ホーム お客様事例 MNG Kargo 最適化されたプロセスで成長を促進
MNG Kargo社、IBM Cloud Pakで配送ワークフローを自動化して、競争力を強化
MNG Kargo社がコンベアベルトで荷物を輸送

トルコ最大の速達・小包配送会社の1つであるMNG Kargo社にとって、ペースは決して衰えることはなく、プレッシャーが止むことはありません。毎日6,000台の車両を配備し、220か国にわたる60万もの配達先に荷物を届けています。スピード、効率、正確さ、そして優れたカスタマー・サービスを実現するための円滑なプロセスの実行がカギを握っています。IBM Cloud Pak® for Business Automationは、MNG Kargo社が生産性を高め、ビジネス目標を達成し、成長を促進するために、プロセスを最適化するための基盤を提供しています。

2018年、MNG Kargo社のみならず、業界全体で変化が起こりました。電子商取引、新しいテクノロジーの台頭、顧客の期待値の高まりにより、機会と課題の両方が生まれました。さらに、その前年にはプライベート・エクイティー会社のTurkven社により買収を受け、デジタル変革への取り組みを始動していました。

しかし、顧客ベースは拡大する一方で、ITビジネス・プロセス管理システムが増え続ける需要に対応できずにいました。日々のすべての配送業務の管理、配送車両のメンテナンスとレンタルの請求手続き、12,000名の従業員の社内プロセスなど、そのすべてが重要なものでした。

強化されたトラッキング能力

2021年末までに、毎日10,000件の取引の追跡が可能に

巨大なストレージ容量

 

毎日3,000件以上の文書を処理、保護および保存

このプロジェクトを始動してから、経営陣はすべてのプロセスを確認できるようになり、その結果、一部の不正行為を回避できるようになりました。 Merve Faydali Customer Experience Application Manager MNG Kargo

「当社のプロセス管理ツールは、オープンソースのものでした。地元のサプライヤーはサポートしておらず、テクノロジーも古いため、社内の開発者に学んでもらうのは現実的ではありませんでした」とMNG Kargo社でCustomer Experience Application Managerを務めるMerve Faydali氏は言います。「当社の事業部門が必要とするアウトプットを提供できませんでした。さらに、デジタル変革の一環として手動プロセスの多くを自動化したいと考えていましたが、このプラットフォームではできませんでした」

当社のビジネス・プロセスとドキュメント管理システムが統合されていないことも課題でした。多くのプロセスは紙ベースであり、文書の物理的な保管が必要でした。これらのプロセスを監視して効率を高め、ビジネス上の意思決定に重要な情報を経営陣に提供することは困難でした。

MNG Kargo社は、ビジネス・プロセスを自動化するための新しいスケーラブルなプラットフォームと、組織全体のコンテンツを管理するためのデジタル化された自動文書管理システムを必要としていました。

チームワークで成功に導く

IBMのビジネス・パートナー、32bit社と現地のIBMチームが連携して、MNG Kargo社にIBM Cloud Pak for Business Automationを提供しました。このソリューションは、あらゆるクラウド・IT環境におけるRed Hat® OpenShift®でのデプロイメント向けに最適化されています。

このオールインワンの統合ソリューションは、MNG Kargo社のニーズをぴったりと満たしていました。MNG Kargo社の多数のユーザーと取引を処理する拡張性、プロセス・リクエストに迅速に対応できる柔軟性、および企業の内部システムと統合可能な適合性を備えています。また、グローバル・ソリューションとして、同社が事業を行っているさまざまな地域で運用できます。

32bit社は、IBM® Servicesと連携してソリューションを実装し、MNG Kargo社のITチームに向けて、アプリケーション開発とシステムの使用方法に関するトレーニングを実施しました。プロジェクトの期限に間に合うように、IBMと32bit社は役割を分担しました。IBMが技術導入、32bit社がビジネス・プロセス開発を担当し、MNG Kargo社と緊密に連携しました。

MNG Kargo社のプラットフォームを設計するにあたり、チームはIBM Cloud Pak for Business Automationソリューションのいくつかの主要な機能を活用しました。ビジネス自動化ワークフロー機能を使用して、既存のプロセスを最適化および自動化し、プロセスの新規構築を可能にしました。また、監視、記録、報告プロセスのためのエンドツーエンド設計も開発しました。

