アダプターのパフォーマンスのガイドライン
AIX® オペレーティング・システムは、アダプター・パフォーマンスを最大化するためのいくつかのガイドラインを提供しています。
ユーザー・ペイロード・データ転送速度を確認するには、TCP 接続でデータをストリーミングするアプリケーション用のソケット・ベースのプログラムを使用します。 例えば、1 つのプログラムが send( ) コールを実行し、受信側が recv( ) コールを実行します。 転送速度は、ネットワーク・ビット・レート、MTU サイズ (フレーム・サイズ)、物理レベル・オーバーヘッド (フレーム間ギャップやプリアンブル・ビットなど)、データ・リンク・ヘッダー、および TCP/IP ヘッダーと、ギガヘルツ速度のプロセッサーの相関関係によって決まります。以下の転送速度は、単一 LAN の場合の最高の速度であって、ルーターや追加ネットワーク・ホップやリモート・リンクを通れば速度が落ちます。
片方向 (simplex) TCP ストリーミング速度は、メモリー間テストで、システム A からシステム B への FTP データ送信テストのようなワークロードによって確認できる速度です。ftp コマンドを参照してください。 全二重通信メディアは、TCP 肯定応答が、データ・パケットが流れる同じワイヤー上を競合なしでフロー・バックできるので、半二重通信メディアより速くなります。
注: 以下の表の「ロー・ビット・レート」値は、物理メディア・ビット・レートであり、フレーム間ギャップ、プリアンブル・ビット、セル・オーバーヘッド (ATM の場合)、データ・リンク・ヘッダー、トレーラーなどの物理メディア・オーバーヘッドを反映しません。これらの値は、ワイヤーの有効使用可能ビット・レートを落とします。
最大ネットワーク・ペイロード速度と片方向 (simplex) TCP ストリーミング速度を次の表に示します。
1 表に示す値は、専用パーティションで専用アダプターの場合の速度です。
仮想イーサネット・アダプター (VIOS 内) または共用イーサネット・アダプター (SEA) の場合、または共用区画 (共用 LPAR) の場合の 10 ギガビット・イーサネット・アダプターのパフォーマンスは、この表には示しません。パフォーマンスは他の変数およびチューニングに影響されますが、それらはこの表の範囲外です。
| ネットワーク・タイプ | ロー・ビット・レート (M ビット) | ペイロード・レート (Mb) | ペイロード・レート (MB) |
|---|---|---|---|
| 10 Mb イーサネット、半二重 | 10 | 6 | 0.7 |
| 10 Mb イーサネット、全二重 | 10 (20 Mb 全二重) | 9.48 | 1.13 |
| 100 Mb イーサネット、半二重 | 100 | 62 | 7.3 |
| 100 Mb イーサネット、全二重 | 100 (200 Mb 全二重) | 94.8 | 11.3 |
| 1000 Mb イーサネット、全二重、MTU 1500 | 1000 (2000 Mb 全二重) | 948 | 113.0 |
| 1000 Mb イーサネット、全二重、MTU 9000 | 1000 (2000 Mb 全二重) | 989 | 117.9 |
| 10 Gb イーサネット、全二重、MTU 1500 (RFC1323 使用可能) | 10000 | 7200 (ピーク 9415)1 | 858 (ピーク 1122)1 |
| 10 Gb イーサネット、全二重、MTU 9000 (RFC1323 使用可能) | 10000 | 9631 (ピーク 9891)1 | 1148 (ピーク 1179)1 |
| FDDI、MTU 4352 (デフォルト) | 100 | 92 | 11.0 |
| 非同期伝送モード (ATM) 155、MTU 1500 | 155 | 125 | 14.9 |
| ATM 155、MTU 9180 (デフォルト) | 155 | 133 | 15.9 |
| ATM 622、MTU 1500 | 622 | 364 | 43.4 |
| ATM 622、MTU 9180 (デフォルト) | 622 | 534 | 63.6 |
双方向 (duplex (二重)) TCP ストリーミング・ワークロードには、両方向のデータ・ストリーミングがあります。
例えば、システム A からシステム B に ftp コマンドを実行し、別の ftp コマンド・インスタンスをシステム B からシステム A に同時に実行することは、二重 TCP ストリーミングと見なされます。
この種のワークロードは、データの送信と受信を同時に実行できる全二重メディアの利点を活用しています。
