スウェーデンに本社を置くフィンテックの新興企業で、IBMビジネス・パートナーであるEdger Finance（ibm.com外部へのリンク）は、投資家が株式市場をナビゲートし、より適切な投資判断を下すために使用できる、頼りになるソリューションを提供することを目指しています。

2023年に、EdgerはIBM ^® Fintechx（ibm.com外部へのリンク）プログラムに参加し、 IBM Client EngineeringおよびIBM Innovation Studioとのコラボレーションを開始しました。 この取り組みの目標は、生成AI（gen AI）を試験的に導入することで、同社のプロセスとプラットフォームを強化することでした。 このコラボレーションの結果、スウェーデン語と英語で提供される3つのAI支援プロセスが誕生し、4週間の最小実行可能製品（MVP）パイロット期間中に検討されました。

• 1つ目は、企業の四半期報告書からCEOサマリーを作成する作業を迅速化および簡素化します。
• 2つ目は、各報告書内のデータ・ポイントの抽出を自動化します。
• 3つ目は、投資家が質問と回答ののチャット・フローを通じて報告書内のデータと対話できるようにします。

各アシスタントはIBM watsonx.ai ™を利用します。これは、セキュリティーが高く、協調的なデータ管理とプロセスの自動化のために設計されたAIツールの統合スイートです。また、3つ目のアシスタントは、IBM watsonx ™ Assistantも活用します。これは、自動化されたセルフサービス・サポートを提供する対話型AIプラットフォームです。「このテクノロジー・スタックは競争上の優位性をもたらすもので、プラットフォームが四半期報告書を自動的に分類・分析できるようにします」とEdgerの創設者兼CEOのPetter Hattenbach氏は付け加えます。

パイロット期間中に実施されたテストでは、明確な結果が示され、Edgerにおける生成AIの大きな可能性が実証されました。

• 四半期報告書データ抽出の所要時間を90%改善。 以前はこのプロセスに1週間かかることもありましたが、今回のパイロット・テストでは、わずか4時間で完了することが実証されました。
• 30ページ以上の報告書の要点を要約するのにかかる時間を約96％改善。 以前はアナリストがこのタスクを完了するのに最大30分かかることがありましたが、パイロット・テストでは数秒で完了できることが実証されました。

このパイロット・テストでは、投資データの収集とレビューの効率の向上、プラットフォームを利用する各投資家に提供される情報の関連性とパーソナライゼーションの向上など、個人投資家にとっての潜在的なメリットもいくつか指摘されました。 Edgerは、投資家が各報告書と対話できるようにすることで、投資家が自分とその投資戦略に最も関連性の高い情報を見つけ、分析し、行動に移すのを容易にしました。また、このパイロット・テストは、Edgerのソリューションがデータの活用を望む企業にとって価値があることを証明しています。そのことは、Edgerに「Best Enterprise Product」章を授与したプログラム・パートナーのHandelsbanken（ibm.com外部へのリンク）によっても認められています。

「生成AIの分野におけるIBMとのパートナーシップは、変革の一言に尽きます。両社の努力の積み重ねにより、MVPを効率的に市場に投入し、すぐに実際に応用できるようにしました。そして、現在の状況と将来の取り組みの両方において、生成AIにできることの限界を押し広げることができました」とHattenbach氏は結んでいます。