生成AIは急速に加速しており、企業にとっての可能性は明らかです。しかし、金融サービスのように複雑な業界でAIを活用するには、成熟したアプローチとよく考えられたフレームワークでリスクとエクスポージャーを軽減する必要があります。AIは、金融サービス業界による顧客支援の方法、効率性の構築と最適化の方法、そしてデータの保護方法を変えることになるでしょう。しかし、重要な考慮事項を詳しく説明する必要があります。
IBMは100年以上にわたって金融サービス業界のイノベーションをリードし、金融サービスを提供する企業が競争上の優位性を獲得できるようなテクノロジー・ソリューションを提供してきました。世界最大の銀行や資産管理プロバイダーの90社以上と提携し、業務プロセスの合理化とワークフローの簡素化を支援しています。IBMのハイブリッドクラウドとAIの機能は、銀行が新たな業務モデルに移行して、デジタル化とスマート・オートメーションを取り入れ、コマーシャル・バンキングとリテール・バンキングの新時代において継続的な収益性を達成するのを支援します。
コンタクト・センター業務の最適化、顧客のセルフサービスの向上、エージェントによるカスタマー・エクスペリエンスの向上にAIがどのように役立つかをご覧ください。
IBM金融サービス向けコンサルティング・ソリューション
銀行の顧客は現在、パーソナライズされたシームレスでリアルタイムのバンキング体験を期待しています。最先端の対話型AIで、一貫性のあるインテリジェントなカスタマー・ケアを提供します。
ESGの要素に対する完全な透明性と説明責任を提供することは、銀行とその顧客にとって不可欠です。ESGデータの収集、レポート、アクションを簡素化することで、責任目標を達成します。
銀行は、処理能力と生産性を向上させながら、銀行サービスの効率性を新たなレベルに引き上げる必要があります。これは、ハイブリッドクラウド上のアプリケーション・リソース管理などの銀行テクノロジー・ソリューションによって可能になります。
デジタル・バンキングのような最新の銀行システムでは、重要なデータに即座にアクセスできると同時に、その安全性を確保する必要があります。レジリエンス、応答性、データ管理、運用効率を向上させるクラウドベースのストレージはクリティカルになります。
激化する競争環境、新たなセキュリティーの脅威、変化する規制要件に対応するため、オープン・バンキングとモダナイズされたシステムへの移行が求められています。
リスクの評価、不正の検出、IDの確立、ユーザーの認証、すべてのチャネルでの悪意のある試みからの保護に役立つエンドポイント・デバイス・ソフトウェア。
オープン・ソーシング戦略フレームワークは、6つのタスクから構成されています。
- フロント・サービス
- デジタル・サービス
- ビジネス・サービス
- 金融サービス向けパブリッククラウド
- 新しい働き方の実践と人材育成、コミュニティー
- データ利活用サービス
このフレームワークは、デジタル変革戦略の迅速な立案と実行を支えるために、サービス 提供のスピード向上、開発コストの削減、システム品質の向上を重視して構造改革を推進 します。さらに、新しい働き方の実践や技術者の育成・確保といった課題解決も視野に入 れ、ビジネス・モデル変革に包括的に取り組むことができます。オープン・ソーシング戦 略を推進するためのソリューションは、オープン・アーキテクチャー、オープン・スタン ダード、オープンソースを採用した「オープン・プラットフォーム」として提供します。
業界共通サービスを金融サービス向けのクラウド上で、オープンかつ安定的に提供
DSPは「オープン・ソーシング戦略フレームワーク」を推進するための第一弾で、大 きく3つの要素から構成されています。
業務マイクロサービス:認証、諸届、口座照会、振替、資金移動といったサービス を実行するための共通サービス部品です。基幹系連携機能を利用することにより、 基幹系システムを意識せずにプラグインの方法で新たな業務を迅速かつ柔軟に開発 できるようになります。
基幹系連携機能:業務マイクロサービスは、汎用的な基幹系システムを想定し、規 定のAPI仕様を利用してバックエンド・システムとやりとりをする仕組みになって います。そのため、金融機関ごとに異なる基幹系システムの連携方法、インターフ ェース仕様・粒度の違いを吸収する基幹系連携機能が必要です。基幹系連携機能の 開発・稼働には、日本IBMのソリューション・アセットをご利用いただけます。
DSP基盤:業務マイクロサービスの稼動環境として、DSP基盤を提供します。DSP 基盤はIBM Cloudを活用し、セキュアな高可用性のクラウド基盤です。
金融向けデジタルサービ ス・プラットフォームとは
金融機関が安全かつ統制された環境下で日常業務に生成AIを活用するためのソリューション
「DSP生成AI拡張機能」は以下3つの要素により構成されます。
- Generative AI Applications：金融機関における各種業務を生成AIで高度化・効率化するアプリケーション群。本機能では、チャットや文書検索機能のような汎用的な機能に加え、「融資稟議書作成支援」「営業トークスクリプト」など、金融機関の各業務を効率化するアプリケーションを複数ご利用いただけます。
- Generative AI Gateway：用途に応じて複数のAIモデルを使い分けながら、モニタリングや制御などの統合的な管理を提供するゲートウェイ。生成AIの活用状況のモニタリングや制御を一元化するため、主要な生成AIへの接続を集約するゲートウェイとその管理ダッシュボードを提供します。
