ホーム お客様事例 Home Trust社 課題に立ち向かう
Home Trust社はスムーズかつ効率的にリモートワークを実現しました。
Home Trust社の誰もいない会議室の画像

2020年3月13日金曜日、それは最も不運な日でした。新型コロナウイルス感染症のパンデミックが世界中の新聞の見出しや病院を席巻する中、Home Trust Company社のIT担当バイス・プレジデントであるDoug Caldwell氏は、会社の運営方法が根本的に変わろうとしていることを感じました。

しかし、その準備はすでにできていました。

先見の明によって、Caldwell氏と彼のチームはすでに自社のワークロードをIBM Cloud® for VMwareに移行していました。そのため、カナダの大手住宅ローン、クレジット・カード、預金サービス機関の1つであるHome Trust社が1,000人の従業員を自宅待機させたとき、リモートで仕事を再開させるのは簡単なことでした。

セットアップ

 

リモートワーカーのサポートを24時間以内に準備できました

キャパシティーの強化

 

1,000人のリモートワーカーをサポートできるようになりました

IBM Cloudに移行したことで、今後数年間、ニーズに応じてスケールアップしたりスケールダウンしたりできる、より柔軟な環境を手に入れることができました。 Doug Caldwell Vice President of IT, Home Trust Companies
2段階のアプローチで成功を収める

2018年、Home Trust社はこの予期せぬ変化のための土台を作り始めていました。Caldwell氏は、「当社は、トロントのプライマリー・コロケーション・データセンターとバリーのセカンダリー・ロケーションですべてのコンピューティングを実行していました。当社のインフラストラクチャーはすべてリース期間の終了が近づいており、何百万ドルもの資本を投じて新しいサーバーを購入するか、それともIBM Cloudソリューションを検討するかを決定する必要があったのです」と説明しました。

慎重な検討の結果、Home Trust社の決定は明らかでした。Caldwell氏は、「IBM Cloudに移行したことで、今後数年間、ニーズに応じてスケールアップしたりスケールダウンしたりできる、より柔軟な環境を手に入れることができました」と説明しました。

プロジェクトは2019年初頭に本格始動しました。Caldwell氏と彼のチームは、Home Trust社のワークロードを、IBM Cloud Bare Metal Server上のVMwareを使用したIBM Cloudインフラストラクチャーに移行するために、2段階のアプローチを取りました。同社はバリーのデータセンターにある非実稼働環境から着手しました。

IBM Cloud for VMwareソリューションを使用することで、2つのデータセンターが600キロメートル離れていたにもかかわらず、Home Trust社はその間にLAN環境を構築することができました。その後、Home Trust社はバリーのサーバーからモントリオールのIBM Cloudサーバーにフェイルオーバーしました。Caldwell氏は、「ある瞬間、ワークロードはバリーで実行されていましたが、次の瞬間にはモントリオールで実行されていたのです」と語りました。

バリーにあった合計約600台のサーバーのデータをモントリオールのデータセンターに移行しました。Caldwell氏は、「以前であれば、トラックで運ぶことをスケジュールする必要がありました。プライマリー・サーバーをあるトラックに、もう1台のサーバーを別のトラックに載せ、万が一の事故に備え、別々のルートを通るようにしなければならなかったのです」と説明しました。

Home Trust社は、トラックを使用せず、移行をバーチャルで完了することができました。Caldwell氏は、「10週間でワークロード全体を移動し、バリーのデータセンターの灯りを消すことができました」と語っています。

実稼働環境の移行も同様にスムーズでしたが、夜間と週末に行う必要があったため、少し時間がかかりました。Caldwell氏は、「7月にプロジェクトを開始し、10月末に本番データセンターの灯りを消しました。16週間で移行を完了することができたのです」

新しいBare Metal Serverは24時間以内に起動することができました。従来の環境であれば、新しい物理サーバーを購入しなければならず、6週間から6カ月はかかっていたでしょう。 Doug Caldwell Vice President of IT, Home Trust Companies
迅速な方針転換

2020年初頭、物事は順調に進んでいました。Caldwell氏は、Home Trust社が新しいプロジェクトを立ち上げた後、発生する変化は予測可能なものだろうと考えていました。新しいインフラストラクチャーの柔軟性が試されることになりますが、スムーズに稼働すると確信していました。

新型コロナウイルス感染症が発生したことで、予測可能だった未来は崩れ去りました。

Caldwell氏は、「当社は、重要な業務を担う従業員が在宅勤務できるようにVPNソリューションをテストしていました。しかし、重要な業務を担う従業員は1,000人の従業員の中のごく一部でしかありませんでした。13日の金曜日、突然ユーザーが1,000人になったのです」と述べています。

Caldwell氏は、その年の後半にHome Trust社のCitrixインフラストラクチャーをアップグレードする計画を立てていましたが、その計画を早めることにしました。「新しいBare Metal Serverは24時間以内に起動することができました。従来の環境であれば、新しい物理サーバーを購入しなければならず、6週間から6カ月はかかっていたでしょう」

Caldwell氏は振り返り、IBM Cloudに移行できたのは幸運だったと感じています。Caldwell氏は、「当社はラッキーでした。もしこのパンデミックが1年早く発生していたら、スタッフや顧客をサポートできなかったでしょう。従業員が働けるようにし、顧客をサポートするには、シフト勤務やその他の創造的なアイデアを検討する必要があったかもしれません」と語っています。

「当社が非常に短期間で達成したことをとても誇りに思っています」と締めくくりました。

Home Trust社のロゴ
Home Trust Companies IBM社について

Home Trust社外部リンク(IBM.com外部へのリンク)は、連邦政府の規制対象となる信託会社で、住宅ローンと住宅以外のローンの貸付、住宅ローン商品の証券化、消費者金融、クレジットカード・サービスを提供しています。さらに、Home Trust社はブローカーやファイナンシャル・プランナーを通じて、また消費者直販ブランドであるOaken Financial社を通じて預金サービスを提供しています。Home Trust社は、完全子会社であるHome Bank社を通じた事業も行っています。同社はカナダ全土で事業を行うためのライセンスを取得しており、オンタリオ州、アルバータ州、ブリティッシュコロンビア州、ノバスコシア州、ケベック州、マニトバ州にオフィスを構えています。

次のステップ
デジタル・プラットフォームを使用して高齢者の孤独を解消する大胆な新サービス IBM CloudでITインフラストラクチャーのコストを20%削減し、新たなビジネスの成長をサポート
脚注

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2021年4月

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