ホーム お客様事例 Computer Merchants Computer Merchants
IBM i の最先端イノベーションで成長を促し、価値を高める
詳細はこちら
キーボードを使用している男性がインタラクティブ画面上のシンボルを見ている

明日のビジネスは今日のビジネスと根本的に異なることが約束されています。IBM® i on Power® Systems に支えられた革新的な製品開発によって新しい市場を開拓することで、Computer Merchants は競争上の優位性を高め、ビジネスを多様化し、今日の課題を明日のチャンスに変えました。

ビジネス課題:

市場の破壊するものや新しいテクノロジーがビジネスの様相を急速に変える中、既存のコンピューター・サービス・プロバイダーである Computer Merchants が競争力を維持できる方法とはどんなものでしょうか?

変換

デジタル革新の精神を受け入れ、Computer Merchants は、IBM i オペレーティング・システム上で開発され、 IBM Power Systems上で実行される 2 つの新製品を発売しました。

結果 ローンチ
新しい市場へ参入し、事業開発と収益成長を促進
実現できたこと
付加価値の高い活動により多くの時間を割くことができるスタッフの投入
支援
優れた顧客体験を特定し育成する会社の立ち上げ
ビジネス上の課題の詳細
変化の種を蒔く

テクノロジーの進化に伴って、特にエンタープライズ・テクノロジー分野における事業イメージも進化します。この業界では、テクノロジーの新たな応用により、ビジネス・モデルの劇的な破壊が引き起こされるのを目の当たりにする企業が増えています。例えば、クラウドベースのテクノロジーの出現や、インフラストラクチャー・サービス、サポート・サービス、ホスティング・プラットフォームなど、企業 IT の各側面におけるコモディティ化へのシフトの高まりにより、多くの既存企業が自社の運営モデルの再評価を促されています。

従来の IT ソリューションベンダーにとって、サービスベースの IT 消費への急速な切り替えは新たな課題を提起します。つまり、どうすれば市場での地位を守り、新たな市場破壊者を撃退できるかが課題となります。オーストラリアに本拠を置く企業 Computer Merchants は、まさにこの課題に直面していました。

Computer Merchants のマネージングディレクター、ノーム・ジェフリーズは次のように説明しています。「これまで私たちはIBM、Dell、HP、その他の IT 企業向けのハードウェアソリューションのベンダーでした。エンタープライズ IT セクターは急速に変化しているため、新しい運用モデルや破壊的テクノロジーが既存の市場を飲み込み、一夜にして新しい市場を生み出す可能性があり、当社のような従来のベンダーは迅速に適応する必要に迫られます。このため、可能な限りビジネスを多様化し、修正し、合理化することが急務となっており、これを怠ると競争上の優位性を失う危険があります。

「これを大局的な視点で見ると、7 年前に当社が販売した製品のひとつは当時約 10 万米ドルの価値があったが、現在は 3 万米ドルまで下がっっており、7 年前と同じ価値を作り出そうとすると、3 倍以上の労力を費やす必要が出てきます。この市場圧力をさらに悪化させる要因が近年のオーストラリア経済の低成長で、イノベーションを起こして新たな収益源を生み出す必要性が一層高まっています」

Computer Merchants は、手作業や付加価値を生まない保守作業を自動化し、エンゲージメント・システムを追加することで記録システムを変革できれば、スタッフの生産性を高め、顧客満足度を向上させ、収益を増加させ、競争力を維持できる可能性が高まると考えました。 Computer Merchants はどのようにビジョンを実現したのでしょうか?

IBM を活用した新しいアプリケーションが、まさに社内の文化的な変化を引き起こしました。 Norm Jefferies Managing Director Computer Merchants
概要と経緯の詳細
自動化と機械学習の可能性を活用する

Computer Merchants は、CM View (自動システム・メンテナンス用) と CM Care (顧客資産管理用) という 2 つの新規ツールの開発を促進する革新プロジェクトに取り組みました。

ノーム・ジェフリーズが説明するように、どちらのアプリケーションも IBM i オペレーティング・システムを実行する IBM Power Systems サーバー上でホストされています。「IBM i と IBM Power Systems のテクノロジーは、長い間当社のインフラストラクチャーの中心にあり、実は1970年代からずっと使っています。この間に私たちはシステムに精通し、上手に操作する方法を会得しました。新規アプリケーションの開発に IBM i を選択することで、信頼性が高く、安定し、確立されたシステムの恩恵を受けることができ、この変化の時代でもビジネスの継続性を確保できることがわかりました。

