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データに基づくアフターセールス・プロセスで顧客満足度を高め市場シェアを拡大
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Honda Pakistan社は、アフターセールスのカスタマー・エクスペリエンスで高い評価を得たいと考えています。車両整備用スペアパーツの迅速な配送で代理店をサポートするのも、その一環です。その取り組みを進めるため、Honda Pakistan社は、IBM® Power® SystemsサーバーとIBM FlashSystem®ストレージ上のSAP S/4HANA®に基づく、リアルタイムな計画から洞察を得るようになっています。

ビジネス上の課題

市場でのシェアを守るため、Honda Pakistan社はさらに迅速なアフターサービスを目指しています。代理店の顧客への対応スピードをアップするために、同社はデータをどのように活用できるでしょうか?

変換

Honda Pakistan社は、リアルタイムな計画から洞察を得る準備を進めています。それは、低遅延のIBM FlashSystem®ストレージを搭載したハイパフォーマンスなIBM® Power® Systemsサーバーで動作するSAP S/4HANA®によって可能となります。

結果 80%
スペアパーツ計画プロセスの加速
15%
代理店収益の増加を予測
50%
x86ソリューションと比較してデータセンターの占有スペース縮小
ビジネス上の課題の詳細
成長の機会

700億米ドル(ibm.com外部へのリンク)の中国・パキスタン経済回廊の構想は、パキスタンのインフラと経済に力強い成長を引き起こしました。今後10年間にパキスタンの中産階級が大幅に拡大し、車や自動車サービスの需要が急増するでしょう。今日、消費者は年間15万台の車を購入していますが、新世代の消費者がパキスタンの労働力となっていくにつれて、今後数年間のうちに販売台数は5倍に増えると見られます。

Honda Atlas Cars Pakistan社は、本田技研工業株式会社とAtlas Group of Companiesの合弁会社であり、一般に「Honda Pakistan」として知られています。このような傾向は、大きなビジネスチャンスがあることを示しており、同社は全国に事業を拡大し、今後5年間で代理店数を現在の30から50以上に増やすことを目指しています。それと同時に、新規参入者が急速に市場に増えているため、Honda Pakistan社にとって現在の市場シェアを守ることも極めて重要です。

競争の激化

Honda Pakistan社のITゼネラルマネージャーであるMuhammad Ali氏は、次のように説明します。「ほんの数年間でパキスタンは急速に経済成長し、市場勢力図と消費者の期待の両方が劇的に変化しました。市場に出回る自動車ブランド数は倍以上になり、消費者には、かつてないほどの選択肢があります」

「当社は、優れたアフターサービスに支えられた高品質の車で、お客様に最高の運転体験を提供することを目指しています。アフターサービスの体験は長期的なロイヤルティーを育むために特に重要であり、将来の成長の準備を進める上で当社の市場シェアを守るために不可欠です」

より迅速なサービスを目指して

メンテナンス、修理、定期点検などのアフターサービスは、Honda Pakistan社の代理店から毎年何千もの顧客に提供されています。これまで、代理店は保証の請求処理とスペアパーツの注文を手動で行っていたため、納期が遅れて顧客満足度が低下することが頻繁にありました。さらに、Honda Pakistan社は在庫レベルと注文に関して適切なタイミングで洞察を得られておらず、部品が実際に入手可能であっても現地で在庫切れが発生することがありました。

自動車業界の中心的企業の多くと同様に、Honda Pakistan社はビジネスを推進するためにSAPソリューションに頼っています。同社は、SAP ERPから次世代のSAP S/4HANAプラットフォームに移行すれば、代理店からのリアルタイムな注文データを使用してスペアパーツを自動で計画し補充処理できるようになり、迅速なサービスで顧客満足度を向上できることに気付きました。

「SAP Fiori® モバイルエクスペリエンスやメモリー内のSAP S/4HANA分析テクノロジーなどのイノベーションにより、バックオフィスの効率と顧客満足度の両方を同じように向上させることができると確信しています」とMuhammad Ali氏は述べています。「SAP S/4HANAへの投資価値を最大化するために、要求が厳しく業務遂行に必要不可欠なワークロードに対して、パフォーマンス、スケーラビリティー、信頼性を提供できるITインフラストラクチャー・プラットフォームを探していました」

サポートが必要な場合は、IBMとIBMビジネスパートナーのGBMが、迅速かつ効果的に支援してくれるとわかっています。 Muhammad Ali General Manager IT Honda Pakistan
概要と経緯の詳細
最先端プラットフォームの選択