半二重モードの光ファイバー分散データ・インターフェース (FDDI) やイーサネットのような一部のメディアは、データの送信と受信を同時に実行することができないため、二重通信ワークロードを実行する場合にうまく動作しません。
二重通信ワークロードは片方向通信ワークロードの 2 倍の速度になるわけではありません。受信側から戻ってくる TCP 肯定応答パケットが、同一方向のデータ・パケットの流れと競合するからです。
双方向 (duplex (二重)) TCP ストリーミング速度を以下の表にまとめます。
1 表に示す値は、専用パーティションで専用アダプターの場合の速度です。
仮想イーサネット・アダプター (VIOS 内) または共用イーサネット・アダプター (SEA) の場合、または共用区画 (共用 LPAR) の場合の 10 ギガビット・イーサネット・アダプターのパフォーマンスは、この表には示しません。パフォーマンスは他の変数およびチューニングに影響されますが、それらはこの表の範囲外です。
| ネットワーク・タイプ | ロー・ビット・レート (M ビット) | ペイロード・レート (Mb) | ペイロード・レート (MB) |
|---|---|---|---|
| 10 Mb イーサネット、半二重 | 10 | 5.8 | 0.7 |
| 10 Mb イーサネット、全二重 | 10 (20 Mb 全二重) | 18 | 2.2 |
| 100 Mb イーサネット、半二重 | 100 | 58 | 7.0 |
| 100 Mb イーサネット、全二重 | 100 (200 Mb 全二重) | 177 | 21.1 |
| 1000 Mb イーサネット、全二重、MTU 1500 | 1000 (2000 Mb 全二重) | 1811 (1667 ピーク) 1 | 215 (222 ピーク) 1 |
| 1000 Mb イーサネット、全二重、MTU 9000 | 1000 (2000 Mb 全二重) | 1936 (1938 ピーク) 1 | 231 (231 ピーク) 1 |
| 10 Gb イーサネット、全二重、MTU 1500 | 10000 (20000 Mb 全二重) | 14400 (18448 ピーク) 1 | 1716 (2200 ピーク) 1 |
| 10 Gb イーサネット、全二重、MTU 9000 | 10000 (20000 Mb 全二重) | 18000 (19555 ピーク) 1 | 2162 (2331 ピーク) 1 |
| FDDI、MTU 4352 (デフォルト) | 100 | 97 | 11.6 |
| ATM 155、MTU 1500 | 155 (310 Mb 全二重) | 180 | 21.5 |
| ATM 155、MTU 9180 (デフォルト) | 155 (310 Mb 全二重) | 236 | 28.2 |
| ATM 622、MTU 1500 | 622 (1244 Mb 全二重) | 476 | 56.7 |
| ATM 622、MTU 9180 (デフォルト) | 622 (1244 Mb 全二重) | 884 | 105 |
注:
- ピークの数値は、各方向に複数の TCP セッションが実行されている状態での最良のスループットを示します。その他の数値は、単一 TCP セッションに関する速度です。 単一セッションの速度は、プロセッサーの周波数、特定のアダプター、および使用する PCI スロットのタイプによって異なります。
- 1000 M ビット・イーサネット (ギガビット・イーサネット) 二重通信速度は、PCI-eXtended (PCI-X) アダプターまたは PCI express (PCIe) アダプター・スロットに関する数値です。 PCI スロットの PCI アダプターや PCI-X アダプターの二重通信ワークロードの場合は、パフォーマンスが落ちます。 10 Gb イーサネットの速度は、PCIe アダプターの場合のみが示されています。
- データ転送速度は、インターネット・プロトコル・バージョン 4 (IPv4) を使用する TCP/IP の場合です。
RFC1323 オプションは以下のアダプターの場合に使用可能です。
- MTU サイズ 4096 以上のアダプター
- 10 ギガビット・イーサネットまたはそれより高速なアダプター
- ペイロード・レート (Mb) 欄の単位は、1 秒当たりのメガビット数です。ここで、1 メガビットは 1,000,000 ビットです。 ペイロード・レート (MB) 欄の単位は、1 秒当たりのメガバイト数です。ここで、1 メガバイトは 1,048,576 バイトです。