ドラッグ・アンド・ドロップ機能により、開発者は最小限のコーディングでワークフローを作成できるようになりました。チームは、ソリューションに組み込まれたユーザー・インターフェイスを使用して、ビジネス・プロセスやタスクにアクセスできるポータルを従業員に提供しました。

「ビジネス自動化ワークフロー機能により、毎月約5,300件の請求書を当社のERPシステムに簡単に転送できるようになり、業務の継続性が向上しました。これは、市場をリードする運送会社の重要な達成目標です」とFaydali氏は言います。「さらに、現在ではワークフロー機能を使用して、車両のメンテナンス・プロセスを実行していますが、これまでは紙の請求書の処理に、最も多くの手作業を必要としていました。このプロセスをERPに統合することで、膨大な労力を削減することができました。

「また、ワークフロー機能を活用して、標準的ではない小包の承認プロセスも実行しています」と同氏は続けます。「そして、支店からの財務リクエストがデジタル経由で本社に送信される新しいプロセスを設計しました。このメインのリクエスト・フローにはさまざまなサブフローがあり、支店と本社の間に承認階層を構築しています」

このソリューションのコンテンツ管理機能は、同社の文書管理システムの基盤となっています。請求書やその他の重要な文書をデジタル化し、機密文書が権限のないユーザーに公開されないよう保護するための、複雑なセキュリティー・スキーマを組み込んで安全に保管することができます。

32bit社、IBM、MNG Kargo社のチームは連携して、目標のプロジェクト完了日に間に合わせるだけでなく、MNG Kargo社のITチームをトレーニングして、システム保守とアプリケーション開発を開始することができました。3年以内に、単独でプロセスを構築できるようになりました。

今年の初めに 32bit社との契約を更新し、来年には32bit社とIBM社の担当者と会い、新しいAIおよびRPAテクノロジーについて学ぶ予定です。 Merve Faydali Customer Experience Application Manager MNG Kargo
自動化の恩恵を受ける

「ビジネス自動化ワークフロー機能により、毎月約5,300件の請求書を当社のERPシステムに簡単に転送できるようになり、業務の継続性が向上しました。これは、市場をリードする運送会社の重要な達成目標です」とFaydali氏は言います。「さらに、現在ではワークフロー機能を使用して、車両のメンテナンス・プロセスを実行していますが、これまでは紙の請求書の処理に、最も多くの手作業を必要としていました。このプロセスをERPに統合することで、膨大な労力を削減することができました。

「また、ワークフロー機能を活用して、標準的ではない小包の承認プロセスも実行しています」と同氏は続けます。「そして、支店からの財務リクエストがデジタル経由で本社に送信される新しいプロセスを設計しました。このメインのリクエスト・フローにはさまざまなサブフローがあり、支店と本社の間に承認階層を構築しています」

このソリューションのコンテンツ管理機能は、同社の文書管理システムの基盤となっています。請求書やその他の重要な文書をデジタル化し、機密文書が権限のないユーザーに公開されないよう保護するための、複雑なセキュリティー・スキーマを組み込んで安全に保管することができます。

32bit社、IBM、MNG Kargo社のチームは連携して、目標のプロジェクト完了日に間に合わせるだけでなく、MNG Kargo社のITチームをトレーニングして、システム保守とアプリケーション開発を開始することができました。3年以内に、単独でプロセスを構築できるようになりました。

MNG Kargo社は現在、新しいビジネス自動化ワークフローとコンテンツ管理システムの恩恵を受けています。新しいビジネス自動化ワークフローにより、毎日2,500件以上のビジネス・プロセス・リクエストと8,000件以上のタスクを追跡できるようになりました。2021年末までに、ビジネス・プロセス・リクエストの件数を4,000件に増やし、1日あたり計10,000件以上の取引を追跡することを目指しています。

自動化ワークフローを導入することで、次が可能になります。

  • 車両リクエストを送信し、毎日の配送量とコストの見積もりを生成する自動化プロセスにより、支払いの承認を大幅にスピードアップし、サプライヤーの満足度を高めます。

  • 損害賠償請求プロセスの自動化により、賠償請求の迅速な解決と補償が可能になり、顧客の満足度を高めます。

  • 文書や報告書に記載された機密情報へのアクセスを可能にすることで、損害賠償プロセスにおける具体的な因果関係を可視化し、経営陣は測定可能なデータに基づいて、より適切な経営判断を下すことができます。

