registerNode コマンド

registerNode コマンドを使用して、スタンドアロン・ノードを管理エージェントに登録します。これにより、管理エージェントは そのノードを管理できるようになります。

管理エージェント・サーバーの bin ディレクトリーから registerNode コマンドを実行して、管理エージェントにノードを登録します。 コマンドを実行すると、スタンドアロン・ノードは、管理エージェントが管理するノードに変換されます。

管理エージェントおよび登録するノードは、同じコンピューター上にある必要があります。

管理エージェントは、複数の統合されていない (スタンドアロン) アプリケーション・サーバー・ノードを管理するための単一のインターフェースとして機能し、 例えば、開発環境、単体テスト環境、サーバー・ファーム環境などで使用されます。 単一のインターフェースを使用して、アプリケーション・サーバーを管理することによって、すべてのアプリケーション・サーバーにおいて、管理サービス実行のオーバーヘッドが削減されます。

管理エージェントの管理コンソールを使用して、 管理エージェントの構成、管理エージェントに登録されたノードのプロパティーの表示および変更、 ジョブ・マネージャーに対するアプリケーション・サーバー・ノードの登録および登録抹消、登録されたノードのジョブ・マネージャー構成の表示および変更が可能です。 ジョブ・マネージャーでは、ノードがジョブ・サーバーにも登録されている場合に、 管理エージェントに登録されたノードのジョブを非同期に実行依頼して管理することができます。

問題の回避: 登録済みノードの製品は管理エージェントと同じでなければならず、製品は登録済みノードと管理エージェントで同じバージョン・レベルでなければなりません。 これは、登録されたノードのすべての管理機能に対処するために管理エージェントが対等の環境を持つ必要があるためです。 ノードに同じ製品およびバージョンのセットがない場合は、 そのノードを管理エージェントに登録できません。

registerNode コマンドを実行すると、ノード上で稼働中のすべてのアプリケーション・サーバーが停止します。 オプションで、registerNode コマンドを実行する前に、登録する、ノード上のアプリケーション・サーバーを停止することができます。

移行ユーザーの場合: 以前にバージョン 7.0.0.11 以前で実行していて、製品またはバージョンが一致しない管理対象ノードを持つ管理エージェントがある場合、バージョン 8.0にマイグレーションすると、その管理エージェントは一致しないノードに対してサブシステムを開始できなくなります。 このようなノードについては管理エージェントと同じ製品およびバージョンを持つように更新し、ノード上のサーバーを再始動し、さらに管理エージェントを再始動することで、管理エージェントがこれらの登録されたノードを再び管理できるようにする必要があります。

登録されるアプリケーション・サーバーの管理コンソールまたは管理 Enterprise JavaBeans (EJB) アプリケーションが使用可能になっている場合、ノード登録プロセスはそれらを使用不可にします。

構文

registerNode コマンド構文は次のようになります。

registerNode [options]

パラメーター

registerNode コマンドで使用可能なオプションは、以下のとおりです。

-conntype<JSR160RMI|IPC|RMI|SOAP>
管理エージェントに接続してノードの登録を開始するために使用される、オプションのコネクター・タイプ。 デフォルトは SOAP です。
非推奨フィーチャー: RMI コネクターのサポートは推奨されないため、最終的には RMI コネクターから JSR160RMI コネクターに切り替える必要があります。
-host ホスト名
管理エージェントのホスト名を指定するオプション・パラメーター。
-name 管理対象ノード名
管理エージェントに管理対象ノードが登録された後で、そのノードの名前を指定するオプション・パラメーター。
-nodepassword ノード・パスワード
登録するノードのパスワードを指定するオプション・パラメーター。 このパラメーターは、セキュリティーがノードでオンになっており、そのパスワードが管理エージェントのパスワードと異なる場合に指定します。 このパラメーターは -nodeusername パラメーターとともに使用してください。 -nodeusername パラメーターと -nodepassword パラメーターは、ノード上のすべてのサーバーを停止するために使用されます。
-nodeusername ノード・ユーザー名
登録するノードのユーザー名を指定するオプション・パラメーター。 このパラメーターは、セキュリティーがノードでオンになっており、そのユーザー名が管理エージェントのユーザー名とは異なる場合に指定します。 このパラメーターは -nodepassword パラメーターとともに使用してください。 -nodeusername パラメーターと -nodepassword パラメーターは、ノード上のすべてのサーバーを停止するために使用されます。
-openConnectors コネクター
管理エージェントが開くコネクターのリスト (各コネクターはコンマで区切られます) を指定するオプション・パラメーター。 デフォルトでは、すべてのコネクターが開かれます。
-port ポート番号
管理エージェントのコネクター・ポートのポート番号を指定するオプション・パラメーター。