設立以来Honda Pakistan社は、主要なビジネス・アプリケーションのサポートで、IBM SystemsとIBM Storageソリューションを信頼していました。IBMとの約30年間に及ぶ良い関係性に基づき、同社は新しいSAP S/4HANA環境のプラットフォームとして、最新世代のIBM POWER9™プロセッサベースのシステムとIBM FlashSystemストレージを選択しました。

Honda Pakistan社のIT、ネットワーク&ITインフラストラクチャー担当副マネージャーであるZaman Khan Abdali氏は、次のようにコメントしています。「当社は過去3年間、前世代のIBM Power Systemsソリューションを使用してSAP ERPソリューションを推進してきましたが、プラットフォームの信頼性と管理の容易性に非常に感銘を受けました」

最先端のIBM Power Systems H922サーバー、IBM Spectrum® Virtualizeを搭載した低遅延の IBM FlashSystemストレージ、IBM Storage Networking SAN64B-6スイッチ、IBM PowerVM®を組み合わせることで、Honda Pakistan社は複数のワークロードをより少ないシステムに統合し、サーバーの使用率を高め、コストを削減することができます。

Muhammad Ali氏は次のように付け加えています。「同等のx86インフラストラクチャーの物理サーバー6台と比較して、わずか3台のIBM Power Systems H922サーバーで同レベルのパフォーマンスを達成できることがわかりました。SAP S/4HANAワークロードのパフォーマンスが最適化されることに加えて、IBMのソリューションにより、データセンターの電力と冷却に費やす費用を抑えることができると考えています」

現地の専門家とのパートナーシップ

SAP S/4HANA導入の第一歩として、Honda Pakistan社は、IBMプラチナ・ビジネスパートナーであるGBM社(ibm.com外部へのリンク)の現地専門家と協力して、SAP ERPデータベースを新しいIBM FlashSystemプラットフォームに移行しました。将来的には、GBM社およびIBM Systems Lab Servicesと協力して、新しいIBM Power Systems H922サーバーをアクティブ/アクティブ構成でプライマリおよび災害復旧データセンターに展開する予定です。

Muhammad Ali氏は次のように断言しています。「IBMとGBMのパキスタンにおける強力な現地拠点に大いに感謝しています。もしサポートが必要な場合には、IBM、GBM、ホンダが1つのチームとして協力し、課題を迅速かつ効果的に解決してくれると頼りにしています」

SAP ERPの最初の導入時に、Honda Pakistan社はIBM Services®と提携して実装を推進しました。現在、同社はSAP S/4HANAへの移行の支援としてIBM Servicesを検討しています。

「IBM Servicesは最近、IBM HANAインパクト評価を完了しました。これは、将来的にSAP S/4HANAへ移行する際の技術上および運用上の要件を計画する上で役立ちます」とMuhammad Ali氏は説明します。「ホンダのITチームは、SAP S/4HANAの技術的および機能的影響の可能性と、どのように変革を計画できるかについて詳細な洞察を提供するレポートに感銘を受けていました。複雑なSAPソリューションの導入に関して、IBMチームの経験、専門知識、折り紙付きの実績を高く評価しており、今後のSAP S/4HANA実装プロジェクトでIBM Servicesと再び協働する機会を楽しみにしています。」

将来を見据えた基盤

Honda Pakistan社は、SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications(ibm.com外部へのリンク)オペレーティング・システムにSAPソリューションを導入することで、管理、保守、および災害復旧プロセスの大幅な効率化を実現できると確信しています。

Honda Atlas Cars Pakistan Limited社のSAP BASISのアシスタントマネージャーであるImran Khan氏は次のように説明しています。「SUSE Linux Enterprise Serverを選んだ主な理由の1つは、IBM、SUSE、SAPの緊密な戦略的提携です。当社の新しいソリューションはすべて緊密に互換性があり、管理プロセスの合理化に役立つ多くの自動化ツールが含まれています。例えば、SUSE Linux Enterprise Serverのカーネルライブパッチを使用すると、本番システムをオフラインにすることなくパッチを適用できます」

「同様に、SUSE Linux Enterprise High Availability Extensionにより、プライマリ環境と災害復旧環境をより迅速かつ簡単に切り替えることができます。SUSEの柔軟なポリシー駆動型クラスタリング・ソリューションを使用することで、目標復旧時間(RTO)を15分から10分へと33%短縮して事業継続性を高めることができると考えています」

