ホーム お客様事例 George Clinical アジリティによるCROの健全な成長
George Clinical、IBM Watson Healthを活用して増え続ける顧客にサービスを提供
コンピューター画面のデータを確認する臨床研究者たち

アジア太平洋地域における臨床試験が増加し続けるなか、オーストラリアのシドニーに本拠を置く医薬品開発業務受託機関(CRO)であるGeorge Clinicalは、事業拡大に向けて有利な立場にあります。

臨床試験の定着市場である北米・欧州へのサービス提供に向けて、成長を続けています。George Clinicalは、腫瘍学、腎臓および代謝、心血管、神経学、呼吸器、内分泌学、医療機器などの幅広い専門領域を持っています。

その卓越性にさらに貢献しているのは、慢性疾患およびその他の研究分野で世界をリードするGeorge Institute for Global Healthとの提携です。

「George Clinicalの強みは、幅広い治療分野で科学的リーダーシップを発揮できることです」と、George ClinicalでHead of Data Managementを務めるUllas Arabhavi氏は言います。「主要な専門分野の第一線で活躍する研究者や主任研究者と連絡を取ることができ、他のCROと比較して、こういった専門家へのアクセスが優れていることが多くあります」

2013年頃、George Institute for Global Healthは、外部の支援を必要とするいくつかの重要な研究プロジェクトに取り組んでいました。これらのプロジェクトには、何千もの研究対象を含む、エンドポイント判定が含まれていました。同研究所は、これらのプロジェクトのためのデータベース構築の協力をIBMに依頼しました。IBMはまた、IBM Watson Health®の臨床データ管理システムであるIBM Clinical Developmentソリューションの使用方法についてもトレーニングを行いました。

コストの削減:

 

CROクライアントにコスト削減のための柔軟な料金体系オプションを提供し、さまざまなクライアントや市場にサービスを提供する際の競争上の優位性を提供します。

自給自足の進:

 

使いやすいモジュール式のプラットフォーム設計により、George Clinicalは臨床試験データベースの構築と管理の自給自足を促進しました。

IBM Clinical Developmentは、新しい市場への進出と、腫瘍学などの急速に成長する分野での臨床試験のサポートを支援してくれています。このソリューションでは、他の多くのEDCプラットフォームで提供されていない、エンドポイント判定もサポートされています。 Ullas Arabhavi Head of Data Management George Clinical

IBM Clinical Developmentの専門性がGeorge Clinical社に注入され、スタッフもプラットフォームを自力で使用できるようになりました。IBM Clinical Developmentの導入は、タイムリーでした。アジア太平洋地域の臨床研究市場が急成長するタイミングで、革新的なツールを提供しました。

George Clinicalのデータベース開発チームは、過去10年間で大きく成長しました。同チームは、IBM Clinical Developmentの専門家として、単純な設計から複雑な設計まで、さまざまなモジュールを組み込んだ臨床試験データベースを構築しています。

George Clinicalは最近、IBM Clinical Developmentソリューションを活用して、糖尿病性腎疾患に焦点を当てた、複数の画期的な研究に取り組みました。これらの研究には、数千人の患者と膨大なデータセットが含まれており、ソリューションのエンドポイント判定機能が特に役立ちました。

より多くの研究を行うための柔軟性の向上

権威ある研究機関との提携とアジア太平洋地域の主要拠点を背景に、George Clinicalは急成長を遂げています。「IBM Clinical Developmentを導入したことで、スピード、正確性、一貫性において、クライアントに優れたサポートを提供することができました」とArabhavi氏は言います。「これらは、この電子データ収集(EDC)プラットフォームの優れた利点であり、使いやすさでもあります。」

George Clinicalは、早い段階で、臨床試験契約の獲得に役立つ、IBM Clinical Developmentのもう 1 つの競争上の利点を発見しました。「必要なモジュールをすべて備えた統合プラットフォームが、柔軟な料金体系だけでなく、私たちの助けになりました」と、Arabhavi氏は言います。「これにより、教育機関のクライアントや小規模組織向けのプロジェクトを実行し、発展途上国での治験をサポートするための低コストの手段を提供するアジリティが得られます」

「たとえば、スポンサーがインドで研究を行う場合、費用はデリケートな問題になるでしょう。IBM Clinical Developmentを活用した当社の柔軟性により、地域ごとの料金表を持たない他のプロバイダーよりも有利に立てます。IBMは、民間企業向けの料金表とより格段に安価な教育機関向けの料金表も提供しています」

