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Q8 Italia社は、全社的にIBM Cloud Pak for Integrationへの移行を進めています。
トスカーナの未舗装道路を走るモーションブラーのかかった車

何か大きなことを成そうとしているとき、事を起こすために必要なのは、ほんの一押しだけなことがあります。

Q8 Petroleum Italia社にとって、その小さな一押しがあったのは、同グループの子会社Q8 Northwest Europe社がAPIの使用が必要な物流プロジェクトに着手したときでした。

偶然にも、この新しいプロジェクトは、Q8 Italia社のBusiness Innovation Manager(ビジネス・イノベーション・マネージャー)であるFrancesco Bove氏と、同社のIT Infrastructures, Operations and Security Manager(ITインフラストラクチャー、オペレーション&セキュリティ・マネージャー)である Simone Rischia氏が、事業の統合方法の変更について話し合っていたときに持ち上がりました。

Q8 Italia社は数年前からIBMの統合製品を使用していました。Q8 Italia社のチームは、IBM Cloud Pak® for Integrationプラットフォームへの移行を準備していました。このプラットフォームにより、統合機能を追加し、API管理が容易になり、最終的にコンテナ化へ移行に向けて準備できます。

標準化

 

3つの異なる事業単位でAPI管理を標準化

ライセンスコストの削減

 

ライセンスをわずか20%の追加分を利用するだけで、ライセンスを1組織分から3組織分へと増加

Q8 Petroleum Italia社は、この種のプラットフォームを導入した最初の事業部門であり、IBM製品で成功を収めていました。そこで、ヨーロッパの他の事業部門にも IBM Cloud Pak for Integrationへの移行を強く勧めました。 Simone Rischia氏 IT Infrastructures, Operations and Security Manager(ITインフラストラクチャー、オペレーション&セキュリティ・マネージャー) Q8 Petroleum Italia

同時に、Bove氏とRischia氏は、IBMプラットフォームの使用を組織全体に広げたいと考えていました。Q8 Northwest Europe社チームが提案した物流プロジェクトは、まさしく彼らが必要としていた推進力をもたらしてくれました。

Rischia氏は次のように説明します。「私たちはこれを、組織全体でAPIプラットフォームを標準化できる機会だと考えました。Q8 Petroleum Italia社は、この種のプラットフォームを導入した最初の事業部門であり、IBM製品で成功を収めていました。私たちは、ヨーロッパの他の事業部門にも IBM Cloud Pakへの移行を強く勧めました」

複数のメリットを持つ1つのプラットフォーム

イタリア最大の石油会社の1つであるQ8 Italia社は、全国でサービス・ステーションと給油ステーションを運営しています。その姉妹会社であるQ8 Northwest Europe 社は、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクで事業を展開しています。両組織は、ヨーロッパ、中東、アジアで事業を展開するKuwait Petroleum International社の子会社です。

営業地域が非常に広範囲に及ぶため、標準化を一つの統合プラットフォームで行うことは困難でしたが、そのような取り組みが運用の効率化と開発コストの削減に役立つことは明らかでした。Rischia氏とBove氏は、理由は異なりますが、IBM Cloud Pak for Integrationが標準化に適したプラットフォームであると考えていました。

Rischia氏にとって重要なメリットは、強度と安全性でした。「当社ではこのプラットフォームをIBM® DataPower® Gatewayと組み合わせて導入しました。新しいプラットフォームではAPIが外部に公開されるため、セキュリティが重要です。DataPowerは、競合他社と比較して、セキュリティの観点から見て、おそらく当社にとっては最大の価値があると思っています。」

Bove氏にとって、柔軟性が重要なポイントでした。「当社は多様性のある組織です」と彼は述べています。「プロセスの標準化を保証する必要がありますが、イタリア市場は北西ヨーロッパ市場とはかなり異なるため、ある程度の柔軟性も必要です」と彼は述べています。

