Petroleum Development Oman LLC（PDO）について触れずに、オマーン・スルタン国内のエネルギー部門を語ることはできません。1937年にSultan Said bin Taimurの指示で設立されたこの企業は、国内有数の石油とガスの探査・生産会社の1つです。
しかし近年、PDOはその範囲を拡大し、再生可能エネルギーとグリーン・アジェンダがますます重要な役割を果たす本格的なエネルギー会社となることを目指して進んでいます。
オマーンの国営石油会社であるPDOは、オマーンの経済拡大と多様化においても重要な役割を果たしており、雇用創出や訓練などの分野で支援を提供し、現地の専門的人材を育成し、数多くの社会投資プログラムを推進しています。また、炭化水素以外の機能に必要なさまざまな資産、資源、技術を管理できるようにするため、同社は12の拠点で統合施設管理（IFM）を提供するCarillion Alawi LLCと契約した。
2013年に関係を開始して以来、PDOのIFMチームは、新しいテクノロジーの導入と新たな効率の推進を支援するために精力的に取り組んできました。2018年初め、チームは、IFMプロセスの管理に使用されていた同社のERPプラットフォームに焦点を当てました。
合理化されたプロセス
46個の個別の調達ステップを14個の自動化ステップに合理化することで、年間2,300時間を節約
デジタル化
電子在庫プロセスへの移行により、年間70,000枚の紙を節約
可視性の向上
統合プラットフォーム上で資産、施設、関連プロセスを管理することで、可視性が向上します。
PDO Corporate Real Estateのオペレーション・デリバリー・チーム・リーダーのIbrahim Abri氏は、「当社の既存のシステムは、当社の企業不動産活動のニーズに応えていませんでした。当社の炭化水素プロセスのメンテナンス側の実行にはうまく機能しましたが、CAFM（コンピュータ支援施設管理）システムにより適したタスクでは苦労しました。」と振り返っています。
同氏は、「顧客モジュールはなく、古いシステムに実装するには法外なコストがかかりました。さらに、不動産管理の目的に合わせたカスタマイズされたレポート作成やシステムの拡張に関しては、チームは通常後回しでした。さらに、ERPシステムが閉じたネットワーク内に隔離されているという制限により、モビリティー・ソリューションの実装やサプライチェーン・パートナーとの連携が困難になりました。」と続けます。
望ましいCAFMおよび不動産ビジネス・プロセスをサポートするために、Carillion Alawiは、2018年後半にPDOが以前のソリューションからIBM® Maximo® Application Suiteのクラウドを活用したインスタンスに移行するのを支援しました。新しいプラットフォームは現在、PDOの是正保守および計画保守活動を監督し、さらに最近では、線形資産、モノのインターネット（IoT）デバイス、モビリティー、および同社の顧客ポータルのオンライン管理を監督しています。Maximoソリューションは、60,000個を超える保守可能な資産の関連レポートも処理します。
Abri氏は、「12箇所のPDO拠点にまたがるすべてをカバーしています。ハード・メンテナンス、環境、ケータリング、清掃など、内陸部と沿岸部の両方の拠点における通常の中核施設管理機能すべてです。」と説明しています。
移行と並行して、Carillion Alawiは、IBM Maximo Anywhereソフトウェアを活用した新しい顧客ポータルと対応するAndroidアプリを開始することもできました。これにより、ユーザーは自分のデバイスからCAFM環境にアクセスできるようになります。
2018年後半にコア・システムを立ち上げたため、PDOはすぐにソリューションの範囲を拡大し、すでに統合されている他のモジュールを利用したいと考えました。
Abri氏は、「在庫と在庫管理も更新したいと考えていました。その時点まで、IFMチームは主に、新しいスペア・パーツを調達するために、約45日という長い承認を必要とする手動の紙ベースのプロセスを使用していました。合計すると、毎年70,000枚以上の紙を使用していたため、エネルギーと印刷コストが高額になっていました。」と続けます。
この次の段階を実施するために、PDOとCarillion AlawiはIBMビジネス・パートナーであるPraxis Solutionsと協力しました。
