ビジネス・プロセスを統合および合理化し、Holi Pharma全体の生産性を最適化するには、堅牢な企業基盤が不可欠でした。同社は、競合他社の一歩先を行き、成長を続けるために、変革的なテクノロジーとサービスを適用し、同時に全部門のプロセス、データ、レポーティングを調和させる必要がありました。そこで登場したのが、IBMとAmazon Web Services（AWS）です。このテクノロジー大手2社はHoli Pharmaが直面していた変革の障壁を取り除き始めました。IBM® ConsultingはRISE with SAP（ibm.com外部へのリンク）の導入を支援し、ミッションクリティカルなERPワークロードとプロセスをAWSクラウドに移行することに成功しました。

「医療情勢が刻々と変化する中で、私たちは専門家の指導を仰ぎました」と、PYFA GroupのIT責任者であるLioe Julius氏は説明します。「私たちは、IBMをSAPのプラチナ・パートナーであり、インドネシアにおける主要なコンサルタントと見ていました。IBMは、さまざまな分野、特に医療分野でSAPを導入した経験があり、ペースの速い当社のプロジェクトを指揮するのに最適でした。」

Julius氏はさらに次のように続けています。「インドネシアのチームと協力し、IBMの社内リソースを活用することで、ベスト・プラクティスに従っていることを保証し、発生する可能性のある課題に対処するためのより広範な専門知識のネットワークが得られます。」

Julius氏は、移行作業はスムーズに進んだと説明します。IBMはHoli Pharmaのチームとダウンタイムの日程を決めていました。AWSへの移行は事実上、土曜の夜3回にわたって行われました。稼働停止時間は12時間と決まっていましたが、IBMは計画された移行に先立ち、どのような準備をすべきかを明確にしました。

RISE with SAPによって実現した、IBMとAWSとのパートナーシップによる専門知識を組み合わせることにより、Holi Pharmaがトランスフォーメーションを加速するための基盤が築かれました。同社は、SAP S/4HANAモダナイゼーションの取り組みを強化し始めており、事業部門間で効率的にデータを共有し、意思決定者に正確な運用上の洞察を提供することができるようになりました。月末の締めや生産計画のようなプロセスは、以前は数週間あるいはそれ以上かかっていた締めが、今では7～10日以内に完了するなど、より迅速に行われるようになり、従業員は価値の高い分析により多くの時間を割けるようになりました。

RISE with SAPと統合することで、Holi Pharmaはセグメントや製品レベルのモジュールを使って詳細な収益性分析を行うことができます。ハイパフォーマンス・コンピューティングとストレージ・システム内の適応性により、IBMとSAPはRISE with SAPランドスケープをより迅速に展開できるようになり、その結果、製薬会社にとってプロジェクト期間が大幅に短縮されました。新たな統合は、Holi Pharmaの競争力を高め、収益性の向上にもつながる可能性があります。

Julius氏は、新しいシステムを次のように評価しています。「新しいシステムによるデータ・トレーサビリティーの向上により、生産計画が強化され、マーケティングと効率的に連携できるようになりました。さらに、AWSインフラストラクチャーは、包括的なデータ分析とユーザー主導のイノベーションを可能にすることで、当社の戦略的成長を可能にします。」

PYFA Groupの子会社であるHoli Pharma（ibm.com外部へのリンク）は、インドネシア西ジャワ州チマヒにある製薬会社です。同社は、シロップ、錠剤/カプレット、カプセル、半固形剤および外用液剤など、さまざまな治療分野の医薬品を幅広く製造しています。Holi Pharmaは、医薬品、抗生物質、ビタミン剤、サプリメントなど、ジェネリック製品とブランド製品の組み合わせを含む150以上のSKU製品を扱っています。