臨床試験において最も重要なステップの1つは、医療の専門家と規制当局がプロトコルで定義されたエンドポイントが満たされているかどうかを判断する、エンドポイント判定です。エンドポイント判定プロセスは、複雑な医薬品および機器の臨床試験の、全体的な安全性モニタリング計画に不可欠です。「IBM Clinical Developmentは、エンドポイント判定をサポートしていますが、他の多くのEDCプラットフォームでは提供されていません」とArabhavi氏は言います。

「IBM Clinical Developmentは、新しい市場への進出と、腫瘍学などの急速に成長する分野での臨床試験のサポートを支援してくれています」とArabhavi氏は言います。「腫瘍学の研究ではよくある、研究途中での変更につながるプロトコルの修正に対処することは、決して容易ではありません。IBMは、これらの変更に効率よく対応するための機能を提供してくれました。IBM Clinical Developmentは、複雑な研究デザインを伴う研究の後期において、他のEDCツールよりもロバストであると私たちは感じています」

必要なモジュールをすべて備えた統合プラットフォームが、柔軟な料金体系だけでなく、私たちの助けになりました。これにより、教育機関のクライアントや小規模組織向けのプロジェクトを実行し、発展途上国での治験をサポートするための低コストのシステムを提供するアジリティが得られます。 Ullas Arabhavi Head of Data Management George Clinical
世界規模での成長を見据えて

George Clinicalは、アジア太平洋市場で成長を続ける一方で、欧州と米国にも進出し、世界的なプレゼンスを確立しています。非営利組織と民間企業の両方に臨床研究サービスを提供することで、臨床医や患者団体との関係性においても有利な立場にあります。

「IBM Clinical Developmentは、治療研究の幅広い領域をサポートしてくれます」とArabhavi氏は言います。「私たちは、フェーズ1から市販後調査まで、臨床試験のすべてのフェーズを適切に組み合わせて、大規模な患者集団を対象とした研究を完了しました。IBMとの提携は上手くいっています」

George Clinicalは、データベースの構築にIBM Clinical Developmentを使用することに加えて、APIなどのプラットフォームの他の機能も活用しています。「いくつかの研究では、データが外部ソースからIBM Clinical Developmentに流れ込むようにAPIを構築しました」と、Arabhavi氏は言います。「将来的には、電子同意や電子臨床転帰評価を含むプロジェクトのためのプラットフォームを検討していきます」

中国で新型コロナウイルス感染症が拡大し始めたとき、IBMは資格のあるスポンサーとCROに、IBM Clinical Developmentソリューションを無料で提供し始めました。George Clinicalはこのツールを使用して、新型コロナ関連の臨床試験をサポートするデータベースを迅速にセットアップすることができました。「IBM Clinical Developmentの無料のCOVID-19プログラムへの参加は、私たちがIBMと築いてきた強力なパートナーシップの一例です」とArabhavi氏は言います。

他の多くの組織と同様に、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、George Clinicalは、これまでとは異なるやり方で物事を進めることを検討しました。「新型コロナウイルス感染症は触媒のように作用しました。今後数年間で、テクノロジーが何を提供できるのか、それにより物事をより効率的に行いながらも、同時に質を保つことがどのように可能になるのかを見ていきます」とArabhavi氏は言います。「私たちはテクノロジーの利点を探求し続け、IBMがこれまでと同様に私たちをサポートし続けてくれることを楽しみにしています」

George Clinicalのロゴ
George Clinicalについて

オーストラリアのシドニーに本社を置くGeorge Clinical (リンク先は、ibm.comの外部です)は、20年以上の実績があります。350人以上の従業員が米国、アジア太平洋地域、欧州の38拠点を管理している世界有数の臨床研究機関です。バイオ医薬品、医療機器、診断の顧客向けに、治験段階、登録、市販後治験に至るまで、あらゆる臨床試験サービスを提供しています。

Watson Healthについて

Watson Healthは、医療業界のデータ、分析、テクノロジーのパートナーです。IBMのイノベーションとWatsonのインテリジェンスに支えられて、私たちはよりスマートな医療エコシステムの構築支援に全力で取り組んでいます。Watson Healthは、健康、データ、分析に関する深い専門性、実用的なインサイト、セキュリティと信頼に関する評判を組み合わせて、クライアントやパートナーと協力して、世界中の人々のプロセスの簡素化、より良いケア・インサイト、より迅速なブレークスルー、エクスペリエンスの向上を実現できるよう支援しています。

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2022年4月、アメリカ合衆国で制作。

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本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開している国であっても、特定の製品を利用できない場合があります。

記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。