BRF社はミッションクリティカルなSAP ECC環境をIBMシステムで実行されるSAP HANAに移行することで、データベースに必要なストレージ量の低減とコア・ビジネス用プロセスの加速というメリットと共に、人事や税務の報告実務をブラジルの新しい規制要件に確実に準拠させることができています。
IBM Power SystemsでホストされるSAP HANA環境でSAP ECCを使用することで、データベースに必要なストレージ容量は大幅に削減しました。この点についてCardoso氏は次のように説明します。「従来のデータベースは約26TBと大型であったため、管理がきわめて困難でした。IBM ServicesとSAPと共に移行に取り組む際、データを徹底的にアーカイブとクリーンアップする方針を取ることで、データベースを約10TBと、62%以上縮小できました」
縮小後のSAP HANAデータベースは、保守とストレージに必要な容量が小さくなっただけでなく、SAP ECCアプリケーションのパフォーマンス向上にも役立っています。
Cardoso氏は次のように述べています。「IBM Power SystemsとIBM StorageでSAP HANA環境をアップグレードして以来、SAP ECC内の主要機能の実行ペースが大幅に速くなっています。以前は、SAP Financial Information Managementで財務レポートの実行に8時間、他の市場でも2時間以上かかっていました。SAP Financial Information ManagementをIBM Power Systems上のSAP HANAで実行するようになって、この時間はブラジルではわずか8分(削減率98%の激減)、他国でも90分(同28%)に短縮しました。
パフォーマンスに関しても他のプロセスの多くで顕著な改善が見られます。例えば、全国的なコストの監視と調整に使用されるSAP Controllingでの実行動作は、IBM Power SystemsでSAP HANAを稼働するようになって、平均50%速くなっています。また、パフォーマンス分析処理の所要時間は37%短縮しています。
同社は、IBMの新しいインフラストラクチャーのスタンドアロン能力にも感銘を受けており、Cardoso氏は次のようにコメントしています。「IBMとの長年の協力関係から、ハードウェアの品質は既に熟知していました。IBM Power SystemsサーバーとIBM System Storage DS8870アレイについても、信頼性、パフォーマンス、セキュリティー、拡張性に満足しています。このインフラストラクチャーはIBMが自社のデータセンターでホストしているため管理が簡単なうえ費用対効果が高く、容量を増やしたい場合は、リクエストするだけで用が足ります。支払いも使用分のみで済みます。
BRF社は将来的に、SAP HANA環境のSAP Business WarehouseをIBM Cloud Bare Metal Serversに移行する予定で、追加機能のSAPアプリケーションとの統合を検討しています。ストレージをIBM® FlashSystem A9000にアップグレードして、パフォーマンスのさらなる向上も計画しています。
Cardoso氏は次のように展望を語ります。「当社には長期的なIT戦略があり、その一環として、他のSAPモジュールを追加し、SAP S/4HANA®への移行も視野に入れています。将来どのような状況になっても、IBM Power SystemsとIBM Storageは、増加していくワークロードを処理し、世界的な拡大に必要な俊敏性を維持するだけの能力を備えているという信頼が揺らぐことはありません」
BRF社はIBM Power SystemsとIBM System Storageを基盤とするSAP HANA環境でSAP ECCアプリケーションを実行することで、ブラジルの新しい労働規制の完全準拠を達成軌道に乗っており、世界食品業界のリーダーとしての地位を盤石にする態勢にあります。
Cardoso氏は次のように締めくくります。「IBMとは、当社が将来成長するための強固な基盤を共に構築しながら、今後も協力関係を継続し、相互理解を深めていきたいと思います」