Virtual I/O Server 構成の制限および制約事項

Virtual I/O Server (VIOS) 構成の制限について説明します。

仮想 Small Computer Serial Interface (SCSI) をインプリメントするときは、以下の点について考慮してください。
  • 仮想 SCSI は、バッキング・デバイスの接続規格として、ファイバー・チャネル、SCSI、SCSI RAID、 iSCSI、SAS、SATA、USB、NVME、テープ、および IDE をサポートします。
  • SCSI プロトコルは、必須コマンドおよびオプション・コマンドを定義します。 仮想 SCSI はすべての必須コマンドをサポートしますが、オプション・コマンドはすべてがサポートされるとは限りません。
  • 仮想 SCSI デバイスを使用する場合、使用効率に影響する可能性があります。 クライアント/サーバー・モデルは複数の機能層からできているので、仮想 SCSI を使用することにより、入出力要求を処理する際に追加のプロセッサー・サイクルを消費することになります。
  • VIOS は、 VIOS 操作にのみ使用される専用論理区画です。 その他のアプリケーションは、 VIOS 論理区画では実行できません。
  • リソース不足があると、パフォーマンスの低下が発生することがあります。 VIOS が他の論理区画に対して多数のリソースを提供している場合は、十分なプロセッサー能力が使用可能であることを確認してください。 仮想イーサネット・アダプターおよび仮想ディスク全体のワークロードが大きい場合は、論理区画がリソースにアクセスするときに遅延が生じることがあります。
  • 仮想 SCSI ディスクとしてエクスポートされる論理ボリュームおよびファイルは、クライアント論理区画では常に単一パス・デバイスとして構成されます。
  • ルート・ボリューム・グループ (rootvg) の一部である仮想 SCSI ディスクとしてエクスポートされた論理ボリュームまたはファイルは、 VIOSを再インストールする場合は永続的ではありません。 ただし、 VIOS を新しいサービス・パックに更新すると、永続的に更新されます。 したがって、 VIOSを再インストールする前に、対応するクライアントの仮想ディスクを必ずバックアップしてください。 論理ボリュームをエクスポートする際は、ルート・ボリューム・グループ以外のボリューム・グループから論理ボリュームをエクスポートするのが最適です。 ファイルをエクスポートする際は、ルート・ボリューム・グループ以外の親ストレージ・プール内に、ファイル・ストレージ・プールおよび仮想メディア・リポジトリーを作成するのが最適です。
仮想アダプターをインプリメントするときは、以下を考慮してください。
  • イーサネット・アダプターのみを共用することができます。 他のタイプのネットワーク・アダプターは共用することができません。
  • VIOSでは IP 転送はサポートされていません。
  • 仮想アダプターの最大数は、2 から 65,536 までの任意の値にすることができます。 しかしながら、仮想アダプターの最大個数を 1024 より大きな値に設定する場合は、論理区画の活動化が失敗したり、仮想アダプターを管理するためにサーバー・ファームウェアにもっと多くのシステム・メモリーが必要になることがあります。
仮想入出力スロットの制限値を大きくするときは、以下の点について考慮してください。
  • AIX®IBM® iでサポートされる仮想入出力スロットの最大数 また、 Linux® 区画は最大 32767 です。
  • 仮想アダプターの最大数は、2 から 32767 までの任意の値にすることができます。 ただし、最大値が大きいほど、仮想アダプターの管理に多くのシステム・メモリーが必要になります。

クライアント論理区画上で稼働し、 Virtual I/O Server (VIOS) によってサポートされるオペレーティング・システムについて詳しくは、 システム・ソフトウェア・マップを参照してください。