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複数病院の2,500を超える病床をサポートする国内最大規模の病院情報システムへ。統一された電子カルテの操作で診療業務を向上すると共に病院運営の効率化にも貢献

藤田医科大学病院は日本IBMと共同で、豊明本院、ばんたね病院、七栗記念病院、2020年4月にオープン予定の岡崎医療センターの4つの病院で利用する病院情報システムをセンターに統合する基盤を構築。2018年6月より順次稼働を開始しました。病院ごとにバラバラに導入・運用されてきた電子カルテをIBMのヘルスケア・ソリューションである 「Clinical Information System」に統一し、シンクライアントを通じて各ユーザーにサービスを提供するもので、岡崎医療センター開院後には、2,500を超える病床数をサポートする国内最大規模の病院情報システムとなります。診療業務の効率化と質的向上を支えるほか、臨床研究や地域医療のマーケティングを目的としたデータ分析を実践する基盤としても発展させていく考えです。

ビジネス上の課題

藤田医科大学病院は、従来からIT活用に積極的に取り組んでおり、1970年代より医事会計業務のシステム化を推進、現在では外来、入院診療ともに完全な電子カルテ化が行われています。愛知県豊明市の本院と2つの関連病院はそれぞれ異なる電子カルテを導入、操作性もバラバラの状況で、業務のIT化によってデータがどんどん増大していく中で、システムのレスポンス低下が問題となっていました。このまま病院ごとにシステムの更新や拡張を進めても、早晩行き詰るのは目に見えており、2017年11月、同院は豊明本院と2つの既設関連病院、さらに2020年4月に開院を予定している岡崎医療センターの4病院の情報システムを1つのセンターに統合するという方針を打ち出しました。

背景と概要

藤田医科大学病院は2012年に豊明本院でIBMが提供する統合医療情報システム、Clinical Information Systemを導入し、システムは現在に至るまで重大なトラブルを1件も起こすことなく安定した稼働を続け、十分なパフォーマンスを発揮しています。同院はこのシステムの実績とヘルスケア分野におけるIBMの豊富なスキルや知見を高く評価して、IBMを病院情報システム統合基盤構築プロジェクトのパートナーに選定しました。同院はIBMと共に徹底して無駄を省くことに注力し、電子カルテサーバー、シンクライアント(SBC)サーバー、部門系/管理系仮想サーバーから構成される非常に強固な統合基盤を実現しました。

効果と今後の展望

今回の統合基盤構築のコストは決して安くありませんが、4病院のシステムをこれまでどおり個別に構築、アプリケーション改修や運用保守を続けることを考えれば、病院トータルとしてのコストは確実に抑えることができました。統合基盤では、すべての病院で統一された操作環境のもと電子カルテを利用することが可能となり、診療業務の効率化と質的向上を図ることができます。さらに、4病院のデータの一元的管理と分析、病院をまたいだ職員の柔軟な配置など、今後の病院運営の効率化への貢献も期待されています。すでに臨床分野におけるコホート研究を目的としたデータ分析への取り組みが開始されており、膨大なデータの中から、有益なナレッジや洞察を導き出すツールとしてIBM Watsonの活用が検討されています。

当事例で使用されている主な製品・サービスは下記の通りです。

  • IBM ヘルスケア・ソリューション「Clinical Information System」

  • IBM Workplace Virtualization Services

  • IBM Power System

  • IBM FlashSystem

  • IBM Storwize

今回のプロジェクトでは、IBMと共に徹底して無駄を省くことに注力してきました。おかげで非常に強固な統合基盤を実現することができました 柳谷 良介氏 医療情報システム部 部長 藤田医科大学病院

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