コミューター・ライセンスの構成

コミューター・ライセンスでは、エンド・ユーザーはライセンス・マネージャーからライセンスを確認することができます。これにより、ネットワークに未接続のときにライセンスを使用できます。 コミューター・ライセンスはデフォルトで有効になっています。 コミューター・ライセンスを実際にチェックアウトするための手順は、エンド・ユーザーのインストール手順に記載されています。

ライセンス・マネージャー・サーバーを利用して外部からアクセスすることを許可するライセンス数の割合を制限することができます。 すべてのライセンス (トークン) が外勤者に使われてしまうことを避けるために、コミューター・ライセンスを制限することをお勧めします。 外勤者が使用しているライセンス数が指定の割合に達すると、コミューター・ライセンスが期限切れになるまで、または再度チェックインされるまで、それ以上のライセンスを使用できなくなります。 エンド・ユーザーがライセンスをチェックアウトできる最大期間を構成することもできます。 デフォルトの最大期間は 3 日です。

重要: コミューター・ライセンスで代替ライセンス・サーバーを使用している場合は、1 次ライセンス・サーバーのみが、ユーザーがコミューター・ライセンスをチェックアウトおよびチェックインすることを許可します。 1 次ライセンス・サーバーが稼働していない場合、エンド・ユーザーはライセンスのチェックアウトおよびチェックインを実行できません。

使用可能なコミューター・ライセンスの割合の設定

  1. ライセンス・マネージャー・サーバー上に LSERVOPTS 環境変数を作成します。 この変数は、Windows ではライセンス・マネージャーのインストール中に作成されます。そのため、この手順を実行する必要があるのは Windows 以外のオペレーティング・システムの場合のみです。
  2. LSERVOPTS 環境変数の値を編集して、 -com <percentage>を含めます。ここで、 <percentage> は、通勤に使用できるライセンスのパーセンテージを示す 0 から 100 までの数値です。 0 を指定すると、コミューター・ライセンスは使用不可になります。 Windows では、このスイッチはデフォルトで含まれていて、0 に設定されています。
  3. ライセンス・マネージャーを実行しているコンピューターを再起動します。

コミューター・ライセンスの最大期間の設定

ユーザーがコミューター・ライセンスをチェックアウトできる最大時間は、デスクトップ・コンピューター上のspssprod.infファイル (Windows の場合) またはcommutelicense.iniファイル (Mac OS の場合)CommuterMaxLife設定で指定されます。 Windows の場合、このファイルは、デスクトップ・コンピューターの製品インストール・ディレクトリーに格納されています。 Mac OS の場合、このファイルは、デスクトップ・コンピューター上の製品インストール・ディレクトリーのResources/Activationの下にあります。 ファイルを開き、CommuterMaxLife を見つけます。 このオプションの値を、エンド・ユーザーがコミューター・ライセンスをチェックアウトできる最大日数に設定します。 これは 1 から 30までの数値でなければなりません。 この値は、インストールをプッシュするときにも設定できます。 詳しくは、トピック「 Windows コンピューターへのインストールのプッシュ 」を参照してください。

: この機能は時間単位ではなく日単位で作用します。 例えば、CommuterMaxLifeオプションを 1 日に設定した場合、ライセンスを午前 9 時にチェックアウトします。 このライセンスは、翌日の午前 0 時までチェックインされません。 したがって、CommuterMaxLife が 1 日に設定されていても、ライセンスは実際には 39 時間保持されます。

コマンド・ラインによるチェックアウトしたライセンスのリスト取得

どのユーザーがライセンスをチェックアウトしたかを確認することができます。

  1. コマンド・プロンプトを使用して、ライセンス・マネージャー・アドミニストレーターがインストールされているディレクトリーに移動します。
  2. lsmon <server> (Windows の場合) または ./lsmon <server> (その他のオペレーティング・システムの場合) と入力します。ここで <server> は、ライセンス・マネージャーを実行しているサーバーの名前または IP アドレスです。 ローカル・ホスト・サーバーについてのみチェックアウトしたライセンスを表示する場合は、ライセンス・サーバー名を省略できます。

WlmAdmin アプリケーションによるチェックアウトしたライセンスのリスト取得

チェックアウトしたライセンスは、次のように WlmAdmin アプリケーションで表示することもできます。

  1. WlmAdmin アプリケーションの左側のペインで、ライセンス・マネージャー・サーバーの横にある + 記号をクリックします。
  2. 「クライアント」の横にある + 記号をクリックします。 コンカレント・ライセンスを使用しているクライアントがリストされます。 いずれのクライアントもリストされない場合、コンカレント・ライセンスを使用しているユーザーはいません。
  3. 特定のクライアントを選択して、クライアントがライセンスをチェックアウトしたかどうかを表示します。 選択後に、右側のペインの「詳細情報」領域を確認します。