列の比率の比較
この例では、データ・ファイル survey_sample.sav を使用します。 詳しくは、トピック「 サンプル・ファイル 」を参照してください。
列の比率の検定は、行カテゴリー変数のカテゴリー比率を基準として、列カテゴリー変数のカテゴリーの相対的な並び順を決める場合に使用します。 例えば、カイ 2 乗検定を使用して「就業状況」と「婚姻状況」が互いに独立していないことを調べてから、どの行と列がこの関係に関与しているのかを確認することができます。
- メニューから次の項目を選択します。
- 「戻す」をクリックして、すべてのタブをデフォルト設定に戻します。
- テーブル・ビルダーで、変数リストからキャンバス・ペインの行領域に「就業状況」をドラッグ・アンド・ドロップします。
- 変数リストから列領域に「婚姻状況」をドラッグ・アンド・ドロップします。
- 「就業状況」を選択し、「定義」グループで「要約統計量」をクリックします。
- 「統計量」リストで「列 N %」を選択し、「表示」リストに追加します。
- 「表示」リストで「度数」の選択を解除します。
- 「選択に適用」をクリックします。
- 「カスタム・テーブル」ダイアログ・ボックスで、「検定統計量」タブをクリックします。
- 「列の比率を比較 (z 検定)」を選択します。
- 「OK」をクリックしてテーブルを作成し、列の比率の検定結果を取得します。
このテーブルは「就業状況」と「婚姻状況」を集計したクロス集計表で、列の比率が要約統計量として示されています。
列の比率の検定テーブルでは、列変数の各カテゴリーに文字キーが割り当てられます。 婚姻状況の場合、カテゴリー結婚には文字Aが割り当てられ、未亡人にはBという文字が割り当てられます。これには、文字Eが割り当てられているカテゴリー「結婚しない」が割り当てられます。 各列のペアについて、z検定を用いて列の比率を比較します。 「就業状況」のレベルごとに 1 セットずつ、合計 7 セットの列の比率の検定が実行されます。 「婚姻状況」には 5 つのレベルがあるため、検定の各セットでは (5*4)/2 = 10 ペアの列が比較され、Bonferroni の調整を使用して有意確率値が調整されます。 各有意確率のペアについて、比率が小さいほうのカテゴリーのキーが、比率が大きいほうのカテゴリーの下に配置されます。
「フルタイムで勤務」に関連する検定のセットでは、B 列以外の各列に B キーが示されています。 また、C 列には A キーも示されています。 これらのキー以外に、他の列で示されているキーはありません。 フルタイムで勤務している離婚経験者の比率は、フルタイムで勤務している既婚者の比率よりも高く、フルタイムで勤務している既婚者の比率は、フルタイムで勤務している、配偶者と死別した人の比率よりも高いと結論付けることができます。 フルタイムで勤務している別居中の人または未婚者の比率と、フルタイムで勤務している離婚経験者または既婚者の比率との差を確認することはできませんが、これらの比率は、フルタイムで勤務している配偶者と死別した人の比率よりも高くなっています。
「パートタイム」または「学生」に関連する検定では、E 列に A キー、B キー、C キーが示されています。 これらのキー以外に、他の列で示されているキーはありません。 したがって、学校に通っているか、パートタイムで勤務している未婚者の比率は、学校に通っているか、パートタイムで勤務している既婚者、配偶者と死別した人、離婚経験者の比率よりも高いことになります。
「一時的に失業」または「その他」の就業状況に関連する検定では、どの列にもキーが示されていません。 したがって、既婚者、配偶者と死別した人、離婚経験者、別居中の人、未婚の人で、一時的に失業している人、あるいはカテゴリーにない雇用状況にある人の比率では、それぞれに目に見える違いはありません。
「退職」に関連する検定では、配偶者と死別した退職者の比率は、他のすべての婚姻状況のカテゴリーに属する退職者の比率よりも高くなっています。 さらに、既婚者または離婚経験者で退職した人の比率は、未婚で退職した人の比率よりも高くなっています。
既婚者、配偶者と死別した人、別居中の人で家事をしている人の比率は、離婚経験者と、未婚の人で家事をしている人の比率よりも高くなっています。
未婚で「失業中」の人の比率は、失業中の既婚者と、配偶者と死別した人の比率よりも高くなっています。 また、「 区切り 」列には「.」のマークが付いていることにも注意してください。 これは、 「雇用されていない、解雇された」 行の分離された人々の観測比率が 0 または 1 のいずれかであることを示します。そのため、失業者の回答者に対してその列を使用して比較を行うことはできません。
有意性の結果のメインテーブルへの結合
有意性の結果を別個のテーブルに表示したくない場合は、これらの結果をメイン・テーブルに表示することができます。 ここでも、列の比率を比較する上記の手順を実行しますが、「検定統計量」タブで以下の変更を行う必要があります。
- 「有意差の特定」領域で、「メインテーブル」を選択します。
- 「OK」をクリックして、テーブルを作成します。
- 「ビューアー」ウィンドウ内のテーブルをダブルクリックしてアクティブにします。
- 文字キーを含む列ラベルのセルのいずれかにカーソルを合わせます。 例えば、「(a)」というラベルが付いたセルにカーソルを合わせます。
そのキーを含むすべてのセルがテーブルで強調表示されています。
- 文字キーを含む列ラベルのセルを右クリックします。 コンテキスト・メニューから、
そのキーを含むすべてのセルがテーブルで選択されています。
を選択します。