- Generative AI Foundations：金融機関に求められるセキュリティー水準を備えたクラウド環境を迅速に構築するインフラ機能。生成AIを安全な環境でご利用いただけるようにするため、End-to-Endでのプライベートなネットワーク接続を含むインフラ環境一式を最短１日で構築する機能を提供します。
DUPは金融DX実現のための包括的システム・アーキテクチャー「オープン・ソーシング戦略フレームワーク 」のデータ利活用 サービスを支え、洗練された複数のデータ分析モデルとデータ利活用の活性化に資するユーザー・コミュニティーを提供するものです。分析モデルでは、顧客の 行動から成約につながりやすいアプローチを予測するイベント・ベースト・マーケティング（EBM）のみならず、今後も継続的にラインナップを増強していく ため、金融機関は最小限の経営資源投下のみで包括的なデータ利活用体験を享受できます。
- 提供サービス
分析モデル（EBM）
連合学習
ユーザー・コミュニティー - 期待効果
特定商品における成約顧客の獲得力が推定約1.5〜2.0倍になると試算しています。
連合学習済みモデルと自社モデルの併用により、さらなる潜在顧客を導出できます。
ユーザー・コミュニティーでは参加者同士の成功事例等のナレッジ共有や、データサイエンス・スキルの共有を実施し、ユーザーのデータ利活用活動の継続や高度化を推進していきます。
実績のある分析モデルの活用
DUPは検証済みの実績ある分析モデルを搭載しています。
データを所定のフォーマットでアップロードいただければ、翌営業日に分析結果をご提示します。
連合学習
連合学習したモデルを併用することで、これまで捕捉できなかった顧客を導出することが可能です。
コミュニティーへの参加
参加者同士の成功事例等のナレッジ共有や、IBMのデータサイエンティストやコンサルタントのスキルの共有を促進する場にご参加いただけます。
データ利活用に必要なサー ビスを包括的に提供する SaaS型プラットフォーム
ひろぎんHDと千葉銀行のDX から示唆を得たデータ利活 用プラットフォーム
FLOps - 企業に分散したデー タからビジネス価値を継続 的に創出する手法
専門家サービスが60%スピードアップ。Crédit Mutuel社はIBM Watsonを使用して、その強みであるカスタマー・サービスの専門知識を構築しています。
NatWest銀行がパーソナライズされた顧客体験をどのように再構築したかをご覧ください。
デジタル技術を活用した非対面の取引チ ャネルを強化・拡充し 「地域のプラット フォーマー」を目指したDXを推進しました。
AIと新興テクノロジーの価値を解き放つ
生成AIや量子コンピューティングなどといった新たなテクノロジーが銀行業界にどのような機会をもたらすか、また価値創造のためにそれらを最大限に活用するための準備として銀行業界がすべきことについてDario Gilが語っています。
IBMのエキスパートがBanking TransformedのJim Marous氏と対談し、ハイブリッドクラウドとAIの同時連携をどのようにすれば、大規模なアプリケーションをモダナイズしながら、銀行のビジネス目標により近づけることができるかについて話し合いました。
IBM、BIAN、Red Hatが共同で作成した新しいレポートでは、金融機関の幹部1,000人と消費者12,000人を対象に、組み込み型金融への対応状況を調査しています。この調査では、金融機関の60%が組み込み型バンキングへの移行を進めていることが明らかになりました。レポートに記載の調査結果に関するディスカッションをご覧ください。
2023年、金融サービス業界は3年連続で2番目に攻撃の多かった業種となりました。IBM Security X-Force Threat Intelligence Index 2024は、グローバルな業界のハイライトを提供することで、金融サービスのCISOがサイバー攻撃の先手を打てるよう支援します。
銀行は、何百万人もの人々のデジタル・ライフに対するインサイトを持っています。銀行業務を超えたパートナーとデータを統合することで、金融機関は新たな体験の強化、新たな機会の創出、新たな収益源の推進に必要な新たな機会を得ることができます。
調査対象となった1,000人の金融サービス幹部からの視点を踏まえ、金融ニーズが発生した際に銀行が時間や場所を問わず顧客にサービスを提供する上で組み込み型金融がどのように役立つかをご覧ください。
Smarter Business 最新記事
NatWestは英国で初めて、安全で直感的、かつ利用しやすい体験を可能にするバーチャル・アシスタントを備えた生成AIを同社のデジタル・サービスに導入します。IBMが提供するエンタープライズ・グレードのAIとデータ・プラットフォームであるwatsonxを活用することで、チームはチャットボットの機能をよりインタラクティブな対話型エクスペリエンスへと進化させるデジタル・コンシェルジュ（Cora+）を共創しています。
IBMのJerry CuomoとRiccardo Forlenzaが、CitigroupのMurli Buluswar氏と「Outside In：金融業界の視点」と題して興味深いディスカッションを行います。このエピソードでは、業界、特に金融サービスの変革における生成AIの役割について詳しく説明します。