました。

効果と今後の展望

今回、人間と同じ精度の判断レベルを実現したAIの登場により、従来4名体制を取っていた製造ラインが管理者1名だけで稼働可能となりました。1パックのチェックにかかる時間はおよそ0.1秒。人間の10倍の速度です。
「数あるAI製品の中からMaximo Visual Inspectionを選んだのにはいくつか理由があります。選定前の調査ではいくつか他社製品とも比較しましたが、エンドユーザーが自由に使うことができ、実際に使いやすいアプリが用意されているのはIBMのMaximoだけでした。」
そう語るのは四国化工機 経営企画管理本部 情報システム部 統括部長 山口昇万氏です。
現在、四国化工機はもめん豆腐で培ったAIの技術を、別の食品製造・加工や梱包・パッケージの検品に適用していく計画を進めています。


製品・サービス・技術情報
当事例で使用されている主な製品・サービスは下記の通りです。

製品・サービス・技術情報
当事例で使用されている主な製品・サービスは下記の通りです。

ニュースリリース
日本IBM、四国化工機の豆腐生産工場スマートファクトリー化に向けAI導入支援
豆腐業界初、検品業務をAIで自動化、省人化する「AIラインピッキングシステム」が稼働開始

IBM ソリューション ブログ
四国化工機 | AIもめん豆腐検品システム導入事例

 

 

 

黙々と、そして淡々と。人間のおよそ10倍のスピードで検品作業をこなしています。並行稼働している従来の工場では、この作業には高い集中力が求められることから連続2時間が限界とされていました。当たり前のことですが、自動検品設備である「STI-ALPS」は疲れ知らずで(笑)、1日20時間10万パックの検品を高いレベルで実行してくれています。 馬詰 宏明氏 取締役 食品事業生産本部 副本部長 四国化工機株式会社

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