Havas社は、IBMのWatson™プラットフォームの市場投入戦略を支援した後、コグニティブ・プラットフォームを使用して自社の顧客がビジネス上の課題に対処できるよう支援する機会を見出しました。

Havas社は、コグニティブ・ソリューションを開発し、顧客向けのよりパーソナライズされた関連性の高いマーケティング・キャンペーンやエクスペリエンスを構築しながら、データを活用した戦略によってビジネス成果を高めました。

Havas社が初めてWatsonテクノロジーに出会ったのは、IBMのコグニティブ・プラットフォームのマーケティング活動を支援したときでした。Havas社のマーケティング・イノベーション担当グローバル責任者であるJason Jercinovic氏は、「当社は、IBMをサポートする代理店として、Watsonの市場投入を支援する現場にいました」と述べています。その後も同社はIBMと協力し続け、Watsonテクノロジーに基づいたソリューションをIBMの顧客に提供し、フロントエンド・ソリューションを開発し、独創的なアイデアやユースケースを考案しました。

同社は、Watsonプラットフォームについて理解を深めるにつれ、自社の顧客を支援するためにWatsonを活用できる可能性があることに気づきました。マーケティングにおいてパーソナライゼーションはますます重要になっており、Havas社はWatsonプラットフォームを使用して、顧客向けのよりパーソナライズされた効果的なマーケティング・キャンペーンを作成しています。Jercinovic氏は、「現代の消費者に関する課題は、パーソナライゼーションを実証すること、消費者を個人として理解すること、消費者のすべての体験が重要であることを知ることです」と語りました。「AIは、干し草の山から針を見つけ出すような能力を提供してくれます。これにより、お客様の組織のリーダーは、ビジネス成果を促進するための洞察を見つけられるようになります」

Havas社は、Watsonプラットフォームを使用して顧客のビジネス目標の達成を支援しています。Havas社は、米国ネブラスカ州オマハに本拠を置く証券会社であるTD Ameritrade社のために、「Most Confident Fan」というデジタル市場参入キャンペーンを考案しました。TD Ameritrade社は、2015年のNFLプレーオフのスポンサーシップを利用してブランド認知度を高める方法を探していました。目標は、より自信を持って投資を行えるようサポートするという同社の主要なメッセージに沿ったエクスペリエンスを構築することでした。フットボール・ファンは、このキャンペーンに登録することで、Watsonに自分のソーシャル投稿を分析することを許可することができます。Havas社は、Watsonテクノロジーを使用してコメントを解析し、各投稿者の自信をランク付けしました。これによって、自分の応援しているチームに最も自信を持っているファンに、NFLスーパーボウルのチケットが贈られました。

コグニティブ・ソリューションの価値を認識したTD Ameritrade社は、Havas社と協力して、自社の教育コンテンツをより有効に活用できるようにしました。TD Ameritrade社には、ユーザーがより良い投資を行えるように設計された幅広い教育コンテンツがありました。しかし、コンテンツは複数のサイトに分散しており、ユーザーがアクセスしにくくなっていました。そのため、TD Ameritrade社は、Watsonテクノロジーを使用してコンテンツを集約し、消費者がコンテンツを見つけやすくする方法を求めていました。同社は、Havas社と協力し、IBM Watson Personality Insights、IBM Watson Natural Language Classifier、IBM Watson Assistantの各サービスの機能を組み合わせて、顧客の投資パーソナリティーを評価し、個人のプロファイルに合った教育コンテンツを、カスタマイズされたカリキュラムで提供するAIツール、Watson Educationを開発しました。Watson Educationツールは使いやすく、よりパーソナライズされたエクスペリエンスを提供しました。

Havas社はまた、自社のサービスを向上させる革新的なソリューションを開発するために、Watsonプラットフォームを使用しています。同社は、顧客がAIでビジネス上の問題をどのように解決できるかを判断できるようにするために、Arcadiaというマネージド・サービス製品を開発しました。「Arcadiaはマーケティング・リーダーにお客様中心の観点を提供します」とJercinovic氏は語りました。「これは、セグメンテーションの洞察に役立ちます。マーケティング担当者が考慮すべき定量化可能なアクションを集約したものと言えるでしょう」Arcadiaでは、カスタマー・ジャーニーに沿って消費者の見解や感情を集約したジャーニー・マップを生成することもできます。

「Most Confident Fan」キャンペーン後、TD Ameritrade社のブランド認知度は23％上昇し、サイト訪問者1人あたりの滞在時間は過去最高の20分に達しました。同様に、同社では、Watson Educationソリューションを導入した後、顧客エンゲージメントが向上しました。

TD Ameritrade社は現在、コグニティブ・テクノロジーを自社の武器として欠かせないツールとみなしています。TD Ameritrade社の広告およびブランド管理担当マネージング・ディレクターであるKerin Morrison氏は、「当社は現在、コグニティブ・テクノロジーを市場参入戦略の中核要素とみなしています」と述べています。「Havas社と協力し、IBM Watsonを使用したことで、人工知能のような最先端テクノロジーを採用し、お客様と見込み客にとってより価値あるカスタマイズされたエクスペリエンスを構築できるようになりました」

同様に、Havas社もArcadiaソリューションのメリットを享受しています。このアプリケーションを使用すると、消費者に関する洞察を大規模に集約し、その情報を実用的な方法でマーケティング担当者に提示できるようになります。Jercinovic氏は、「これが当社のビジネスの原動力となっています」と語りました。「これは、新しいサービスを市場に投入できるようにする革新的なツールです」

Havas社（IBM.com外部へのリンク）は、多国籍の広告・広報企業です。ニューヨーク市に本社を置くHavas New York社は、同社の北米における主力代理店です。Havas New York社は、CMOが新たな成長を実現し、より優れた、より有意義なブランド・エクスペリエンスを提供できるよう支援します。詳細については、ny.havas.comをご覧ください。