「さらに、IBM システムの導入を選択したのは、それによって、分析、自動化、機械学習などの最先端のテクノロジーと並行して、従来のビジネス・モデルも実行できることがわかっていたからです」

CM View は当初 Computer Merchants が自社の内部システムの監視を支援するために開発したツールであり、その後、同社は顧客のインフラストラクチャを支援するためにさらなる開発を加えました。無料のモバイルおよびタブレット機能を備えたこのアプリケーションは、システム・パフォーマンスの統合されたリアルタイム・ビューを提供するため、Computer Merchants は問題が発生すると積極的に顧客への支援を提供できます。

ノーム・ジェフリーズは次のように説明します。「CM View は Computer Merchants の社内ツールとしてスタートし、一握りのクライアントに無料トライアルを提供しました。すると、彼らはこれを気に入ったため、さらなる開発を進め、使いやすいグラフィック・ユーザー・インターフェイス (GUI) を開発し、クライアントはここからシステムの健全性を確認するビューを得られます。現在の CM View ツールは完全に開発されており、サービス・レベルの低下を検出し、潜在的な根本原因にフラグを立て、クライアントとエンジニアに通知し続けることにより、クライアントのマシン・メンテナンスを完全に自動化します。

Computer Merchants は IBM Artificial Intelligence 機能を使用して CM View を強化しています。また、同社が IBM Power 上で実行する Python Scikit-learn ライブラリのオープンソース機械学習アルゴリズムを利用しており、過去の結果を用いて Decision Tree Classifier (DTC) を訓練しています。CM View は Computer Merchants が将来のメンテナンス・チケットの動作を 90% 以上の精度で予測するのに役立ちます。システムがより多くのデータを分析するにつれて、精度がさらに増す見込みです。

また、ノーム・ジェフリーズは次のように付け加えています。「このCM View の新バージョンを支える機械学習技術は、どのチケットがエンジニアの支援を必要とする可能性が最も高いか、またどのチケットが自動で解決できるかを確認でき、人的資源の活用を最適化するのに役立ちます。

「CM View の成功を基に、IBM i 上で動作する資産管理ツール CM Care を開発しました。この無料ツールを使用すると、クライアントは当社と結んでいるサポートまたはメンテナンス契約のステータスを確認でき、契約がいつ期限切れになるか、いつ必要な措置を講じるべきかを正確に知ることが可能です。同じポータルには、チケットがいつ作成されたか、エンジニアがいつアクションを起こしたかも正確に表示されます。これにより、当社のクライアントは、システムの健全性だけでなく、インフラストラクチャをサポートするために当社が行ったアクションについても透明性を持って把握できるようになります。」

顧客サービスを向上させる新しい方法を見つけようと、Computer Merchants は、顧客関係管理(CRM)システムからの顧客 Eメールを IBM Watson®上のアプリケーション・プログラム・インターフェース(API)に統合するプロジェクトを開始しました。

「まず、顧客の Eメールと顧客と無関係の Eメールを分離します。つまり、サプライヤーやベンダーなどからの Eメールが無関係のものです」と、ノーム・ジェフリーズ。「その後、顧客の Eメールをクラウド上の Watson Tone Analyzer に送信して、顧客の満足度と不満足度を判断し、その結果をプラスとマイナスのスケールに分散します」

「顧客とのネガティブなやり取りにフラグが立つため、問題を調査し、傾向を特定し、プロセスを変更できます。このツールを使用してわかったことは、顧客の不満のほとんどが、単に電話に応答しない、折返し電話をしないという事実に起因していることがわかりました。顧客に常に優れたサービスと支援を提供し、将来的に顧客が不満を抱くリスクを最小限に抑えたい場合は、この種のインサイトを解放することが非常に重要です」

成果の詳細
新たな成長の恩恵を享受する

IBM i オペレーティング・システム上で動作する新しい CM View および CM Care ツールによって提供される自動化、機械学習、分析の力を活用することで、Computer Merchants は新しい市場に参入し、新しい破壊的要因からビジネスを守るという目標を達成しました。 同社は、デジタル時代の絶え間なく変化する需要と課題に適切に対応する手段として、コモディティベースのメンテナンスモデルを提供することでこれを実現しました。

ノーム・ジェフリーズは次のように述べています。「IBM i を活用した新しい CM アプリケーションにより、新しい価値ネットワークと収益源を生み出すことができました。当社はビジョンを実現しただけでなく、コストを増加させることなく、スタッフと顧客の満足度を向上させながらこれを実現しました。

