ホーム お客様事例 ホノルル統合市郡 ホノルル統合市郡
業務をリードするエンタープライズ・アプリケーションを立ち上げ、効率性を向上
夜のホノルル

IBMビジネス・パートナーであるSiriusの専門知識とサポートにより、ホノルルはサービス指向アーキテクチャー (SOA)に移行し、IBM® z13テクノロジーでメインフレーム環境を刷新しました。現在、市は自治体組織におけるITリーダーとして、部門や役割にまたがるエンタープライズ・プラットフォームを提供し、効率性を高めています。

ビジネス課題:

ホノルル統合市郡は、メインフレームへの投資を基盤にしながらも、最新の開発手法を導入できるような革新的なITアプローチを必要としていました。

変換

プライベートクラウド環境を導入し、アプリケーションをマイクロサービスに分割し、z13ハードウェアにアップグレードすることで、市は既存のソフトウェアの運用を継続しながら、新しいソリューションも開発できようになりました。

結果 開発時間を短縮し、リソースを解放
SOAソリューションによって
エンタープライズ・プラットフォームを提供開始
すべての自治体の業務機能をサポート
職員の効率性を向上
組織全体の共有ユーザーインターフェイスによって
ビジネス上の課題の詳細
徹底的な見直しが必要な既存のIT

ハワイで最も人口密度の高い地域の行政機関として、ホノルル統合市郡は、多様な住民基盤に幅広い自治体サービスを提供しています。しかし、多くの政府機関と同様に、市もサービス提供をサポートするためにレガシーITに依存していました。

ホノルルは1960年代に初めてメインフレーム・サーバーを使用し始め、数十年にわたって必要に応じてアプリケーションを更新してきました。2013年にMark Wong氏が最高情報責任者(CIO)に就任した時点では、市ではメインフレーム環境でさまざまな老朽化したエンタープライズ・ソフトウェアが稼働していました。

「古いプログラムでは修正することが非常に困難なため、対応できない要件が多くありました」と、Wong氏は言います。

前進するために、メインフレーム・インフラストラクチャーへのこれまでの投資をベースにしつつ、最新の開発手法を導入できるような、エンタープライズITへの革新的なアプローチが必要でした。

Siriusは私たちのスタッフの延長のようなものです。 Mark Wong Chief Information Officer City and County of Honolulu
概要と経緯の詳細
サーバーのアップグレードとマイクロサービスへの移行

大手ITソリューション・インテグレーターであるSirius は、10年以上にわたってホノルルにメインフレームのサポートと専門知識を提供してきました。Wong氏が市の新しいCIOとして就任したとき、彼は同社に洞察を求めました。

「レガシー環境を進化させるために、どのような新しいツールが利用可能で、どのような選択肢があるのかを知るのに、多くの助けが必要でした」と、Wong氏は語ります。「必要な答えを教えてくれるSiriusを頼りにしていました。」

Siriusは、IBM® z/OSオペレーティング・システムが稼動する2台のIBM z13サーバーと、IBM® z/VMテクノロジーとRed Hat Enterprise Linuxオペレーティング・システムが稼動する2台のIBM Integrated Facility for Linux(IFL)プロセッサーで、同組織のメインフレーム技術の更新を支援しました。

メインフレームのIFLとその他のサーバー・プラットフォームの処理能力を単一のプールされたリソースとして統合するために、市は複数のデータセンターにまたがるプライベートクラウド環境を構築しました。次に、集積されていた既存のアプリケーションをマイクロサービスに分割し始めました。

サービス・ベースのアプローチによって、ホノルルではz/OSオペレーティング・システム上で既存のソフトウェアを引き続き実行したり、アプリケーションをLinuxオペレーティング・システム用に変換したり、まったく新しいLinuxベースのソリューションを開発したりすることができます。「より大きな構想は、都市全体のアプリケーションのニーズを1つのプラットフォームで満たすことです」と、Wong氏は言います。

IBMは、Webベースで、スタンダードに基づいて構築され、かつ新しいアプリケーション・プラットフォームに対応できるアプローチという、私たちと同じ方向に向かっており、Siriusは一緒にこの道を進んでいく上で非常に重要な存在です。 Mark Wong Chief Information Officer City and County of Honolulu
成果の詳細
ひとつのプラットフォームですべての都市アプリケーションに対応