管理エージェントのデフォルト SOAP ポートのポート番号は、デフォルトで 8878 です。 SOAP は、コマンドのデフォルトの Java™ Management Extensions (JMX) コネクター・タイプです。 複数の製品がインストールされている場合、あるいは複数のプロファイルがある場合は、SOAP ポートが 8878 以外になることがあります。 現在使用中のポートを確認するには、管理エージェントの SystemOut.log ファイルを調べてください。

注: このトピックでは、1 つ以上のアプリケーション・サーバー・ログ・ファイルを参照します。 推奨される代替方法として、分散システムおよび IBM® i システムで SystemOut.logSystemErr.logtrace.log、および activity.log ファイルを使用する代わりに、High Performance Extensible Logging (HPEL) ログおよびトレース・インフラストラクチャーを使用するようにサーバーを構成することができます。 HPEL は、ネイティブ z/OS® ロギング機能と組み合わせて使用することもできます。 HPEL を使用する場合、すべてのログとトレース情報にアクセスするには、サーバー・プロファイルの bin ディレクトリーから、LogViewer コマンド行ツールを使用します。 HPEL の使用について詳しくは、 HPEL の使用に関する情報 を参照してアプリケーションのトラブルシューティングを行ってください。
-profilePath プロファイル・パス
登録するアプリケーション・サーバー・ノードのプロファイルへのパスを指定する必須パラメーター。
-trace
registerNode コマンドのトレース出力を指定するオプション・パラメーター。
-portsFile ポート・ファイル
新規に登録されたノードのポート設定値を定義するファイルへのパスを指定するオプション・パラメーター。

-portsFile パラメーターを指定しなかった場合、ノードの登録中に、registerNode コマンドは、自動的に生成されたセットの推奨ポートを使用します。 推奨されるポート値は、デフォルト・ポートの可用性に基づくデフォルト・ポート値とは異なっている場合があります。

指定する ports_file ファイルのフォーマットは、portdef.props ファイルと同じです。ただし、ポートは、SOAP_CONNECTOR_ADDRESS、RMI_CONNECTOR_ADDRESS、JSR160RMI_CONNECTOR_ADDRESS、および IPC_CONNECTOR_ADDRESS のみが使用されます。

-profileName 「profile_name」
管理エージェントのプロファイル名を指定するオプション・パラメーター。
-username ユーザー名
管理エージェントにログオンするためのユーザー ID を指定するオプション・パラメーター。
-password パスワード
管理エージェントにログオンするためのパスワードを指定するオプション・パラメーター。
-help
使用法ステートメントを表示するオプション・パラメーター。
-?
使用法ステートメントを表示するオプション・パラメーター。

使用シナリオ

以下は、正しい構文の例です。 コマンドは、印刷目的のために複数行に分割されています。

[Linux][AIX][HP-UX][Solaris]
registerNode.sh -conntype SOAP -port 8878 
 -profilePath app_server_root/profiles/AppSrv01
[Windows]
registerNode.bat -conntype SOAP -port 8878 
 -profilePath app_server_root\profiles\AppSrv01
[IBM i]
registerNode -conntype SOAP -port 8878 
 -profilePath user_data_root/profiles/AppSrv01