  • ERPシステムとの統合により、ユーザーからのリクエスト情報や最新の在庫情報へのアクセスを可能にすることで、重要なプロセスにおいて、より意識的かつ正確な承認判断が可能になります。

  • Eメールや送付状のリクエストを自動転送することで、運用上の財務リクエスト・プロセスを迅速に解決できます。

  • 運用上の請求書の可視性を高めることで、投資における意思決定を促進し、顧客の苦情データにアクセスしやすくなります。また、問題の解決と問題の根本原因におけるプロセスの改善に役立ちます。

 

また、チームは承認された購入金額と請求金額をより簡単に比較できます。「以前は、Eメールで承認を行っていたため、マネージャーは細かな違いを見分けるのが困難でした」とFaydali氏は言います。「このプロジェクトを始動して以来、マネージャーは数カ月にわたるすべてのプロセスの断片を見ることができるようになり、その結果、一部の不正行為を阻止できるようになりました」

新しいコンテンツ管理システムも非常に良い影響を与えています。ビジネス・プロセス・リクエストには、毎日均3,000件の文書と、6,000件の取引が発生します。これらの文書のほとんどは、機密情報を含む請求書です。文書の処理、取り扱い、保護に加えて、システムには約4,300万件の過去の請求書のバックアップが保存されます。

コンテンツ管理システムを使用することで、次が可能になります。

  • 従業員が請求書やその他の文書を検索するのに費やす時間を大幅に短縮し、効率を高めて、コストを削減できます。

  • 文書を簡単に取得できるようにし、それらの文書をよりセキュアに保存できます。

 

現在、MNG Kargo社は追加のプロセスをシステムに統合する過程にあり、自動化への取り組みの次の段階に向けて準備を進めています。「今年の初めに 32bit社との契約を更新し、来年には32bit社とIBM社の担当者方と会い、新しいAIおよびロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)テクノロジーについて学ぶ予定です」とFaydali氏は締めくくりました。デジタル・トランスフォーメーションを追求するための新しい自動化プロセスを開発する中で、チームワークとイノベーションの組み合わせが継続的な成功のカギを握っています。

MNG Kargo社ロゴ
MNG Kargo社について

2003年に設立され、トルコのイスタンブールに本社を置くMNG Kargo社(リンク先は、ibm.comの外部です)は、宅配便・小包配送サービスの国内大手プロバイダーです。850以上の支店、27の転送センター、35のミニハブ、および14の地域拠点を構えています。従業員数12,000名を超える同社は、レンタル車両に加えて、自社の陸上車両約3,500台を使って、220か国、60万を超える配送先に毎日荷物を届けています。

32bit Bilgisayar社について

1988年にトルコのイスタンブールで設立されたIBMビジネス・パートナーの32bit社は、企業顧客にターンキー・ITソフトウェア・ソリューション、テクノロジー統合、およびコンサルティング・サービスを提供しています。主な専門分野には、ビジネス・プロセス、サービス指向アーキテクチャー(SOA)および統合、財務アプリケーション、モバイルおよびJava Enterprise Edition(JEE)アプリケーションがあります。

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SOCAR Turkey社、IBM Cloud Pakの強力なコンテンツおよびプロセス管理ツールを導入 SOCAR Turkey TurkcellはIBMの自動化テクノロジーを使用して数百万の文書を見直しています Turkcell プロセスの自動化で顧客中心のサービスを提供 CDG Prévoyance
脚注

© Copyright IBM Corporation 2021. IBM Corporation、IBM Cloud、New Orchard Road、Armonk、NY 10504

2021年10月

IBM、IBMロゴ、ibm.com、IBM Cloud Pak、およびIBM ServiceseはInternational Business Machines Corp.の商標であり、世界中の多くの管轄区域で登録されています。その他の製品名・サービス名はIBMまたは他社の商標である可能性があります。IBM商標の最新リストは、ウェブ上の「著作権および商標情報」 https://www.ibm.com/jp-ja/legal/copy trade。

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本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開している国であっても、特定の製品を利用できない場合があります。

記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。