同等のx86インフラストラクチャーの物理サーバー6台と比較して、わずか3台のIBM Power Systems H922サーバーで同レベルのパフォーマンスを達成できることがわかりました。 Muhammad Ali General Manager IT Honda Pakistan
成果の詳細
意思決定プロセスにデータを注入

Honda Pakistan社はSAP S/4HANAへの移行を準備する中で、新しいデータ駆動型の機能を実現するための理想的なインフラストラクチャー・プラットフォームを見つけたと確信するようになりました。

「SAP S/4HANA導入の道のりはまだ初期段階ですが、IBM FlashSystemなどの革新的なテクノロジーがSAPワークロードにもたらすメリットをすでに実感しています」とImran Khan氏は述べています。「以前には、パキスタン全土の代理店からのスペアパーツ注文に関するレポート生成は、完了までに最大20分かかりました。SAP ERPデータをIBM Spectrum Virtualizeを搭載したIBM FlashSystemに移行して以来、このレポート作成時間はわずか4分に短縮できました。80%の削減です。将来的には、SAP Fioriモバイルアプリを介して事業に関わる誰にでもこのデータを即座に提供できるようになり、より迅速で十分な情報に基づいた意思決定が可能になります」

顧客体験の向上

Honda Pakistan社がSAP S/4HANAに移行する際には、SAP ERP、SAP CRM、SAP Business Warehouseの機能を単一のプラットフォームに統合し、代理店、製造工場、本社間で統合された事業計画を可能にします。これらの事業領域間のリアルタイムなデータの流れとSAP S/4HANAの高度な計画機能を組み合わせることで、同社は代理店ネットワーク全体でスペアパーツの在庫を自動的に最適化することができます。

Muhammad Ali氏は次のようにコメントしています。「スペアパーツのリアルタイムな計画は、車の整備の遅延を回避して、車を使えない時間を最小限に抑えるために役立ち、顧客満足度をさらに高めます。短期的には、売れ残った在庫を代理店ネットワーク内の必要な場所に移動するだけで、15%の収益増加を達成できると考えています。長期的には、SAP S/4HANAの機能により、顧客ロイヤルティーを高めて当社の市場シェアを守る上で役立つ、より高品質のサービスが可能になると予測しています」

取り組みの継続

将来を考えたときに、Honda Pakistan社は、SAPソリューションを使用して業務の他の側面を強化できる機会があると見ています。例えば、同社は現在、人事管理へのアプローチを強化するためにSAP SuccessFactors®を検討しています。

Muhammad Ali氏は次のように結論づけます。「IBMとSAPとの取り組みを続ける中で、パキスタン全土のお客様に可能な限り最高の体験を提供するために必要なデジタル機能を構築していると確信するようになりました。計画と意思決定のプロセスにデータを注入することで、当社の市場シェアを守りつつ新しい顧客を獲得し、急成長中の経済を活用できる強力な立場にいることができます」

以前には、パキスタン全土の代理店からのスペアパーツ注文に関するレポート生成は、完了までに最大20分かかりました。SAP ERPデータをIBM Spectrum Virtualizeを搭載したIBM FlashSystemに移行して以来、このレポート作成時間はわずか4分に短縮できました。80%の削減です。 Imran Khan Assistant Manager SAP BASIS, Honda Atlas Cars Pakistan Limited
ホンダのロゴ
Honda Pakistan社

パキスタンのラホールに本社を置くHonda Atlas Cars Pakistan Limited社(ibm.com外部へのリンク)は、日本の本田技研工業株式会社とパキスタンのAtlas Group of Companiesの合弁会社です。1992年に設立された同社は、1994年に生産を開始して以来、40万台以上の自動車を生産および販売してきました。現在、同社は人気のあるホンダ アコード、ホンダ CR-V、ホンダ シビック、ホンダ BR-V、ホンダ シティアスパイア、ホンダ シティモデルを全国の企業や消費者に提供しています。

 

次のステップ

IBM SAP Allianceの詳細については、IBM担当員またはIBMビジネス・パートナーにお問い合わせいただくか、SAPコンサルティング・サービスにアクセスしてください。

IBM Power Systemsソリューションの詳細については、IBM担当員またはIBMビジネス・パートナーにお問い合わせいただくか、/it-infrastructureにアクセスしてください。

IBM FlashSystemソリューションの詳細については、IBM担当員またはIBMビジネス・パートナーにお問い合わせいただくか、/flashsystemにアクセスしてください。

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