Q8 Italia社のチームは、IBM Cloud Pak for Integrationを使用して、3つの個別の APIカタログ (Q8 Italia社用、Q8 Northwest Europe社用、Kuwait Petroleum International社用) を作成できました。これにより、同グループ会社の3事業部門すべてが、それぞれの特定市場内で機能できるAPIを開発することになります。

Q8 Italia社では、この作業は企業間(B2B)および企業対消費者間(B2C) 取引のためのデジタル決済プロセスを構築するところから始まりました。同時に、同社は、企業や個人の顧客が携帯電話で支払いができるようにするモバイル・アプリの開発も進めています。このソリューションは、Q8 Italia社のロイヤルティ・プログラム・アプリである Club Q8とも統合されます。

Rischia氏は次のように述べています。「当社は、アプリを通じてクライアントが利用できるサービスの数を増やし始めています。このようなサービスがバックエンド・システムとやりとりするには、APIがより高速で適切な方法です」

当社は多様性のある組織です。プロセスの標準化を保証する必要がありますが、イタリア市場は北西ヨーロッパ市場とはかなり異なるため、ある程度の柔軟性も必要です。 Francesco Bovesi氏 Business Innovation Manager(ビジネス・イノベーション・マネージャー) Q8 Petroleum Italia
今後の大きな出来事

Q8 Italia社でIBM Cloud Pak for Integrationプラットフォームを使って行ったのは、同社のAPI管理方法の標準化だけではありません。このソリューションでは、B2BとB2Cの運用を保護する方法も提供しています。Rischia氏は次のように説明します。「私たちはこのソフトウェアを使って、容量、パフォーマンス、セキュリティに関するルールを作成しました。各APIは、公開する前に検証する必要があります。このような検証がなければ、クライアントは深刻な中断に直面し、それは翻って当社のブランドの評判にすぐに影響を及ぼすことになるでしょう」

このソリューションはKuwait Petroleum Corporation社にも大幅なコスト削減をもたらしました。Q8 Northwest Europe社とKuwait Petroleum International社の両方にQ8 Italia社と同じプラットフォームを導入することで、Kuwait Petroleum International社は増加分のライセンスを利用でき、3つの組織すべてをサポートするのに20%追加のライセンスを購入するだけで済みました。

Rischia氏もBove氏も、この解決策がさらに大きなことへの新たな出発点であると考えています。Rischia氏は、同プラットフォームのコンテナ化機能を使い始めたいと考えており、これは、あらゆるクラウドまたはIT環境上のRed Hat® OpenShift®へのデプロイメントに最適化されています。「当社ではAPIを使ってDockerと Kubernetesに基づく新しいクラウドネイティブ・アプリケーションを開発し始めており、既存のアプリケーションの一部をコンテナに移行しようとしています」と彼は述べています。

一方、Bove氏は次のように述べています。「これは大きな成功であり、ある事業部門から別の事業部門へと規模を拡大できるような他のプロジェクトへの道を開くことになるでしょう。私たちは企業として初めて共同で仕事をしようとしているのです」

Q8社のロゴ
Q8 Petroleum Italia S.p.A.について

Q8 Italia社(ibm.com外部へのリンク)はKuwait Petroleum International社のイタリア支店です。1986年にイタリア市場に参入した同社は、3,000箇所を超えるサービス・ステーションのほか、フリート事業部門、航空・船舶部門、物流、貿易、オペレーション部門を運営しています。ローマに本社を置くQ8 Italia社の2018年の売上高は67億ユーロでした。

次のステップ

この記事で紹介されているIBMソリューションの詳細については、IBMの担当者またはIBM ビジネス・パートナーにお問い合わせください。

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© Copyright IBM Corporation 2021. IBM Corporation、IBM Cloud、New Orchard Road、Armonk、NY 10504

2021年6月、米国で制作

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本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開している国であっても、特定の製品を利用できない場合があります。

記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。