「これらのイノベーションは、 IT チームの異なる作業で数分間程度の節約を促すものですが、この数分間が積み重なると大きな節約になります。たとえば、過去 6 か月間で当社の IT 部門が行った開発によれば、月に 40 時間の作業を節約することができ、お客様と直接かかわる作業により多くの時間を費やすことができるようになりました。さらに、CM View だけで、フルタイムのエンジニア 2 人が生み出すのと同じ量の請求対象の作業が毎日生成されています。

「CM View での自動チケット作成のおかげで販売コストが発生しません。フルタイムのチームメンバーが何人か必要だった作業をソフトウェアが実行してくれます。初年度には、当初の一回限りの開発費の最大 160 パーセントの経済的利益を見込んでおり、それ以降はそれが事業の継続的な利益源となるでしょう」

メンテナンス作業負荷の自動化は、Computer Merchants のエンジニアが価値の低い反復的な IT 関連タスクに過剰な時間を費やす代わりに、新しいアプリケーションの開発に集中できることも意味します。

「当社のスタッフは、よりビジネスクリティカルで付加価値の高い活動に従事できることを心から喜んでいます。IBM を活用した CM ツールは、まさに社内の文化的変化を引き起こしました」と、ノーム・ジェフリーズは認めます。「毎週水曜日の社内会議ではチームの革新的な成果を祝います。これは本当に素晴らしい会議です」

新しい CM ツールは、Computer Merchants の顧客の満足度も大幅に向上させたとノーム・ジェフリーズは述べる。「Watson を用いた顧客エンゲージメント・プロジェクトは、優れた顧客体験を提供するという目的に沿って、顧客に不満を残す可能性のあるものを排除し、ビジネス・プロセスを再構築するように促してくれます。また、CM Care を使用すると、当社のシステムをサポートするための問題解決方法の情報をより透明度を高く顧客に提供できるため、顧客の期待をより簡単に管理できます。

「このようにプロセスを継続的に改善することで、顧客の不満を防ぐことができます。最終的に、顧客の満足度が高ければ積極的な推奨や売上の増加につながる可能性が高いため、双方にとってウィンウィンの状況になります。

「IBM Power Systems 上の IBM i を使用することで、当社は日常的にビジネスを強化する確立された信頼性の高いコア・アプリケーション上に、新しい革新的なサービスを構築することができました。お客様が我々と同じ方法で、自動化を通じて記録システムとエンゲージメントシステムを接続し、それによって恩恵を享受できるよう支援することを目指しています。これにより、当社がそうだったように、市場の混乱に直面してもビジネスの機敏性と堅牢性を高めることができるようになります」

ノーム・ジェフリーズはこう締めくくっりました。「私たちは IBM とのこのプロジェクトの結果に非常に満足しており、すでに CM View と CM Care のアプリケーションを北半球に導入する計画を立てています。顧客ベースを拡大し続け、オーストラリア以外の地域での生産性を促進するつもりです」

三角形で結ばれた 3 つの円の隣に青いフォントで「Computer Merchants」という文字が書かれています。
Computer Merchants

地元の小さな専門店からオーストラリアで最も有名な企業まで、あらゆる企業がテクノロジーを最大限に活用するために Computer Merchants(リンクは ibm.com の外にあります)を利用しています。1979 年以来、同社はクライアント固有の状況と要件に基づいたソリューションを計画、設計、実装するために、イノベーションと実証済みのビジネス結果を適切に組み合わせて開発してきました。

次のステップ

IBM i について詳しくは、IBM 担当者または IBM ビジネス・パートナーにお問い合わせいただくか、Web サイトibm.com/it-infrastructor/power/os/ibm-iにアクセスしてください。

他の事例を見る 詳細はこちら
法務

 

© Copyright IBM Corporation 2018. IBM Corporation, 1 New Orchard Road, Armonk, New York 10504-1722 United States.

2019年1月、アメリカ合衆国で制作。

IBM、IBMロゴ、ibm.com、Cognos、DB2、および IBM Cloud は、世界の多くの国々で法的に登録されている International Business Machines Corp. の商標です。その他の製品名およびサービス名は IBM または他社の商標である可能性があります。IBM の登録商標の最新リストは、Webサイトの「著作権および登録商標情報」( ibm.com/trademark)でご確認いただけます。

本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開しているすべての国で、すべての製品が利用できるわけではありません。記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。

本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。お客様は、自己の責任で関連法規および規則を順守しなければならないものとします。IBMは法律上の助言を提供することはなく、また、IBMのサービスまたは製品が、いかなる法規もしくは規則をお客様が順守していることの裏付けを、表明ならびに保証するものでもありません。