nsupdate: サブコマンド・モード
以下のサブコマンドは、nsupdate コマンド・シェルで使用することができます。nsupdate は、その 標準入力からコマンドを読み取ります。それぞれのコマンドは、ちょうど 1 行の入力で与えられます。一部のコマンドは、管理目的用です。その他のコマンドは、ゾーンの内容についての 更新命令もしくは前提条件チェックのいずれかです。
パラメーター:
以下のサブコマンドは、nsupdate コマンド・シェルで使用することができます。これらのサブコマンドの一部は、ゾーンの内容について前提条件をチェックします。このチェックでは、一部の名前またはリソース・レコード (RRset) のセットがゾーンに存在するか、 もしくは存在しないかという条件を設定します。更新要求全体を成功させるためには、これらの条件が満たされている必要があります。この前提条件のチェックに合格しないと、更新は拒否されます。
更新要求はすべて、0 または複数の前提条件、および 0 または複数の更新から成っています。このことによって、ある指定されたリソース・レコードがゾーンに存在する場合も、しない場合も、 更新要求が適切に認証され、先に進めることができるようになっています。ブランクの入力行があると、累積されているコマンドが、1 つの動的 DNS 更新要求として ネーム・サーバーへ送信されます。
- quit
- プログラムを終了します。
- prereq nxdomain domain-name
- domain-name という名前のリソース・レコードは、いずれのタイプにも存在しないこと が必要です。
- prereq yxdomain domain-name
- domain-name が存在する (任意のタイプのリソース・レコードを 1 つ以上持っている) こと が必要です。
- prereq nxrrset domain-name [class] type
- 指定した type、class、および domain-name のリソース・レコード が存在しないことが必要です。class を省略すると、IN (Internet) が想定されます。有効なクラスおよびタイプの詳細については、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。
- prereq yxrrset domain-name [class] type
- 指定した type、class、および domain-name のリソース・レコード が存在していることが必要です。class を省略すると、IN (Internet) が想定されます。有効なクラスおよびタイプの詳細については、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。
- prereq yxrrset domain-name [class] type data...
- 共通の type、class、および domain-name を共有するこの形式 のそれぞれの前提条件のセットからのデータが一緒になって、1 つの RRset を形成します。この RRset は、所定の type、class、および domain-name でゾーンに 存在する RRset と完全に一致している必要があります。データは、リソース・レコードの RDATA の標準テキスト表記で書かれています。有効なクラスおよびタイプの詳細については、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。
- server servername [port]
- すべての動的更新要求を送信するサーバー名または IP アドレスを指定します。これは、IPv4 または IPv6 アドレスであっても、
あるいは IPv4 または IPv6 アドレスに変換される名前であっても構いません。
サーバー・ステートメントが与えられない場合は、nsupdate は、正しいゾーンのマスター・サーバー
に更新を送信します。IP アドレスの代わりにサーバー名を使用するという後者の機能では、
nsupdate はネーム・サーバーに
接続するためのリゾルバー・データを検出できるものと想定しています。
そのゾーンの SOA レコードの MNAME フィールドは、そのゾーンのマスター・サーバーを示しています。port は、動的更新要求が送信される servername のポート番号です。ポート番号の指定がない場合、デフォルトの DNS ポート番号は 53 です。
- send
- 更新をサーバーに送信します。
- show
- 送信される更新を表示します。
- update delete domain-name [class] [type [data...]]
- domain-name という名前のリソース・レコードはいずれも削除します。type と data を入力した場合は、これに一致したリソース・レコードのみが削除されます。class を省略すると、IN (Internet) が想定されます。
- update add domain-name ttl [class] type data..
- 指定した ttl、class、type、および data を持つ新しい リソース・レコードを追加します。有効なクラスおよびタイプの詳細については、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。
- zone zonename
- 更新は、すべてゾーン zonename に対して行うように指定します。ゾーン・ステートメントの指定がない場合は、nsupdate は残りの入力に基づいて、更新すべき 正しいゾーンを判別しようとします。