2017 年、ホノルル市は、最終的に市のすべての業務機能をサポートするエンタープライズ・プラットフォームであるLōkahiを正式に稼働させました。「この導入開始から2年が経とうとしていますが、すでに非常に包括的なものとなっています」と、Wong氏は言います。「Lōkahiのマッピング部分には14,000以上のレイヤーがありほとんどの都市がアクセスできる情報量に比べれば、膨大な情報量となります。」

新しいサービス・ベースのアプローチにより、市は開発時間を大幅に節約し、貴重なリソースを他のタスクに充てることができます。「今では、祝祭日や市の公式営業日を調べる日付ルーチンのようなものを書く場合、それを一度記述すればいいのです」と、Wong氏は語ります。「以前は、アプリケーションのひとつひとつにそのようなコードを記述しなければならなかったのですが、今ではすべてが共通のAPIライブラリーにあります」。

さらに、統合されアーキテクチャーは自治体の職員にとっても大きなメリットがあります。部門間で共通のユーザ・インタフェースを使用することで、市職員はより迅速かつ容易に新しい職務に移行できます。また、共有インターフェイスは、緊急事態の際に重要な利点をもたらします。

「たとえば、あなたが警察署で働いていて、日々の業務であるソフトウェアを使うとしましょう」と、Wong氏は言います。「緊急時のオペレーションでも同じアプリケーションを使うのであれば、プレッシャーがかかっているときに、このソフトがどう動くのか思い出そうとする必要はありません。市内の誰もが、業務の状況に関係なく毎日同じアプリケーションを使っていれば、どのような状況下でもよりスムーズに業務を行うことができます。」

市のIT環境を進化させ続け、Lōkahiプラットフォームを拡大し続けることは、相当な努力が必要です。「これは、既存のアプリケーションを着飾ったり、モダンなWebページを前面に出したりするだけではありません」と、Wong氏は語ります。「異なるハードウェア、異なるアプリケーション、異なるデータベース、異なる開発スタイルなど、全体を再構築し、再設計するのです。」

無駄のないIT部門で、コストを低く抑えることに着実に重点を置いているため、Wong氏は前進する上でSiriusを非常に重要な存在であると考えています。「Siriusは私たちのスタッフの延長のようなものです」と、Wong氏は述べています。「IBMは、Webベースで、スタンダードに基づいて構築され、かつ新しいアプリケーション・プラットフォームに対応できるアプローチという、私たちと同じ方向に向かっており、Siriusは一緒にこの道を進んでいく上で非常に重要な存在です。」

ホノルル統合市郡のロゴ
ホノルル統合市郡

1907年に設立されたホノルル統合市郡は、米国ハワイ州の市と郡を統合した政府です。この組織は、ホノルル市、オアフ島の他の地域、およびいくつかの離島に住む95万人以上の住民にサービスを提供しています。ホノルル統合市郡は26の機関から成り、8,000人の職員が勤務しています。

Siriusについて

1980年に設立され、テキサス州サンアントニオに本社を置くIBMビジネス・パートナーSirius(ibm.com外部へのリンク)は、米国最大級のITソリューション・インテグレーターです。同社の認定エキスパートが、世界有数のテクノロジー・ブランドの製品で構築されたソリューションの設置、設定、サポートを行います。全米に営業拠点を持つSiriusは、2700人以上の従業員を擁し、中小企業から大企業まで5000以上の組織にサービスを提供しています。

次のステップ

この記事で紹介されているIBMソリューションの詳細については、IBM担当者またはIBMビジネス・パートナーにお問い合わせいただくか、次のWebサイトにアクセスしてください。

お客様事例はこちら IBMへのお問い合わせ
法務

© Copyright IBM Corporation 2019. IBM Corporation, Systems, New Orchard Road, Armonk, NY 10504

2019年1月

IBM、IBMロゴ、ibm.com、z13、z/OSおよびz/VMは、世界の多くの国で法的に登録された、International Business Machines Corporationの商標です。その他の製品名およびサービス名は、IBMまたは他社の商標である可能性があります。IBM商標の最新リストは、ウェブ上の「著作権および商標情報(https://www.ibm.com/jp-ja/legal/copytrade)」で入手できます。

Linuxは、米国、その他の国、またはその両方におけるLinus Torvaldsの登録商標です。

本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開しているすべての国で、すべての製品が利用できるわけではありません。

記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。本書の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。