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機械学習自動化プラットフォームH2O Driverless AIで物流出荷量の予測を開始。1カ月先の予測を高精度に行うことで、運用の効率化を目指す。

センコーファッション物流株式会社(以下、センコーファッション物流)は、現在業務受託している顧客への物流サービスにおいて、各倉庫の作業人員の手配効率化と実務担当者の負担軽減を目的に、機械学習による倉庫出荷量の予測に取り組んできました。当初は統計解析言語「R」を使い、次いで「IBM SPSS(以下、SPSS)」に移行。さらに、統計解析のスキルを問わない予測ツールとして「H2O Driverless AI(以下、Driverless AI)」を導入しました。予測モデルの事前検証では従来を大きく上回る予測精度を発揮。今後、同社およびグループ内の各拠点を対象に導入範囲を拡大し、これまで以上に高品質・高付加価値・高効率な物流システムの構築を目指していきます。

ビジネス上の課題

大手ファッションメーカーやファッションブランドなどに対し、流通加工も含めたフルフィルメントの物流サービスを提供しているセンコーファッション物流では、昨今の“働き手不足”の影響から、倉庫で物流作業を担う人員の手配業務や顧客対応などを行う実務担当者の負担軽減が大きな課題となっていました。業務タスクを減らせない中で顧客サービスのレベルを維持していくためには、実務担当者の業務の一部を何らかの手段で代替するほかありません。同社はその手段としてコンピューターによる統計解析を用いた出荷量予測に注目。初めに統計解析言語Rに取り組んだ後、より簡単に使えるツールとしてIBM SPSSを導入。2019年3月に実施した予測検証では、実際の現場での物流予測と同等レベルの精度で予測が行えるまでになりました。

概要と経緯

SPSSはRとは異なりプログラムを書く必要はないものの、分析用モデルは自分で作らなければならず、全ての実務担当者が手軽に扱えるものではありません。そこで思案していた同社は、実務担当者にとってわかりやすいツールとしてH2O Driverless AIを知ります。「分析用データをインポートしたら、後はDriverless AIが分析手法の選択やチューニングなどを繰り返し、自動的に複数のモデルの中から最適なものを選択して予測してくれる」という手軽さを評価した同社は、「分析に使うデータの編集・整理などの準備作業をSPSSで行い、Driverless AIによって出荷量を予測する」という使い分けを想定した検証を2019年7月に実施。その結果、これまでの6~7割を大きく上回る87%の予測精度を得ます。

効果と今後の展望

同社は2019年9月にDriverless AIの採用を決定。11月にシステムを導入し、2020年1月より予測業務での活用を開始しました。導入した拠点での効果測定はこれからですが、2019年7月の検証では担当者1人当たりの業務工数を1カ月あたり5%前後効率化できることがわかっています。今後は同社およびグループ内の各拠点を対象に導入範囲を拡大していく予定であり、それによってノウハウを蓄積した後は、業務を委託しているファッションメーカー各社に対しても出荷量予測のノウハウを活かしたサービスを提供していきたいと考えています。

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[製品・サービス・技術 情報]

当事例で使用されている主な製品・サービスは下記の通りです。

Driverless AIに難しい作業は全くありません。Driverless AIが自動で複数のモデルの中から最適なものを選択し、予測してくれます。統計解析のモデル作成スキルに依存せず精度の高い結果が出るのです。 段坂 直樹氏 市川ファッションロジスティクスセンター, 倉庫担当課長(兼)業務改善担当 センコーファッション物流株式会社
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