急速に変化し続ける消費者習慣、特に若年層では、超高度にパーソナライズされたモバイル・ファーストの金融サービスが求められています。これは、より高いエンゲージメントと、情報に基づいた財務的洞察が必要なことを意味します。こうしたニーズに応えるため、Alinma銀行は大規模なイノベーションを行ってきました。
ビジョン2030イニシアチブの達成に向かい進む中、サウジアラビアは繁栄し、かつ継続的な成長を遂げています。実際、2022年に最も急成長しているG20加盟国（ibm.com外部へのリンク）で、年間成長率は8.7％を記録しました。急成長を遂げる他のすべての国同様、サウジアラビアでも、国民の購買力の増大により、消費習慣に変化が生じています。世界的な傾向に沿って、金融サービスなどの基幹セクターのサービス・プロバイダーとどのように連携するかについて、サウジアラビアの若者層の期待は、急速に変化しています。具体的には、デジタル金融で満足できるよう、一貫性があり、便利で、超高度にパーソナライズされたエクスペリエンスを求めています。つまり、すべて1カ所から操作できる、パワフルかつ使いやすい、モバイル・ファースト・エクスペリエンスが極めて重要になっています。さらに、多くの消費者は金融機関に対してより高いエンゲージメント・レベルを要求しています。こうした人々は、ファイナンシャル・ヘルスを高め、お金をより良く管理するのに役立てるため、金融のプロから洞察を受け取りたいと考えています。
この大きな変化は、銀行やその他の金融サービスプロバイダーに消費者をよりよく理解し、ニーズに関連する商品やサービスを継続的に提供するように大きな圧力をかけています。デジタル・ファーストが推進される経済の中で、銀行が競争力を維持し、存在感を示すためには、イスラム教の法制度に準拠し、安全かつ大規模なイノベーションを取り入れることが経営上の必須条件となっています。
2023年に最高のイスラム系銀行に選出された（ibm.com外部へのリンク）Alinma銀行のデジタル・チャネル・アドバイザーであるMohammad Hamoda氏とデジタル・チャネル・チームにとって、変化し続ける消費者の好みに適切に対応しながら銀行を導き、優れた顧客満足度を達成するには、時間が極めて重要でした。金融サービス業界の変化を研究した結果、同チームは、銀行向けのスーパーアプリを構築することが、消費者のニーズとAlinma銀行の全体的なビジネスの方向性の両方に合致するという結論に達しました。
チームはすぐに作業を開始し、 Alinmaアプリを複数のモバイル・アプリのサービス、特徴、機能を統合し、顧客と従業員が使用できる単一の多目的アプリに統合するため、アプリの作り直しに急いで取り組みました（ibm.com外部へのリンク）。
顧客の好み、期待、習慣が進化するにつれて、未来を見据えたAlinma銀行は、Alinmaアプリに組み込みモデルとオープン・ファイナンス・モデルを活用する必要があることを理解していました。これにより、銀行はサービスを効率的に配布し、デジタル・エコシステム・オーケストレーターになり、どこにいても顧客にリーチすることができるようになります。
この新たな領域を安全に乗り越えていけるよう、Alinma銀行はI、同行のB2Bオンボーディング・プロセスとデジタル・トランスフォーメーション戦略の改善を支援する信頼できる長期デジタル変革パートナーであるIBMに頼ることにしました。同銀行は、IBM® Cloud Pak for Integration 、 IBM ® WebSphere Liberty 、 IBM® Cloud Transformation Advisor 、 Red Hat OpenShift （ibm.com外部へのリンク）などのIBMソリューションを活用して、規模の経済性を実現し、システムの安定性を高め、優れた顧客中心のエクスペリエンスを推進しました。
「中東の変化する金融状況に確認し、当行の戦略2025イニシアチブとIBMチームとのスーパーアプリのビジョンについて話し合うことにより、IBMチームは当行の目的と希望を正確に理解してくれました」と、Alinma銀行の最高情報責任者であるYasser AlOufiは語ります。「その上で、コアシステムを安全に変換して、新しいクラウドネイティブ・テクノロジーと統合できるよう、Cloud Pak for IntegrationやWebSphere LibertyなどのハイブリッドクラウドとAIソリューションを推奨しました」。
Alinma銀行は、IBM® Cloud Transformation Advisorソリューションを使用して、既存のレガシーAPIチャネルとモノリス・アプリケーションを評価およびモダナイズすることで、クラウドネイティブの機能を活用できるようにしました。銀行は、モバイル・アプリの内部および外部のAPIを管理および統合するためにIBM Cloud Pak for Integrationを導入しました。IBM WebSphere Liberty は、スーパーアプリをクラウドネイティブ・アプリケーションとして迅速にリリースするため、Red Hat OpenShiftはアプリをデプロイしてそのライフサイクルを管理するために使用されました。
銀行のスーパーアプリ・アーキテクチャーを構築し、それをIBM Cloudネイティブ・ソリューション上に収容することで、銀行は定量的および定性的の両方でプラスの結果を達成することができました。
アプリは予定どおりにリリースされ、デジタル・チャネル・チームは市場投入までの時間を半減することができました。このアプリはモバイル・サービスとインターネット・サービスをシームレスに統合し、複数のチャネルと対話する1つのマルチサービス・レイヤーを提供します。また、内部および外部のAPIと安全に連携し、パーソナライズされたサービスと魅力的な顧客エクスペリエンスのためのデータの可視性を提供する効率的なAPI主導のサービスのエコシステムを促進します。
顧客は複数の口座と投資を管理し、買い物をして請求書を支払い、カスタマイズされたオファーを受け取ることができるようになり、従業員の作業効率も向上しました。アプリの自動化機能により、Alinma銀行は以前よりも大幅に迅速に融資と信用リクエストを処理できるようになりました。これにより、銀行はどこからでも、簡単にアクセスでき、カスタマイズされたファイナンシャル・ソリューションを提供できるようになり、顧客との関係性を深め、シェアの維持と拡大ができるようになりました。
「Red Hat OpenShiftなどの十分にテストされたIBMクラウド・ソリューションでスーパーアプリをホストすることにより、スピード、高いパフォーマンス、ナビゲートが簡単なインターフェースを備えたモバイル・プラットフォームを提供することが可能となり、お客様に新しい価値をもたらし、金融サービス・アプリを日々のニーズを満たせるライフスタイル・プラットフォームにすることができました」とAlOufi氏は締めくくります。
サウジアラビアのリヤドに拠点を構えるAlinma銀行（ibm.com外部へのリンク）は、ダイナミックで革新的な、イスラム教の法制度に準拠した大手銀行かつ金融サービス・プロバイダーとして、忙しい現代生活を送る顧客に便利なサービスを迅速に提供しています。2006年に国王令により設立されたAlinma銀行は、国の経済を支え、個人および企業が目標や願望を追求できるよう支援してきた実績があります。
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