Praxisのソリューション・アーキテクト兼マネージング・パートナーのAnkit Jain氏は、「最初のディスカバリー・セッションの後、Carillion AlawiはPDOの包括的な調達プロセスを確立していましたが、調達チームのメンテナンス対応時間にはまだ課題があることがわかりました。そこで私たちは、Carillion Alawiチームと協力して、契約、調達、在庫管理のプロセス全体をデジタル化し、同時にCarillion AlawiとPDOの両方がプロセスのステップを完全に可視化できるようにしました。」と語っています。
Praxisチームは、在庫管理、補充、購入を監督するソリューションを使用して、IBM Maximo Asset Managementソフトウェアを通じてIFMサプライチェーンの取り組みをルーティングしました。また、Carillion Alawiと協力して、PDO全体の企業不動産の品目標準を確立し、IFMのニーズに合わせた電子資産カタログを開発し、11,000を超える製品のクレンジングとカタログ化につながりました。
Jain氏は、「現在、私たちはプロセスの可視性をさらに強化し、分析を通じてIBM Maximoの実装を拡張することに取り組んでいます。私たちはさまざまなKPI、レポート、ダッシュボードを展開しています。これにより、Carillion AlawiとPDOはプロセスの有効性についてさらに測定可能な洞察を得ることができ、卓越性を目指してこれらのプロセスをさらに調整できるようになります。」と続けます。
新しいMaximoソリューションはビジネス全体のプロセス効率を向上させましたが、おそらくPDOの在庫管理の取り組みが最も大きな改善をもたらしたと考えられます。2019年を通じて、同社は約192,000個の品目を調達しました。これらのプロセスを自動化および合理化することで、PDOは取引をサポートまたは承認するために1枚も紙を印刷する必要がなくなり、関連する25,579件の署名が不要になりました。
Abri氏は、「以前は、プロジェクトのリクエストから注文書の発行までに46個の個別のステップを実行していました。今は14個まで減っています。これらすべての新たな効率化により、1年間で2,300時間、つまりフルタイム当量（FTE）約1人分が節約されるという計算結果が出ました。」と語っています。
同時に、PDOのオペレーション・チームは、統合されたパフォーマンス・ダッシュボードのおかげで、施設管理、調達、メンテナンスのタスクをより明確に把握できるようになりました。また、ほとんどのプロセスがMaximoを介してルーティングされるため、統合されたワークフロー・トリガーにより、問題や日常的なタスクの解決時間が短縮されます。
さらに、MaximoとPDO顧客ポータルの統合により、顧客満足度データの収集も改善されました。このシステムは、顧客のニーズや要望を会社のタスク管理システムに直接インポートするようになりました。これは、これらのリクエストがより迅速に対処され、見落とされる可能性が低くなることを意味します。
最後に、新しいモバイル統合により、プロセスのフロントエンドでのCAFMタスクの管理がはるかに簡単になりました。Abri氏は、「アクセスのしやすさは本当に素晴らしいです。レポートを作成するためにオフィスに出社したり、現場にいる必要はありません。自宅からログオンできるのですが、オマーンでは新型コロナウイルス感染症による制限が続いているため、これは非常に便利です。」と付け加えています。
1937年に設立されたPDO（ibm.com外部へのリンク）は、オマーンの国土の約3分の1に当たる9万平方キロメートルを管轄する、この地域最大級の石油・ガス会社です。同社は約200の油田、55の天然ガス田、9,000の稼働中の井戸を運営し、8,500人を超えるスタッフと70,000人の請負業者からなる国内の労働力を維持しています。
Carillion Alawi（ibm.com外部へのリンク）は、幅広い顧客に建設および統合施設管理ソリューションを提供しています。同社はオマーンで50年以上にわたり事業を展開しており、企業の不動産管理に付加価値をもたらす世界クラスの不動産情報システムを提供しています。
IBMビジネス・パートナーのPraxis（リンクはibm.com外にあります）は、企業の資産管理とモビリティに焦点を当てたITソリューションとコンサルティング・サービスを提供しています。同社はアラブ首長国連邦のドバイに本社を置き、クウェートとインドにも拠点を置いています。
法務
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米国で製作、2021年9月
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