官公庁の規制や新たな競争、そして、よりパーソナライズされたサービスに対する消費者の需要に対応するため、Anthem社は、基本的な医療補助の会員への提供には影響を与えないまま、複数のレガシーITシステムを統合し、ターゲット・ソリューションをクラウド・コンピューティングに移行し始める必要がありました。

クラウド・コンピューティングへのジャーニーを歩み出したAnthem社は、インフラストラクチャーをモダナイズし、コア・プロセスを自動化するためにAIへの投資を行いました。さらに予測分析を使用して、よりレジリエントで自己修復が可能なインフラストラクチャを構築したのです。

新たな市場には、大規模な競争相手や機敏なスタートアップが多く参入してきます。力を得た消費者は、より多くの選択肢を求め、それに期待を寄せます。「アナログ的な」操作は、デジタル技術で置き換えられていきます。官公庁の規則も、ランドスケープを変えました。このようなメガ・トレンドが、製造業、メディア、小売業、その他の巨大ビジネスセクターを一変したのです。そして今、これらの力は、米国経済のほぼ5分の1を占め、2兆8,000億ドルにおよぶ産業である医療業界に向かいつつあります。

医療補助ではアメリカの大手企業の 1 つであるAnthem社には、こうした根本的な変化の要求についての認識がありました。Anthem社はこの情勢への対応を検討し、社内を見つめ直すことで、トランスフォーメーションとイノベーションを促進しました。

「私たちには、アプローチを変える必要性がありました」と、Anthem社の最高情報責任者であるTim Skeen氏は言います。「それはまさに、『課題に対応し、マーケットプレイスでの競争をより良くこなし、現実として、会員の健康にとって信頼されたサポーターを超えた存在となるために、どのように変革を進めるのか?』ということでした。」

「私たちは長年にわたり、オンプレミスのインフラストラクチャ全体のサポートを遂行するための主要パートナーとして、IBM を利用してきました。そして変革は、この信頼できるパートナーと話し合うことから始まりました。」と Skeen氏は言います。

Anthem社におけるトランスフォーメーションはまだ進行中です。それでも、同社が行ったのクラウド・コンピューティングへの移行は大きな成果をもたらすでしょう。柔軟なマルチクラウド環境が、同社でのクラウドネイティブなアプリケーションのより迅速な開発や、ソフトウェア・パッチの素早いデプロイを可能にします。また、疾病管理から健康促進へ戦略的に移行することをサポートできるようにします。

さらに、マルチクラウドのプラットフォームが、オートメーションやクラウドネイティブな分析ツールの継続的なデプロイメントをサポートすることで、Anthem社の従業員によるITシステム・パフォーマンスの管理をより効率的に行えるようにします。

Anthem社のクラウドへの取り組みが進むにつれて、ブロックチェーンなどの新しい画期的なテクノロジーを活用するためのインフラストラクチャーも、整備されていくことになります。2019年初め、Anthem社、IBM、および他数社のパートナーは、ブロックチェーン技術を適用して医療における相互運用性と透明性を高めるための、新たな協業を発表しました。ブロックチェーン・テクノロジーは、管理上の誤りを減らし、医療情報の効率的な交換を実現するために設計されており、これが患者にとっての利益の向上と、医療コストの削減をもたらします。

「IBMが推進してきたインフラストラクチャの自動化と機能化によって、人手による介入を一切必要としない、インフラストラクチャーに対する自動的で事前対応的な問題の修正数を、100万件という大台に乗せることができました。」とSkeen氏は言います。

Anthem社（リンクは ibm.com の外部） は、生活向上とコミュニティの改善、そして医療の簡素化を専門とする、トップ・クラスの医療補助企業です。Anthem社では、提携先の各企業とともに7,800万人以上の人々にサービスを提供しており、そのうち4,000万人以上が同社の医療プランに入っています。同社は、最も革新的で価値を提供でき、包括的なパートナーになることを目指しています。詳細情報については、www.antheminc.com（リンクはibm.comの外部）にアクセスするか、Twitterで@AnthemIncをフォローしてください。